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U-18対戦国の野球/ジュニアの育成に秀でている台湾野球

2015年8月21日

 昨年、台湾で制作・公開された『KANO』という映画作品をご存知の方も多いだろう。日本が台湾を統治していた時代は、甲子園に台湾代表も出場していたのだが、1931年夏に台湾代表として甲子園に駒を進め、見事に準優勝を果たした嘉義農林の球児たちを描いた物語である。この物語でも描かれているように、台湾の野球=“棒球”は、日本人によって根づいたものだ。第二次世界大戦が終わると、多くの日本人が引き揚げてしまったものの、残された台湾人の野球経験者によってジュニア世代の育成は続けられる。そして、1969年のリトル・リーグ・ワールドシリーズに郭源治(元・中日)を擁するチームで初優勝。その後も1971年から4連覇、1977年から5連覇とジュニア世代の黄金時代を築き、この時の選手たちが台湾社会人野球の発展、プロ野球創設の原動力となっていった。

 このように、ジュニアの育成に秀でているのが台湾の大きな特長であり、それはU-18にあたる高校(台湾では高級中学=高中という)世代も例外ではない。大会は1981年に創設されたAAA世界野球選手権から27回を数えるが、U-18チャイニーズ・タイペイ代表は1983年、2010年の優勝2回をはじめ、過去26大会中17回も3位以上に進出している。これはアメリカの24回に次ぎ、キューバと並ぶ2位なのだ。

 台湾にはアマチュア全体を統括する中華民国棒球協会と、高校以下の世代をまとめる中華民国学生棒球運動連盟があり、両者で4つの全国大会を開催している。台湾では9月から新学年となり、まず10~11月に黒豹旗全国高中棒球大会に臨む。これは、台湾全土の高校がトーナメントで優勝を争う。年が明けて2月には学生連盟が主催する全国大会が行なわれ、5月初旬からは王 貞治盃、5月下旬からは玉山盃が開催される。王 貞治盃と玉山盃は縣(県)や市の選抜チームによって2段階のリーグ戦が実施され、ベスト4による決勝トーナメントで優勝を目指す。地区予選で優勝した高校を代表とする県もあれば、上位校で選抜チームを編成する県もあり、特に玉山盃は夏の甲子園のような盛り上がりを見せる。また、U-18の国際大会が木製バットになってから、台湾内の大会でも木製バットを使用するようになっている(一部、金属バットを使用できる大会もある)。

 ちなみに、『KANO』に登場する1931年の嘉義農林は台湾人と日本人の混成チームで、エースを務めたのは、のちに早稲田大へ進み、長嶋茂雄に破られるまで東京六大学記録だった通算7本塁打をマークした呉明捷。その呉を演じた若手俳優の曹佑寧は、今年のユニバーシアード競技大会で日本とともに金メダルを獲得した学生チャイニーズ・タイペイ代表の一員でもある。野球選手と俳優の“二刀流”で人気を集めている曹佑寧は、昨年の21Uワールドカップ、大谷翔平(北海道日本ハム)や藤浪晋太郎(阪神)が日本代表入りした2012年の18Uワールドカップにも出場している俊足の外野手だ。

 ほかにも、2013年8月にシカゴ・カブスと約1億7000万円で契約した大型右腕・曾仁和も、曹佑寧とともに2012年の大会に出場。2回目の優勝を成し遂げた2010年の大会では、郭俊麟(現・埼玉西武)がエースを担った。今季は千葉ロッテに所属している左腕の陳冠宇も2008年の大会に出場しており、U-18チャイニーズ・タイペイ代表は、プロでの活躍を目指す選手たちの目標であり、登竜門となっている。今大会に出場するチームにも、豊かな将来性を備えた高校生に加え、6月のドラフトでLamigoから3位指名された左腕・葉文淇、統一セブンイレブンから6位指名された右腕・郭力瑋、Lamigoが2位指名した強打の遊撃手・林承飛らプロ入りする選手も招集される予定だ。第1ラウンドでは、日本とは対戦しないグループBに入ったが、彼らの戦いぶりにはぜひ注目したい。

侍ジャパンU-18代表 2015

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第27回 WBSC U-18 ベースボールワールドカップ

大会概要 チケット 放送予定

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開催概要 チケット 放送予定
8月26日(水)18:00 侍ジャパンU-18(高校)代表 2 - 9 侍ジャパン大学代表
阪神甲子園球場

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