野球日本代表 侍ジャパンオフィシャルサイト

メニュー

世界の野球

"世界の野球"ヒマラヤを北に望む国ネパールの野球「ネパールでのグラウンド建設」

2018年7月31日

文・写真=NPO法人ネパール野球ラリグラスの会(小林 洋平)

 さて、本コラムではこれまでにも何度となくネパールにおける野球のプレー場所、特にグラウンドについて触れてきた。ネパールには野球用のグラウンドは無く、学校の敷地や農地の空き地などで野球が行われている。しかし、これらの場所は凸凹で人や牛も通行するので、安心して野球ができる環境ではない。また、昨年、今年と国際大会に出場したネパール代表チームにしても、練習場所の確保に苦労していた。

 長らくネパール野球発展の妨げになっていたグラウンドの問題であるが、現在、その問題解決の第一歩として、カトマンズの隣、ラリトプールにおいてグラウンド建設が進められている。今回のグラウンドは当初、ポカラのバルバドラ・セカンダリ・スクールでの建設を予定していた。ポカラは1999年に私たちがネパールでの野球交流活動を始めた場所で、ネパール野球の原点と言える場所である。バルバドラでは、昨年12月に関係者による合意文書への調印がなされ、実際の建設に向けて動き始めていた。しかしながら、その後、ネパール側に政治的な問題などの予期せぬ事態が発生し、バルバドラでの建設は断念せざるを得なくなった。

 ネパール野球の原点であるポカラでの建設断念を受け、関係者一同は残念な思いでいっぱいだった。しかし、グラウンド建設に対する強い思いから協議を重ねた結果、グラウンドの建設場所をラリトプールに変更し、計画を続行することとなった。グラウンド建設を計画した当初から、ポカラ以外にもいくつかの候補地が検討されており、そのひとつがラリトプールであった。ラリトプールで野球が始まったのは数年前で、まだ歴史の浅い地域ではある。しかし、首都カトマンズに近いこともあり、今後の発展が見込まれる地域である。

 今回、ラリトプールではシリクール校の土地にグラウンドを建設することとなった。このグラウンド建設には、ラリトプール野球ソフトボール協会の代表で同校のスポーツ部門のコーディネーターであるケシャブ・タパ氏が大きく関わっている。彼はフットサル場やプールを運営するなどしている地域の有力者で、政府関係者とも親交があり、ネパールのスポーツ発展に熱心な人物である。また、彼は昨年3度来日し、日本で野球を学んでいる。そして、ネパールにグラウンドが無いことを憂い、自らグラウンドを作ろうと計画していた。

 シリクール校の土地は他の候補地に比べて、広さ、工期、工事の現実性といった客観的要素が優位だったこともあるが、ケシャブ・タパ氏のような熱意を持った人物が関わっている場所で建設したいというのが関係者の想いだった。また、計画変更でグラウンドの大きさは小さくなるが、練習場として使える広さではある。そもそもカトマンズやポカラ周辺でグラウンドを建設できる広い土地を確保することは難しいのである。

 ところで、グラウンドの建設は数年前から計画されており、本コラムの第2回でも紹介するつもりでいて、原稿も書きかけていた。しかし、その後、2015年4月にネパールで大地震が発生したため、計画は延期を余儀無くされた。そして今、待ち望んでいたグラウンドがようやく現実のものとなりつつある。このグラウンドは、震災からの復興が進んでいることの証ともなっているのである。

 グラウンド建設は今年4月に着工し、完成に向けて工事が進んでいる。野球場としては小さいかもしれないが、完成後は子どもたちや地域の住民がこのグラウンドで野球を始めとしたスポーツを楽しんだり、ネパール代表チームが練習をしたりするなど、多目的グラウンドとして使用していく。また、災害時には避難場所としても使用する。そしてこのグラウンドを拠点として、ネパール野球およびスポーツの発展に繋げていきたい。

ヒマラヤを北に臨む国 ネパールの野球
世界の野球
2018日米野球

PARTNERS

DIAMOND PARTNERS

  • 日本通運
  • asics
  • ガンホー

OFFICIAL PARTNERS

  • NISSAN
  • SAVAS
  • アサヒビール
  • eneos
  • JTB
  • Yahoo! JAPAN
  • sportsnavi
  • OFFICIAL SUIT PARTNER

    BrooksBrothers
  • OFFICIAL TICKETING PARTNER

    LAWSONticket
  • OFFICIAL AIRLINE PARTNER

    ANA