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侍ジャパンU-18代表選手紹介(投手編)「金足農・吉田など精鋭ぞろいの投手陣」

2018年8月22日

 9月3日に宮崎で開幕する「第12回 BFA U18 アジア野球選手権大会」に出場する、野球日本代表「侍ジャパン」U-18代表の出場18選手が8月21日に発表された。全国に約16万人いる高校球児から選ばれた「精鋭」たちである。ポジション別に戦力分析をしていくが、まずは、投手陣を紹介していく。

 2018年の高校日本代表にふさわしい8投手は、それぞれに特長があり最強布陣と言える。

 今夏の甲子園で秋田勢103年ぶり2度目の決勝へ導き、準優勝へと導いた金足農・吉田輝星が侍ジャパンでもエース候補だ。最速150キロ右腕は、秋田大会、甲子園を通じて全11試合を投げ抜いた強じんなスタミナの持ち主。フィールディング、けん制とも秀逸であり、スキがない。快進撃を遂げた甲子園に引き続き、アジアの舞台でも活躍が期待される。

 最も経験豊富なのが大阪桐蔭・柿木蓮である。2年夏から3季連続で甲子園に出場し、最速は浦和学院との準々決勝で計測した151キロ。昨年のU-18ワールドカップ(カナダ)で活躍した徳山壮磨(早大1年)と同様、ゲームメーク能力に長けている。先発完投能力もあるが、力で押す抑えとしての適性もある。

 浦和学院で8強進出の立役者となった渡邉勇太朗は190センチの長身右腕。春先までは右ヒジ痛など、故障に泣いたが、最後の夏に照準を合わせてきた自己管理能力には素晴らしいものがあった。二松学舎大付との3回戦では公式戦完投を5安打シャットアウトで飾るなど、ここにきてコンディションは上がっている。

 木更津総合・野尻幸輝は投打の「二刀流」としてのポテンシャルがある。今春までは三塁手だったが、チーム事情により、夏は主戦投手としてマウンドに上がり、3年連続甲子園出場の原動力となった。メンタルが充実しており、ピンチの場面でこそ実力を発揮。先発、ロング救援と何でもこなせ、持ち味の打撃を生かし、三塁での出場もありそうだ。

 なお、もう一人の「二刀流」は大阪桐蔭・根尾昂だ。今回は「内野手登録」として選出され、遊撃手で出場する機会が増えそうだが、投手とし手の能力も非凡。肩を作るのも早く、大事な場面で起用される可能性も十分である。

 左腕は2人。横浜・板川佳矢は2年夏、3年夏とエースとして甲子園に出場。173センチの小柄ながら、その体格を感じさせない躍動感あるフォームで、キレのある140キロ超のストレートを投げ込む。勝利が宿命とされる状況下で投げてきた精神力も、国際舞台では生きるはず。また、高岡商・山田龍聖は3回戦に進出した今夏の甲子園で、同校初の2勝をマーク。最速148キロにカーブ、スライダーを織り交ぜ、大阪桐蔭との3回戦では強力打線から11奪三振と真っ向勝負は印象的であった。

 唯一、夏の甲子園に出場していないのは明徳義塾・市川悠太だ。昨年11月の明治神宮野球大会で36年ぶり2度目の優勝へ導いたサイド右腕。センバツでは2回戦敗退も、強気で攻めていくスタイルはインパクト十分。最速145キロにスライダーが武器で、スタミナも申し分ないため、リリーフとして起用しても、首脳陣の期待にこたえてくれるはずだ。今夏は高知商との決勝で惜敗して9年連続での夏の甲子園出場を逃したが高校野球の集大成、その悔しさをアジア舞台にぶつける。

 2年生ではただ一人、星稜・奥川恭伸が選出された。今春のセンバツ8強、今夏の甲子園でも力強い投球は将来性十分。藤蔭との1回戦で最速150キロをマークし、183センチ右腕は成長の跡を残した。国際舞台は貴重な経験となるだけに、3年生から多くの技術を吸収する有意義な時間したいところだ。

第12回 BFA U18アジア選手権

大会概要 出場選手

侍ジャパン壮行試合 高校日本代表 対 大学日本代表

大会期間

2018年9月3日~9月10日

グループA

9月3日(月)18:00 日本 26 - 0 香港
9月4日(火)18:00 スリランカ 0 - 15 日本
9月5日(水)18:00 日本 1 - 3 韓国

スーパーラウンド

9月7日(金)18:00 チャイニーズ・タイペイ 3 - 1 日本
9月8日(土)18:00 日本 (中止) 中国

3位決定戦

9月10日(月)13:00 日本 14 - 1 中国

開催地

日本(宮崎)

出場する国と地域

グループA
日本、香港、韓国、スリランカ

グループB
中国、チャイニーズ・タイペイ、パキスタン、インドネシア

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