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試合レポート

先発・山﨑が6回無失点 4本塁打含む10安打13得点でコールド発進

2018年10月20日

 第2回 WBSC U-23ワールドカップが10月19日、コロンビア・バランキージャで開幕。野球日本代表「侍ジャパン」U-23代表はオープニングラウンド初戦で南アフリカに13対0(7回コールド)と快勝し、2016年(メキシコ)に続く大会2連覇へ向けて好発進した。

侍ジャパンU-23代表・先発メンバー
(指)宮澤義也(新日鐵住金かずさマジック)
(中)島田海吏(阪神)
(三)安田尚憲(ロッテ)
(一)内田靖人(楽天)
(捕)堀内謙伍(楽天)
(遊)大河(DeNA)
(左)岸里亮佑(日本ハム)
(二)西巻賢二(楽天)
(右)周東佑京(ソフトバンク)
▼投手 山﨑颯一郎(オリックス)

 先発投手は建山コーチから「長身で角度もあり、独特なカーブも投げる。性格的にもいい意味で開き直れる」と評され、初戦の流れをしっかりとチームに引き寄せることを期待された山﨑。1回表、南アフリカの攻撃を球威抜群のストレートに緩急自在のカーブを織り交ぜ、わずか9球で三者凡退に抑える。その裏、一死から島田、安田が連続四球を選ぶ。四番・内田は空振り三振も、2人の走者がダブルスチールを成功させて、二死二、三塁。続く堀内は「何とか先制したかった」打席で、しぶとく中前へはじき返し、2点を先制する。稲葉監督が国内合宿や、試合当日のミーティングでも選手たちに伝えた「投手を中心にまずは守りからリズムを作り、攻撃につなげる」というスタイルを実践した。

 打順が一回りした3回裏はビッグイニング。先頭の宮澤が中前打で出塁すると、島田の遊ゴロで二進。このチャンスで安田が変化球を右前へ運ぶタイムリーで1点を追加。打者走者の安田は積極的な走塁で二塁を陥れ、続く堀内の中前適時打で本塁に帰り4点目。続く大河が右前打でつなぐと、二死一、三塁から岸里の2球目、バッテリーミスで5点目を挙げる。その直後、2ボールからの3球目、岸里は内角寄りのボールを捉え右越え2ラン。この回、5得点で7対0とし日本が完全に主導権を握った。4回裏には相手の守りのミスから2点を加えて、5回裏は二死一塁から周東の嬉しいプロの打席での初ホームランとなる右越え2ランで11対0とさらにリードを広げる。

 6回裏には先頭の島田がフルスイング。右翼フェンス直撃の大きな当たりとなり、相手右翼手がクッションボールの処理にもたつく間に、50メートル5.7秒の俊足を誇る島田は、一気にベース一周するランニング本塁打で生還した。岸里、周東、島田と今季、二軍公式戦で本塁打のなかった3人が本塁打。さらには、一死からここまで3打数無安打だった四番の主将・内田に一発(左越えソロ)が飛び出す。この試合、4本目の本塁打に、三塁側の日本ベンチの盛り上がりは最高潮に達した。

 これで13対0。先発の山﨑は2回以降も相手打線に的を絞らせず、6回2安打無失点(5奪三振)とほぼ完ぺきな投球。7回表は2番手の左腕・櫻井が南アフリカの攻撃を3人で抑え、大会規定(7回10点差以上)により7回コールド勝ち。トップチームも率いる稲葉監督にとって、初めての海外での国際試合初戦を、これ以上ない白星で飾っている。

 グループAの日本は、オープニングラウンドを5試合戦う(上位3チームがスーパーラウンド進出)。第2戦(日本時間21日、0時試合開始)は、アジアのライバルであるチャイニーズ・タイペイと対戦する。

監督・選手コメント

稲葉篤紀監督

「初戦の緊張感はあったと思う。相手の戦力もわからない状況の中でスタートしたが、先発の山﨑が野手のリズムを作ってくれる非常にいい投球をしてくれた。今日も投手を中心にまずは守りから攻撃のリズムをしっかりと作ろうと話をした。そうした流れがしっかり作れたいい試合運びが出来たと思う」

山﨑颯一郎投手

「緊張していたけれど冷静に投げられた。真っすぐで押すことが出来たので、早めにカウントを取って、カーブで三振が取れた。4回からはさらにテンポを上げてリズムを良くしようと意識した。とりあえず勝てたのが良かった」

堀内謙伍選手

「初戦ということでみんな堅かった。僕が何とか1本打ったことによって、リラックスできて、みんながいつも通りの力を出せたと思う。これから先は長いが、1戦1戦しっかり戦って優勝できるように頑張りたい」

岸里亮佑選手

3回裏ツーランホームラン
「先制点が入りチームの雰囲気も和らいだので、打席に入りやすかった。先制打の堀内のおかげ。打った球はまっすぐ。相手投手が制球に苦しんでいたので真っすぐ一本に絞っていった」

周東佑京選手

5回裏ツーランホームラン)
「風もあったが、とりあえず1本出てよかった。打ったのはまっすぐ。切れるかなと思ったが入ってよかった」

第2回 WBSC U-23ワールドカップ

大会概要 出場選手

大会期間

2018年10月19日~10月28日

オープニングラウンド

10月20日(土)5:00 日本 13 - 0 南アフリカ
10月21日(日)0:00 チャイニーズ・タイペイ 1 - 3 日本
10月22日(月)0:00 日本 7 - 2 メキシコ
10月23日(火)0:00 日本 5 - 0 オランダ
10月24日(水)10:00 コロンビア 2 - 7 日本
※開始時刻は日本時間(コロンビア:時差-14時間)

スーパーラウンド

10月26日(金)0:00 日本 3 - 2 韓国
10月27日(土)5:00 日本 6 - 3 ベネズエラ
10月28日(日)0:00 日本 4 - 0 ドミニカ共和国
※開始時刻は日本時間(コロンビア:時差-14時間)

決勝

10月29日(月)9:00 日本 1 - 2 メキシコ
※開始時刻は日本時間(コロンビア:時差-14時間)

開催地

コロンビア(バランキージャ)

出場する国と地域

グループA
日本、メキシコ、チャイニーズ・タイペイ、オランダ、コロンビア、南アフリカ

グループB
韓国、オーストラリア、プエルトリコ、ベネズエラ、ドミニカ共和国、チェコ

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