2018年ドラフト指名を受けた侍ジャパン戦士たち~U-18代表編~
2018年10月27日
10月25日に開催された「2018年 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」。育成枠を含めて12球団で計104名がNPBへの扉を開いた中、世界一やアジア制覇のために戦った侍ジャパン戦士の多くも夢を叶えている。今回は世代別に3回に分け、ドラフト指名を受けた侍ジャパン戦士の活躍を振り返る。
第1回では宮崎県・宮崎市で開催された「第12回 BFA U18アジア選手権」で3位を獲得した侍ジャパンU-18代表7人を紹介していく。
侍ジャパンU-18から羽ばたく「七人の侍」
侍ジャパンU-18代表の18選手中3年生は17人。そのうち根尾 昴(大阪桐蔭)、小園 海斗(報徳学園)、藤原 恭大(大阪桐蔭)、吉田 輝星(金足農)、渡邉 勇太朗(浦和学院)、市川 悠太(明徳義塾)、柿木 蓮(大阪桐蔭)の7人がプロ志望届を提出し、全員がドラフト指名を受けている。
初回入札で1位指名を受けたのは3人。4球団競合・抽選の上で根尾は中日ドラゴンズ1位指名。同じく4球団競合・抽選により小園は広島東洋カープから1位指名。3球団競合の末、藤原は千葉ロッテマリーンズから1位指名を受けた。
「第12回 BFA U18アジア選手権」で根尾はオープニングラウンド初戦となる香港戦で代表第1号を含む5打数5安打5打点のサイクルヒット。大会通じても5試合で18打数7安打、1本塁打7打点。投げてはクローザーとして2試合を投げて2イニング無失点。そして3位決定戦の中国戦では自己最速の150キロを計測するなど、大会の外野手部門でベストナインを受賞している。
また、小園と藤原は昨年の「第28回 WBSC U-18ワールドカップ」に続く侍ジャパンU-18代表入り。小園は8月28日の大学代表との壮行試合(明治神宮野球場)では埼玉西武ドラフト1位の松本 航(日体大)からストレートをとらえてライトへ本塁打を放ち、本大会でも21打数11安打8打点と打撃で好調を維持した。
藤原は大会前の練習試合から宿舎で同部屋だった蛭間 拓哉(浦和学院)からフォームをチェックしてもったりするなど、微調整を重ねながら安打を連発。結果、5試合で18打数8安打、打率.444、5打点で根尾とともにベストナインを受賞した。
一方、吉田 輝星(金足農)は、再入札で北海道日本ハムファイターズから1位指名。代表では8月31日の宮崎県選抜の練習試合で最速149キロの速球を投げ込み、復活をアピールしたが、大会では先発した韓国戦では先制3ランを浴び、台湾戦では勝ち越し打を浴びるなど、2試合登板で2敗・防御率3.27と決して満足いく投球はできなかった。金足農で行われた10月10日のプロ志望会見では「プロに進んで日本代表のユニフォームを背負って投げたい」とトップチーム志望を明かした吉田。その道は北の大地から始まる。
パ・リーグ優勝の埼玉西武ライオンズから2位指名を受けたのは、190センチ長身右腕の渡邉。「第12回 BFA U18アジア選手権」ではオープニングラウンド・スリランカ戦に先発して3回無失点の好投。「国際大会の雰囲気、普段慣れていないナイターで投げる難しさを実感しましたが、プロを目指す自分にとって良い経験になった」と話し、経験を次のステージで活かす。
また、最速149キロの右スリークオーター・市川は、東京ヤクルトスワローズから3位指名。オープニングラウンド・香港戦で1回無失点。侍ジャパン大学代表との壮行試合で先発マウンドを任された経験を糧に、公言している「もう一度侍ジャパンのユニフォームを着る」を具現化していく。
そして夏の甲子園優勝投手となった柿木は北海道日本ハムファイターズから5位指名を受けた。本大会では先発・中継ぎで奮闘。特に3位決定戦・中国戦では初回にリリーフとしてマウンドに登り、5回3分の1・無失点でチーム3位に導き、大会通じても3試合に登板し9回3分の1を投げて1失点・防御率0.96と安定した内容を残した。北海道日本ハムファイターズではチームメイトとなる吉田と共にさらなる研鑽を積み、次の世代でも侍ジャパン入りを果たすことを期待したい。
プロの世界でも注目が集まるであろう「七人の侍」。彼らを旗手として「夏の甲子園100回大会」を経験したミレニアム年代たちは、大学・社会人・U-23、そしてトップチームで侍ジャパンのユニフォームをまとい、世界の頂点に立つ戦いへ挑む。
第12回 BFA U18アジア選手権
大会期間
2018年9月3日~9月10日
グループA
9月3日(月)18:00 日本 26 - 0 香港
9月4日(火)18:00 スリランカ 0 - 15 日本
9月5日(水)18:00 日本 1 - 3 韓国
スーパーラウンド
9月7日(金)18:00 チャイニーズ・タイペイ 3 - 1 日本
9月8日(土)18:00 日本 (中止) 中国
3位決定戦
9月10日(月)13:00 日本 14 - 1 中国
開催地
日本(宮崎)
出場する国と地域
グループA
日本、香港、韓国、スリランカ
グループB
中国、チャイニーズ・タイペイ、パキスタン、インドネシア