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2月16日、沖縄・那覇市のホテルにて、「GLOBAL BASEBALL MATCH 2015 侍ジャパン対欧州代表」(3月10日、11日、東京ドーム)へ向けた記者会見が行われ、出場選手26名が発表された。
会見はまず、小久保裕紀・侍ジャパン代表監督が登壇し、選手一人一人の名前を呼び上げる形で開始。昨年11月の日米野球メンバーを軸にしながら、「内川、糸井、前田健太も含めて、実力の分かっている選手は今回召集せず、他の若い選手にチャンスを与えたいという思いで選ばせてもらいました」と小久保監督。今回新たに、澤村拓一(読売ジャイアンツ)、又吉克樹(中日ドラゴンズ)、松井裕樹(東北楽天ゴールデンイーグルス)、會澤翼(広島東洋カープ)、雄平(東京ヤクルトスワローズ)、大島洋平(中日ドラゴンズ)の6名が、小久保ジャパンに初招集。最年長が31歳の松田宣浩(福岡ソフトバンクホークス)という、フレッシュな顔ぶれとなった。
小久保監督は、今回の強化試合に向け、「今年の11月に開催される『プレミア12』へ向けての絶好の機会。そのことを選手たちにも理解してもらいたい」と位置付けを説明。2月1日のキャンプインから精力的に各球団を視察した上で、「12球団の監督さんに対しても、今年の秋に新しい世界大会が開催されるということを直接伝えられましたし、それに向けて選手の派遣をお願いすることがあるということを直接言えたことが収穫」と笑みを見せた。3月の代表戦実施に関しては、「開幕前の大切な時期なので、しっかりとした形でチームに返せるように。全選手をしっかりと使い切るということを一つのテーマに挙げながら2日間、しっかりと戦いたい」と背筋を正した。
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この日は、選手を代表して大島洋平、又吉克樹、松井裕樹の3選手も登壇。報道陣の無数のフラッシュが瞬く中、小久保監督から直接、スーツの襟に侍ジャパンのピンバッジをつけられ、ガッチリと握手をかわした。2012年のキューバ戦以来の代表選出となる大島選手が、「プロ選手の中の代表として、恥のないプレーをしていきたい。普段できない経験をできる。何か一つでも、良いものを見つけて帰りたい」と拳を握れば、プロ2年目で代表初選出となった又吉選手は「日本代表という肩書きを背負ってプレーできることを本当に光栄に思いますし、選んでくれた小久保監督に、成績、結果で、恩返しできるように頑張っていきたい」と決意の表情をのぞかせた。そして、今メンバーで唯一10代での選出となった松井裕樹選手は、「チームでは最年少になるので、元気を出してやっていきたい。自分の持ち味は真っ直ぐと変化球で空振り、三振を獲れるところ。真っ向勝負をして、三振を獲りたい」と意気込みを見せた。
チームは3月8日に集合。9日の前日練習を経て、10日、11日の欧州代表戦(各日18時試合開始、東京ドーム)に臨む。「昨年11月の日米野球に選ばれたメンバーには私の考えを伝えていますが、それをもう一度、3月という時期に共有できるということが一番大切。開幕前に集まるということを選手たちがどういう風に感じるかも、選手たちに意見を聞きながらフィードバックしたい」と小久保監督。若い選手たちに侍ジャパンとしての自覚を促しながら、11月8日に開幕する『プレミア12』へ向けては「今年1年間の戦いを見てから」と、経験豊富なベテラン勢の招集も示唆。新たな挑戦の年となる2015年――。そのスタートとして、まずは3月、小久保ジャパンの2日間の戦いに注目が集まる。