ドラフト指名を受けた侍ジャパンたち~社会人代表編~国際経験を糧に「即戦力」として活躍を
2016年10月30日
10月20日に開催された「2016年 プロ野球ドラフト会議 supported by リポビタンD」。今年も育成ドラフト含め115名が指名を受け、侍ジャパン経験者も数多くがプロ野球への扉を開けた。3回連載の最終回では侍ジャパン社会人のドラフト指名選手両右腕を紹介していきたい。
今回ドラフト指名を受けた社会人選手の中で、2015年の「第27回 BFA アジア選手」権に参加した「侍ジャパン社会人代表」をはじめ、侍ジャパンとして国際大会を経験しているのは2名。オリックス単独1巡目指名を受けた山岡泰輔(東京ガス)と、千葉ロッテ酒居知史(大阪ガス)の両右腕である。
まずは山岡。瀬戸内高(広島)3年では「第26回 IBAF 18Uワールドカップ」に出場し、主にリリーフピッチャーとして活躍。銀メダル獲得の原動力となった。 東京ガスでも入社1年目から都市対抗で活躍すると、「第1回 IBAF 21Uワールドカップ」に侍ジャパンU-21代表として出場。三菱日立パワーシステムズ横浜・野村亮介(現・中日)、新日鐵住金鹿島・横山雄哉(現・阪神)ら当時の社会人を代表する2投手と共に選出された。来季からバッテリーを組むことになるであろう若月健矢(現・オリックス)とも息の合ったところを見せ、準優勝に貢献した。
さらに東京ガス2年目の昨年も「第27回 BFA アジア選手権代表」として侍ジャパン社会人代表にも選出。高校3年から3年連続で日本代表を背負った。この世代で稀有ともいえる豊富な国際経験は、宝刀スライダーを軸に力強さとクレバーさを併せ持つピッチングスタイルと共にNPBの舞台でも大きなアドバンテージになるだろう。
一方、酒居は大阪体育大から大阪ガスに入社した昨年、「第27回 BFA アジア選手権」に侍ジャパン社会人代表の一員として出場。チャイニーズタイペイ戦にリリーフ登板し、2イニング1失点の実績を残した。2年目は腰のケガもあったが、それでも全身を上手く使ったフォームから繰り出す、140キロ後半のストレート、スライダー、フォークのコンビネーションは、打者を翻弄する酒居の投球は、千葉ロッテにとっても大きな戦力となるだろう。
社会人野球からプロへと羽ばたく山岡と酒居。2人は侍ジャパンでの国際経験をミックスして今度は即戦力、その先にある侍ジャパントップチーム入りを狙う。