7月23日、「第7回 WBSC U-12 ワールドカップ」(7月28日から台湾・台南市)に出場する侍ジャパンU-12代表が直前合宿を開始。千葉県内のホテルで記者会見や結団式、NTT東日本船橋グラウンドで初練習が行われた。
正午前に続々と集まった選手たちは用具などを受け取り、緊張の面持ちを浮かべながら代表に選出された実感を噛み締めているようだった。
13時からは記者会見を実施。井端弘和監督と主将の舩山大翔(東名古屋ボーイズ)が出席した。
井端監督は2年連続での指揮とあって「大会のレベルが分かった中で行くので昨年とは違います」とし「今回は世界一を狙える期待があってワクワクしています」と高揚感を語った。代表選考後からこの日に至るまでに優勝候補に挙がるアメリカやベネズエラについて試合映像も確認済み。「レベルなどをイメージできたことは大きいと思います」と話した。
最後に決意を問われると「世界一しか頭にありません。今は寄せ集めのチームですが、終わった時に1つにまとまった良いチームだったと言えるようにしたいです」と結束の重要性を説いた。
また、井端監督から「(選抜チームである)中日ドラゴンズジュニアの経験がありますし、内野の要でもあるので」と主将に任命された舩山は、初めて侍ジャパンのユニホームに袖を通し「かっこいいです」と顔をほころばせた後、「この世代初の世界一を目指してチームを引っ張っていきたいです」と引き締まった表情で抱負を述べた。
その後、結団式では団長を兼ねる井端監督から規則や規律の遵守などが選手や父兄に伝えられ、その上で井端監督は「選手たちが野球選手としてだけでなく人間としても成長できたと言えることを目標にしていきます」と語った。
グラウンドに場所を移しての練習では2時間ほどの短い時間ではあったが、ノックによる投内連携や外野との連携に時間を割いた。
合流初日ゆえの遠慮や声の少なさ、ミスをした後の振る舞いを疑問に感じた場面では井端監督が練習を止め「やるべきことはやろうよ」と注意。練習後の取材では「まだ遠慮がありましたね。周りを見ながらやっているようなことがあって、セレクションの時の方が動きの良かった選手もいました」と振り返った。大会開幕が5日後に迫っていることもあって「既にレギュラー争いは始まっている。そこは初っ端からグイグイ来ないといけないということは、今晩のミーティングでも伝えようと思います」と選手たちに奮起を促すようだ。
直前合宿の残り2日間では、10イニング制での練習試合を県内の強豪硬式クラブチームと2日続けて行う。相手は中学2年生が中心となることが予定されており、井端監督は「格上の選手たちにどう対応するのかを1試合目(7月24日)に確認し、2試合目(7月25日)には勝利への形を見出していきたいです」と構想を立てている。
まもなく始まるU-12ワールドカップに向け、侍ジャパンU-12代表がどんなチーム作りを進めていくのか注目だ。
第7回 WBSC U-12 ワールドカップ
大会期間
2023年7月28日~8月6日
オープニングラウンド
7月28日(金)12:00 日本 (雨天延期) メキシコ
7月29日(土)19:30 チャイニーズ・タイペイ 3 - 2 日本
7月30日(日)19:30 日本 16 - 0 ドイツ
7月31日(月)15:30 ベネズエラ 7 - 1 日本
8月1日(火)12:00 日本 15 - 0 オーストラリア
8月2日(水)12:00 日本 12 - 6 メキシコ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
8月3日(木)12:00 日本 7 - 4 韓国
8月4日(金)12:00 アメリカ 0 - 7 日本
8月5日(土)12:00 ドミニカ共和国 1 - 13 日本
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
3位決定戦
8月6日(日)15:30 日本 8 - 9 ベネズエラ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
開催地
台湾(台南)
出場する国と地域
グループA
日本、メキシコ、チャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、オーストラリア、ドイツ
グループB
アメリカ、韓国、ドミニカ共和国、パナマ、チェコ、ニュージーランド