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侍ジャパンU-18代表が結成後初の実戦で早稲田大に勝利 緒方漣や小林隼翔の好守備が目立つ

2023年8月25日

 8月25日、「第31回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(8 月 31 日から9月10日/台湾)に出場する侍ジャパンU-18代表の直前合宿が行われ、結成後初の練習試合を実施した。

 対戦相手となったのは下級生主体の早稲田大。1回表、先攻のU-18代表は浦和学院出身の1年生左腕・宮城誇南から寺地隆成(明徳義塾)の安打と緒方漣(横浜)の四球でチャンスを作ると、4番の森田大翔(履正社)が犠牲フライを放って先制に成功した。
 その裏、先発のマウンドに上がった森煌誠(徳島商)は、二塁手・緒方の好守備もあって2安打を打たれながらも無失点に抑えると、続く2回も無失点に抑え、順調な仕上がりを見せた。  その後は矢野海翔(大垣日大)、安田虎汰郎(日大三)と継投していき、二塁手・緒方や遊撃手・小林隼翔(広陵)の好守備にも助けられて5回まで無失点で切り抜けた。この二遊間の守備力には馬淵史郎監督も試合後、「球際に強いですね。大会会場は人工芝で打球が速いですし、接戦になった時に彼らがしっかり守ってくれれば勝利に近づくでしょう」と称えた。

 6回裏に安田が、浦和学院出身の2年生捕手・吉田瑞樹にソロ本塁打を浴びて同点に追いつかれたものの、打線が7回表にすぐさま反撃。前の回からマウンドに上がっていた昨年のU-18代表左腕・香西一希から小林の内野安打と知花慎之助(沖縄尚学)のライト前安打でチャンスを作る。ここで、外野手として先発していた木村優人(霞ヶ浦)の放った打球が併殺崩れとなり小林が生還。勝ち越しに成功した。
 最後はドラフト1位候補に挙げられる前田悠伍(大阪桐蔭)が登板。左腕からキレの良い球を投げ込み無失点に抑え試合終了。2対1で、初の実戦を白星で飾った。

 その後には延長8回から導入されるタイブレーク(無死一、二塁から再開)の練習を行い、U-18代表は寺地がバントを失敗こそしたものの相手失策に助けられチャンスが継続されると、緒方が犠牲フライを放って1点を挙げた。しかし、その裏に前田が犠打を決められ、1死二、三塁のピンチを招くと、前田の甘く入った球を吉田が弾き返し、この試合2本目となる本塁打となって、タイブレークは1対3で敗れた。この場面について馬淵監督は「ボール球を意識したようですがシュート回転して中に入ってしまったようです」と振り返り、一塁が空いていただけに、無駄な失投について試合後すぐバッテリーに指摘するなど、収穫と課題が挙がる充実の内容となった。
 また、この日の投手陣には、球数制限があることから「2イニングで40球以内」、ピッチクロック(制限時間を超えるとボールになるルール)があることから「20秒以内で投げる」ことを投手陣に伝え、ベンチでカウントしていたことも明かすなど、大会本番を常に意識した状態での練習試合だった。

 そして、夜には「侍ジャパン野球健康診断」(※)を実施し、この日の予定を終えた。
※侍ジャパン野球健康診断・・・日本野球界には肩やひじの故障に悩む選手が多数おり、少しでも改善するため、NPBエンタープライズがアマチュア野球の代表組織である一般財団法人全日本野球協会に協賛し、日本代表の各世代の合宿などで実施している。

 試合中には、23日に甲子園決勝を戦った慶應義塾と仙台育英の選手たちも合流。初めて代表20選手全員が揃い、8月26日も練習試合を行う予定となっている。

監督・選手コメント

馬淵史郎監督

「打線を繋いでいけましたし、ヒットエンドランのサインもほとんど成功しました。足の速い選手が多いのでやりやすい。木製バットはみんな慣れていて違和感なく打っているので、スピードに慣れてきたらもっと打つと思います。守りもしっかり守って要らん点の取られ方はありませんでした。選手たちの仲が良く、まとまりを感じてきています」

緒方漣(横浜)

「(守備について)打球に対する一歩目のスタートをしっかり切ることができたのが良かったです。(高校では遊撃手だが二塁手は)視界や角度が違うので初回は気になりますが、すぐに打球が飛んできてくれたので良い形で試合に入ることができました。(木製バットは)高校でも練習で使っていたので打ちにくいことはありませんが、バットのヘッドを走らせないと強い打球が行かないので、自分の間に持ってくることを大事にしています」

矢野海翔(大垣日大)

「(サイドスローの変則投球で2回無失点に抑える)ストレートもスライダーもキレが良くて、自分の力を出せて自信になりました。(高校では2番手、選抜や代表への招集も初めて)嬉しいです。変則投手が1人は入るんじゃないかなと思って心の準備はしていました。(大会に向けて)将来のメジャーリーガーらに対して0点に抑えたいです」

第31回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ

大会概要出場選手

大会期間

2023年8月31日~9月10日

オープニングラウンド
9月1日(金)19:30 日本 10 - 0 スペイン
9月2日(土)19:30 日本 7 - 0 パナマ
9月3日(日)17:35 アメリカ 3 - 4 日本
9月4日(月)21:00 ベネズエラ 0 - 10 日本
9月5日(火)19:30 日本 0 - 1 オランダ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)

スーパーラウンド
9月7日(木)15:30 日本 7 - 1 韓国
9月8日(金)11:30 日本 10 - 0 プエルトリコ
9月9日(土)19:00 チャイニーズ・タイペイ 5 - 2 日本
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)

決勝
9月10日(日)19:00 チャイニーズ・タイペイ 1 - 2 日本
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)

開催地

台湾

出場する国と地域

グループA
メキシコ、チャイニーズ・タイペイ、韓国、オーストラリア、プエルトリコ、チェコ
グループB
日本、アメリカ、ベネズエラ、オランダ、パナマ、スペイン

侍ジャパンU-18壮行試合 高校日本代表 対 大学日本代表

特設サイト出場選手チケット放送予定

試合日程

2023年8月28日(月)18:00
大学日本代表 8 - 0 高校日本代表

開催球場

東京ドーム

出場チーム

高校日本代表、大学日本代表

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