12月1日、侍ジャパン大学代表候補選手の強化合宿が、愛媛県松山市の松山坊っちゃんスタジアムで始まった。
3日間の日程で行われる今回の合宿には、全国各地から精鋭44名が参加。今回から指揮を執る堀井哲也監督は「代表候補が集まって練習する機会なので、自分の立ち位置であったり、お互いの刺激であったりを感じて、このひと冬の練習や来年のシーズンに活かしてほしいと思います」と今回の合宿の位置づけについて語った。
初日となったこの日は、まずスタッフ・選手全員でミーティングを行い、13時から練習を開始。全体でウォーミングアップを終えた後、シートノックや投内連係など守備練習を入念に行った。そこでひと際目立っていたのが宗山塁(明治大)だ。華麗なグラブさばきから一寸の狂いもない送球。選手たちからも称賛の声が上がった。
その後行われた打撃練習では、機器を用いてスイングスピードや打球速度などを計測。「NPBでも上位に食い込んでくるような数値で今回のメンバーの中では断トツでした」と測定担当者を唸らせたのは代表候補初選出の立石正広(創価大)だった。立石は結果について驚きの表情を浮かべるも「1球1球に対して身体を回し切ることと、常に全身を使うことを意識しています。明日は内容の濃い打席でアピールしたいと思います」と、持ち味である打撃について、2日目以降も存分に発揮する覚悟だ。
一方で投手陣は2日目の紅白戦に向け、ブルペンで投球練習をしたり、室内でトレーニングやストレッチをしたりと調整に励んだ。最後はこの日主将役を務めた宗山が「明日に向けて睡眠食事などしっかり準備しましょう!」と締めて初日の練習が終了。選手たちはコミュニケーションを取りながらも、いかにも選考合宿といった緊張感あふれる雰囲気が印象的だった。
2日目となる12月2日は、6イニング制の紅白戦を3試合行う予定で、その中で大学トップレベルの選手たちがどんなアピール合戦を見せてくれるのか楽しみだ。
監督・選手コメント
堀井哲也監督
「代表候補選手だけあってレベルが高かったですね。侍ジャパンとしてここから本当に仕上がってくるのは、来春のリーグ戦後なので、そこに向けて非常に楽しみな選手が今回集まったなと思います」
宗山塁(明治大)
「(主将役に指名されて)チームでも主将をさせてもらっていて、なかなか時間も短かったですし、まとめるというよりは自分から話しかけながらコミュニケーションを取れたらいいなという意気込みで臨みました。明日はチームを分かれてやるということなので、それぞれの持ち味を出せるような良い雰囲気を作ってやっていきたいと思います」
木口永翔(上武大)
「(今回の合宿で)分かっていても打てない真っすぐを投げる自信があるので、そこを伸ばしていきたいです。篠木健太郎選手(法政大)は自分に無いものを持っていると思うので感覚のことや考え方を学んでいきたいなと思います。(明日に向けては)全力で腕を振って注目される選手になっていきたいです」
金丸夢斗(関西大)
「有名な選手とも話すことができたので明日からの実戦が楽しみです。明日は自分の持ち味を出すということと、レベルの高いバッターにどれくらい自分のピッチングが通用するのかというのを試してみたいです。(代表への思いについて)次が4年生で最後のチャンスなので代表になれるように頑張りたいと思います」
佐藤幻瑛(仙台大)
「先輩に優しくしてもらって、あまり緊張無くできました。良いバッターがたくさんいるので、2イニングでも自分のできる限りのピッチングをして抑えられればいいなと思います」