2月14日、「カーネクスト 侍ジャパンシリーズ2024 日本 vs 欧州代表」(京セラドーム大阪で3月6、7日に開催)の出場選手発表記者会見が行われ、侍ジャパントップチームの井端弘和監督が代表28選手を発表。WBC経験者や大学生4人を選出した意図などを明かした。
まずは、日本野球機構事務局長で侍ジャパン強化委員会委員長を務める井原敦氏が挨拶と試合の目的を説明。はじめに「このたびの能登半島地震で被災された方に心よりお見舞い申し上げますとともに、被災地の1日も早い復興を祈念しております」とし、今回の試合時に監督・コーチ・選手らによる募金活動やチャリティーオークションを実施して、義援金を寄付する意向を明かした(詳細は後日、決定次第発表)。
このシリーズ2試合の目的については、今秋に東京ドームなどで行われる「ラグザス presents 第3回 WBSC プレミア12」(2024年の11月10日から24日まで)に向けたチーム強化であるとともに、近年目を見張る成長を続けている欧州を代表する選手たちとの対戦を通して、次回WBC(2026年予定)やロサンゼルスオリンピック(2028年予定)に向けても「活躍に繋げて欲しいです」と期待した。
続いて井端監督が代表28選手を読み上げると、質疑応答に対応。選手構成について、井端監督は「代表経験者や初選出の若い選手、バランス良く選べたと思います」と手応えを明かした。プレミア12に向けた選手の発掘とともに、宮城大弥(オリックス)、栗林良吏(広島)、源田壮亮(西武)、中野拓夢(阪神)、村上宗隆(ヤクルト)、近藤健介(ソフトバンク)といったWBC出場者など代表経験豊富な選手たちも選出し、彼らによる経験の伝達にも期待しているようだ。
また、大学生4選手の選出の意図についても説明。昨年、井端監督は侍ジャパン大学代表の臨時コーチとしての指導や視察も行い、その中で投手の中村優斗(愛知工業大)、金丸夢斗(関西大)、内野手の宗山塁(明治大)、外野手の西川史礁(青山学院大)の4人を高く評価。その上で、「WBCやオリンピックに向けても、一度トップチームのユニホームを着ておくこともプラスだと思いました」と、国際試合の経験を積むことや球界トップクラスの選手たちからの吸収など様々な面での効果を意図していることを明かした。
さらに、昨年11月に行われたアジアプロ野球チャンピオンシップに出場した6選手や、選出するも負傷により辞退した紅林弘太郎(オリックス)、1軍出場通算10試合ながらスイングの良さを買われた田村俊介(広島)など、プロ野球界で新進気鋭の若手選手たちも多く選出。今後の国際大会に向けた代表争いは、さらに熾烈になっていきそうだ。
そして、井端弘和監督はかねてより育成と勝利の両立を掲げているだけに、「前回(2015年3月)の対戦では1勝1敗だったので、欧州勢が力をつけてきている中ではありますが、今回は必ず連勝したいです」と意気込んだ。
様々な注目点がある欧州代表戦。2024年の侍ジャパン初陣がどのようなものになるか楽しみだ。