2025年11月15日、「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2025 日本 vs 韓国」の第1戦が東京ドームで行われ、侍ジャパンは韓国を11対4で下した。

今季限りで引退した中田翔さん(2013年、2017年WBC日本代表、2015年プレミア12日本代表)の始球式が行われ、観衆43,631 人が詰めかけた中で始まった試合は、序盤に先発の曽谷龍平(オリックス)が圧巻の投球を見せる。
「(10日の)広島戦で課題が多く残った中での登板なので、正直不安はありました」と話すが、立ち上がりから150キロを超えるストレートを軸に、変化球も織り交ぜる投球で1人の走者も許さず3回まで無失点に抑えた。
一方で打線は韓国先発のクァク・ビン(斗山)の150キロを超えるストレートと変化球のコンビネーションで走者をなかなか出せず、3回に西川史礁(ロッテ)がチーム初安打を放つも後続が抑えられた。
試合が動いたのは4回。この回からマウンドに上がった森浦大輔(広島)がシン・ミンジェ(LG)にチーム初安打を許すと、井端弘和監督が前日の公式会見で「警戒する選手」に挙げていたアン・ヒョンミン(KT)に2ラン本塁打を打たれると、続くソン・ソンムン(キウム)にも本塁打を打たれ、3点の先制を許した。
それでもその裏にすぐさま侍ジャパン打線が反撃。野村勇(ソフトバンク)の四球と代打・中村悠平(ヤクルト)の二塁打で1死二、三塁のチャンスを作ると、牧秀悟(DeNA)の三遊間を破る安打で1点を返す。さらに2死後に西川が痛烈な当たりをライト線に運ぶ二塁打。「1打席目も初球から振り抜いたように、2打席目も積極的にいくことを心がけました」と振り返る一打で2者が生還し、同点に追いついた。
続く4回も野村の四球と森下翔太(阪神)の安打でチャンスを作ると代打の岸田行倫(巨人)が代わったばかりのイ・ホソン(サムスン)から左中間スタンドに飛び込む本塁打を放って3点を勝ち越し。その後も打線は繋がり、坂本誠志郎(阪神)の内野安打と佐々木泰(広島)のレフト前安打で3点を追加。6点を奪うビッグイニングを作った。
投手陣は3番手の松本裕樹(ソフトバンク)が1回、4番手の北山亘基(日ハム)が2回を無失点に抑えていく。8回は藤平尚真(楽天)が二塁打と佐々木の失策で1点を失うが後続を抑えて最少失点に留めると、その裏に若月健矢(オリックス)のライト前安打と佐々木の内野ゴロの間に2点をダメ押し。
そして最終回は、この日が26歳の誕生日で練習前には祝福も受けた平良海馬(西武)が1安打を打たれながらも無失点で締めて試合終了。侍ジャパンが大勝した。

韓国との第2戦かつWBCの代表選考前最後の試合は16日19時から東京ドームで行われる。
監督・選手コメント
井端弘和監督
「先に点を取られましたがすぐに追いつけたことは良かったです。どの投手も大会使用球に慣れていましたし、ピッチコムやピッチクロックは前回の広島戦よりも投打とも余裕が出てきました。ただ韓国の打者はタイムを有効に使っていたので見習っていきたいです。西川選手はアマチュア時代から見ているので、持ち味である打てる打球をどんどん打っていくということを、初対戦の投手相手にもできているので素晴らしい。このまま続けて欲しいですね。(明日は)侍ジャパンとして年内最後の試合なので素晴らしい試合をファンの前で見せたいです」
曽谷龍平(オリックス)
「結果的にパーフェクトに抑えられましたし、ストライクゾーンで強い球で勝負できました。でも力みは少しありましたし、納得いく球は少なかったです。ピッチコムやピッチクロックは案外投げていて余裕がありましたが、まだ投げ急いでいるところがあるので慣れていきたいです」
岸田行倫(巨人)
「(本塁打は)チャンスだったので、松田宣浩コーチから思いきっていけと言われたので初球から積極的に打ちました。(捕手の代表争いについて)やることは同じなので、できる準備をしっかりしていきたいです。チーム全体として来年の春に向けてやっているので、しっかり良いパフォーマンスを出せるようにしていきたいです」
西川史礁(ロッテ)
「センターから右方向に強い打球を打とうと思い、それが1球で結果に繋がって良かったです。7番だったので、前の打者の打ち取られ方などを見て準備できました。1・2打席は100点の内容だったのですが、その後は三振や1球で仕留められないことがあったので詰めの甘さが出ました。明日の試合に向けてしっかり準備していきたいです」
リュ・ジヒョン監督
「当初の予定よりたくさんの投手を使ってしまいました。四死球がとても多く残念でした。若い選手たちなので、緊張は無くはなかったので成長していかなくてはいけません。強い相手と戦う時は変化球に対処できないと難しいと分かったと思います」

























