「2017 WORLD BASEBALL CLASSIC™」(以下、WBC)の1次ラウンド開幕を4日後に控えた3月3日、侍ジャパンが阪神との強化試合(京セラドーム大阪)を行い、2対4で敗れた。
武田が3失点降板も、牧田、平野、増井が好投!
福岡での壮行試合を1勝1敗で終えた侍ジャパンは、前日2日に合流したばかりの青木宣親(アストロズ)を「1番・センター」で起用。2番・菊池涼介(広島東洋)からクリーンアップの並びは変えず、6番にDHで山田哲人(東京ヤクルト)、7番には鈴木誠也(広島東洋)が復帰。9番・小林誠司(読売)が先発マスクをかぶって試合に臨んだ。
侍ジャパンの先発は武田翔太(福岡ソフトバンク)。25日の練習試合では3回無安打無失点の好投を見せたが、この日は1番・北條史也、2番・髙山俊に連打を許していきなり無死2、3塁のピンチを背負うと、4番・原口文仁のショートゴロの間に先制点を献上。続く2回裏にも四球とヒットで無死2、3塁とされ、9番・板山祐太郎にライト線を破られる2点タイムリー2塁打。「全体的にバランスが悪かった」と2回を53球、4安打3失点と課題を残す形でマウンドを降りた。
それでも3回裏から2番手で登板した牧田和久(埼玉西武)が、「前回(28日)の反省を踏まえて」とマウンドに上ると、「本来の自分の真っ直ぐが投げられました」と2イニングを打者6人、21球でピシャリと抑えて相手打線の勢いを止める好投。3番手の平野佳寿(オリックス)も先頭の北條にヒットを許したが、「フォークがほぼ思ったところに投げられた」と髙山、鳥谷、原口を3者連続三振で切り抜けると、4番手の増井浩俊(北海道日本ハム)も1イニングをわずか11球で3者凡退に仕留めた。
青木初ヒット&中田初アーチ!本番まで残り1試合
反撃したい侍打線は、2回表に山田がチーム初ヒット。そして4回表には、青木が相手2番手・岩貞祐太の初球をセンター前に弾き返し、自身小久保ジャパン初ヒットをマークした。
そして7回表だった。この回から登板した3番手・メンデスに対し、2死走者なしから5番・中田翔(北海道日本ハム)が、1ストライクからの外角高めのスライダーを「しっかりと待てて、しっかりと自分のスイングができました」とレフトポール際へ飛び込むソロ本塁打。「打った瞬間、行ったと思いました」と納得の表情を見せた。
さらに8回表、代打の田中広輔(広島東洋)のヒットから1死2、3塁のチャンスを作り、2番・菊池の投手ゴロの間に1点を奪って1点差に。しかしその裏、秋吉亮(東京ヤクルト)が2本のヒットを許して再び2点差。最終回は打線が3者凡退に倒れて試合終了となった。
試合後、「2番手以降のピッチャーは良かった」と語るとともに、山田、中田、青木の3人の打者を収穫にあげた小久保裕紀監督。試合には敗れたが、選手個々の状態は徐々に上がって来ていることは確か。明後日5日のオリックスとの強化試合(19時、京セラドーム大阪)で準備を終え、いよいよ7日、WBCの1次ラウンド初戦・キューバ戦(19時、東京ドーム)に向かう。
監督・選手コメント
小久保裕紀監督
「立ち上がりに2回3失点と追い上げる形になってしまった。武田は前回のホークス戦よりも明らかに悪かったですが、その後の2番手以降のピッチャーは良かった。いいピッチャーが出て来ればなかなか点は取れないんですが、山田の状態がこの間のホームランから少し良くなってきたこと、そして(中田)翔にも1本ホームランが出た。あと青木がセンター前ヒットもありましたし、無死1、2塁からしっかりと一二塁間の深いところに持って行った。(残り1試合の強化試合は)もちろん勝ちにこだわってということもありますけど、7日に向けていいコンディションに持って行くこと。準備段階は次の試合で終わりなので、本番で思い切って開き直らないといけない場面が出て来る。その開き直れる権利を得るためにも準備の段階でとことん突き詰めようと選手たちには話をしました」
中田翔内野手
「(ホームランは)打った瞬間、行ったと思いました。これからしっかりと仕上げて、もっともっとピッチャーに楽に投げさせてあげられるようにしたい。とにかく自分の持ち味であるフルスイングをどんどんして行かないといけないと思いました」
2017 WORLD BASEBALL CLASSIC™
大会日程
1次ラウンド
プールB
2017年3月7日(火)~11日(土)
2017年3月7日(火)19:00 日本 11-6 キューバ
2017年3月8日(水)19:00 オーストラリア 1-4 日本
2017年3月10日(金)19:00 日本 7-1 中国
2次ラウンド
プールE
2017年3月12日(日)19:00 オランダ 6-8 日本
2017年3月14日(火)19:00 日本 8-5 キューバ
2017年3月15日(水)19:00 日本 8-3 イスラエル
決勝ラウンド
準決勝
2017年3月21日(火)18:00(日本時間22日10:00)日本 1-2 アメリカ
決勝
2017年3月22日(水)18:00(日本時間23日10:00)プエルトリコ 0-8 アメリカ
会場
高尺スカイドーム
東京ドーム
マーリンズパーク
エスタディオ・チャロス
ペトコ・パーク
ドジャー・スタジアム
公式サイト
練習試合
3月18日13:05(日本時間19日5:05)シカゴ・カブス 6-4 日本
3月19日13:05(日本時間20日5:05)ロサンゼルス・ドジャース 3x-2 日本