日本ハム駐米スカウトのウインタース氏も視察 清宮の打撃を絶賛
2017年9月1日
「第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(カナダ・サンダーベイ)は9月1日に開幕。日本はメキシコとのオープニングラウンド初戦が組まれたが、試合会場の「ポートアーサー」のネット裏には懐かしい顔があった。
マット・ウインタース。日本ハムに1990~94年に5年間在籍し、入団から4年連続30本塁打以上、通算160本塁打を放った左のスラッガーである。日本ハムの四番、パワーヒッターとしての実力はもとより、プレー以外のパフォーマンスでもファンから絶大な支持を集めた助っ人。現在は日本ハムの駐米スカウトとして活躍中だ。
球場で早速、名刺を差し出すと「ハ~イ!! ヨロシクオネガイイタシマス!!」と流ちょうな日本語で、その場を和ませてくれた。日本ハム在籍中、コスプレをして、相手チームのチアリーダーと踊っていたお茶目な姿、そのままである。
さて、今回の視察目的は当然、選手発掘にある。アメリカ、キューバ、メキシコ、ニカラグア、オランダなど、ユース世代のプレーをチェックするまたとない機会だ。 8月31日。日本の公式練習で侍ジャパンの四番を務める清宮幸太郎(早実3年)の打撃を初めて見た。2017年NPBドラフトにおいて超目玉の大砲(清宮の進路希望は未定)のバットに、ウインターススカウトは目を細めた。「まだ、実戦を見ていないので」という前置きで、第一印象を語った。
「スイングスピードが速いし、バットが最短距離で出てくる。柔らかい。僕より良いですよ」とリップサービスし、潜在能力の高さを絶賛。清宮は184センチ101キロとプロ顔負けの立派な体格であり、ウインターススカウトはかつての大打者を思い出したという。
「清原さん(和博、当時西武)くらいのサイズだね。完成度が高い」と、NPB通算525本塁打を放ったスラッガーを引き合いにしたのだ。今回、侍ジャパンにおける清宮のニックネームは、清原氏と同じ「キヨ」。アーチストとしての接点が、ここにもあったのだ。
さて、清宮は2017年のセンバツ高校野球のアンケートに「将来の夢」として「メジャー・リーグの本塁打王」と記載したことがある。ウインターススカウトは「カーブら変化球の対応力を見ていないから何とも言えないが、そのくらいの可能性を持っているのでは……」と高い将来性に期待を込めた。大きな夢に向かって今回、世界にどんな衝撃を与えるのか――。キヨのバットに注目だ。
第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ
大会期間
2017年9月1日~9月11日
オープニングラウンド
9月1日(金)22:30 メキシコ 1 - 10 日本
9月3日(日)5:00 日本 0 - 4 アメリカ
9月4日(月)6:00 日本 7 - 2 キューバ
9月5日(火)3:00 オランダ 1 - 3 日本
9月5日(火)22:30 日本 12 - 0 南アフリカ
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)
スーパーラウンド
9月7日(木)22:30 日本 4 - 3 オーストラリア
9月9日(土)6:00 日本 4 - 6 カナダ
9月10日(日)2:00 韓国 6 - 4 日本
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)
3位決定戦
9月11日(月)1:00 カナダ 1 - 8 日本
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)
開催地
カナダ サンダー・ベイ
参加国
グループA
カナダ、韓国、チャイニーズ・タイペイ、オーストラリア、イタリア、ニカラグア
グループB
日本、アメリカ、キューバ、メキシコ、オランダ、南アフリカ