侍ジャパンU-18代表を支える松尾良亮アシスタントコーチ
「第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(カナダ・サンダーベイ)に出場している侍ジャパンU-18代表。練習中は選手サポート、試合中はブルペン捕手などチームの裏方を担うのがアシスタントコーチだ。黒羽高・齋藤慎太郎監督とともに、グラウンドを縦横無尽に動き回る同朋高・松尾良亮監督を紹介する。
「大藤先生からは『遠慮せず、選手の中に入っていけ!!』と言われています」。松尾監督は昨年から侍ジャパンU-18代表・小枝守監督を支える大藤敏行ヘッドコーチの門下生だ。「県高野連、大藤先生のご尽力により今回、実現しました。ありがたく、幸せなことです」
中京大中京高では3年春(2008年)の甲子園に出場。同期には左腕・竹内大助(慶大-現トヨタ自動車)がいる。松尾監督は背番号14で内野の控えだったが、前年秋の新チーム結成当初からマネジャーも兼務していた。
「ケガ人が出た関係でベンチに入れさせてもらったんです」。チームは初戦敗退(対明徳義塾高)だったが、あの甲子園のムードは忘れられない。3年夏はスタンドで応援し、高校野球生活を終えている。生徒思いで大藤監督の"熱血漢"に惹かれ、松尾監督は高校入学当初から「将来は指導者になりたい」と考えていた。
愛知教育大で4年間プレーし、13年4月に同朋高赴任(社会科)。柏原良教部長兼総監督(愛知県高野連理事)と大藤監督との関係により、同校への話が進んだという。1年間の副部長を経て、学校赴任2年目(2014年)からは監督としてチームを率いている。激戦区・愛知は母校の中京大中京高のほか、東邦高、愛工大名電高、享栄高による「私学4強」に加え、最近では今春のセンバツにも出場した至学館高ら新興校も台頭。松尾監督は群雄割拠の勢力図の中での飛躍を期し日々、挑戦を続けている。同朋高は春夏を通じて甲子園出場がなく、今回のアシスタントコーチ帯同を一つのきっかけにしたいという。残念ながら新チームは、カナダへの出発前(8月中旬)に秋季名古屋地区一次予選で敗退。だが、来年夏の甲子園初出場へ向け、高校日本代表でのキャリアはこの上ない財産である。
「カナダでの貴重な経験をチームに還元できればと考えています。指導者の方の声かけ一つも勉強になるんです」。改めて感じたのは、基本の徹底だった。「トップレベルの選手であっても、高校生としてのあいさつ、返事を大切にしている」。1分1秒もムダにできない。侍ジャパンU-18代表は指導者としてあるべき"原点"を再認識する場となっている。
第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ
大会期間
2017年9月1日~9月11日
オープニングラウンド
9月1日(金)22:30 メキシコ 1 - 10 日本
9月3日(日)5:00 日本 0 - 4 アメリカ
9月4日(月)6:00 日本 7 - 2 キューバ
9月5日(火)3:00 オランダ 1 - 3 日本
9月5日(火)22:30 日本 12 - 0 南アフリカ
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)
スーパーラウンド
9月7日(木)22:30 日本 4 - 3 オーストラリア
9月9日(土)6:00 日本 4 - 6 カナダ
9月10日(日)2:00 韓国 6 - 4 日本
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)
3位決定戦
9月11日(月)1:00 カナダ 1 - 8 日本
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)
開催地
カナダ サンダー・ベイ
参加国
グループA
カナダ、韓国、チャイニーズ・タイペイ、オーストラリア、イタリア、ニカラグア
グループB
日本、アメリカ、キューバ、メキシコ、オランダ、南アフリカ