第8回 WBSC 女子野球ワールドカップ(22~31日、米国フロリダ)が22日(日本時間23日)開幕し、侍ジャパン女子代表はオープニングラウンド第1戦でドミニカ共和国を8—0で破った。
先発した谷山莉奈投手(埼玉アストライア)が初回先頭打者を四球で歩かせたものの、すぐさまけん制でアウトを奪う冷静さを見せる。初回を打者3人で片付けると、2回1死から5者連続三振を奪う快投。緩急をうまく使い、ドミニカ共和国打線に的を絞らせなかった。6回を3安打9奪三振0封で“開幕投手”の役割を見事に果たした。
打線は序盤にいい当たりが野手の正面を付く嫌な流れだったが、2回に下位打線の小技で先制点を奪った。先頭の6番・緒方佑華捕手(履正社RECTOVENUS)が右前にポトリと落ちる安打で出塁すると、続く阿部希内野手(ハナマウイ)が犠打で送る。三盗で1死三塁となったところで、小島也弥外野手(IPU環太平洋大)の投前へ先制のスクイズを決めた。
2点差と緊迫した展開で進んだ試合が大きく動いたのは5回だ。球審が熱中症で交代するアクシデントで10分ほど中断した後、5回表を無失点に抑えると、その裏に打線がつながった。2死満塁から連続押し出し四球で2点を奪い、さらに出口彩香内野手(ハナマウイ)の2点滴時二塁内野安打、三浦伊織外野手(京都フローラ)の左翼線適時三塁で畳み掛け、この回一気に6点を挙げて、突き放した。
最終回はエースの里綾実投手(愛知ディオーネ)が登板。先頭打者に右中間二塁打を許したものの、後続を3者連続三振と貫禄を見せた。
攻めては、バントや盗塁と機動力を使いながら8安打で8得点を奪い、守っては2本柱による完封リレー。6連覇を目指す侍ジャパン女子代表が、まずは危なげなく滑り出した。
監督・選手コメント
橘田恵監督
「序盤援護が少なく、負担をかけてしまいましたが、谷山が苦しい場面でしっかり踏ん張ってくれました。守りも落ち着いていました。攻撃では、いい当たりが正面をつくことが多かったので、5回に中断した時に、しっかりバントを使ってやっていこうという話をしました。チームとして一戦一戦成長していきたいと思っています」
谷山莉奈投手(埼玉アストライア)
「マウンドが硬く、掘れずに滑るという状態でしたが、力加減や足の付き方が後半少しずつ、つかめました。ここのところしっくり来ない時が多かったのですが、今日は良くて、いい意味で消化できました。自信を持って次の試合に臨みます」
里綾実投手(愛知ディオーネ)
「マウンドを早く確認したかったので、チャンスがあれば、初戦に投げたいと思っていました。(先頭打者に二塁打を許して)海外ではタイミングが合えば、持っていかれるので気をつけないといけないですね。谷山選手が初戦という難しい状況でしっかり投げてくれ、日本のいいイメージが出せました。次につながる試合です」
第8回 WBSC 女子野球ワールドカップ
大会期間
2018年8月22日~8月31日
オープニングラウンド
8月22日(水)23:00 日本 8 - 0 ドミニカ共和国
8月23日(木)23:00 香港 0 - 23 日本
8月25日(土)7:00 日本 2 - 1 カナダ
8月26日(日)7:00 キューバ 1 - 4 日本
8月27日(月)7:00 日本 5 - 1 オーストラリア
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
スーパーラウンド
8月29日(水)7:00 日本 3 - 0 アメリカ
8月30日(木)2:00 日本 2 - 1 チャイニーズ・タイペイ
8月30日(木)22:00 日本 10 - 0 ベネズエラ
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
決勝
2018年9月1日(土)7:00 日本 6 - 0 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
開催地
アメリカ(フロリダ)
出場する国と地域
グループA
アメリカ、ベネズエラ、チャイニーズ・タイペイ、韓国、オランダ、プエルトリコ
グループB
日本、カナダ、オーストラリア、キューバ、香港、ドミニカ共和国