7月11日、神奈川県のバッティングパレス相石スタジアムひらつかで第43回日米大学野球選手権大会(7月16日に松山で開幕)に向けた直前合宿2日目が行われた。
この日は13時から今年の都市対抗野球大会にも出場する社会人野球の強豪・東芝とオープン戦が行われた。
先発のマウンドに上がったのは日米大学野球第2戦(17日に今治)の先発が予定されている早川隆久(早稲田大)。「試合を作れれば」とマウンドに上がった早川は2安打こそ許すが、併殺打に打ち取るなど落ち着いた投球を見せて3回を無失点に抑えた。さらに4回から3イニングに登板した内間拓馬(亜細亜大)も4四球を与えながらも無安打無失点に抑える粘りの投球を見せた。
打線は2回に柳町達(慶応義塾大)と竹村陸(近畿大)の安打でチャンスを作ると、宇草孔基(法政大)が東芝のドラフト候補右腕・宮川哲のストレートをセンター前に運び先制点を挙げた。
さらに5回には次々と小技が有効に決まる。先頭の篠原涼(筑波大)がライト前安打で出塁すると、宇草がバスターで進塁打を放ち、小川龍成(國學院大)がバント安打でチャンスを拡大。すると続く牧秀悟(中央大)が2点タイムリーを放って得点を追加。
そして、6回には安本竜二(法政大)がレフト前安打で出塁すると、すかさず盗塁を決める。このチャンスに竹村がレフト前にしぶとく運ぶタイムリーを放ってダメ押し点を奪った。
また10回・11回と無死一、二塁から始まる延長タイブレーク方式の実戦も実施。10回は両者無得点だったが、11回に侍ジャパン大学代表が安本の犠打でチャンスを広げ、柳町の犠飛で得点を奪うなどソツのない攻撃を最後まで見せた。
投手陣も3番手以降にマウンドへ上がった村上頌樹(東洋大)が2イニングを、吉田大喜(日本体育大)が3イニングをそれぞれ無失点に抑えた。こうして完封リレーを完成させ(9回まで4対0、タイブレーク方式の延長戦を含めると5対0)、幸先の良いスタートとなった。
12日は11時半からJR東日本とオープン戦が行われる予定となっている(グラウンド状態の不良が予想されるため、東京都西多摩郡日の出町にある亜細亜大学のグラウンドに変更)。
監督・選手コメント
生田勉監督
「(13安打すべてが単打で)繋いで得点をできたのは大きかったです。(長打は出なくても)一塁走者が相手にプレッシャーをかけるというテーマに沿って選手たちが動いてくれました。(完封について)余計な四球さえ出さなければ今日のような投球ができる投手陣です」
早川隆久(早稲田大)
「実戦は選考合宿以来だったので試合を作ることを心がけました。(慶應義塾大・郡司裕也とのバッテリーは)普段リーグ戦でも対戦している分、特徴も分かってもらっていて投げやすかったです。(日米大学野球に向けて)任された役割を全うできるように準備していきます」
小川龍成(國學院大)
「(チーム最多の3安打を放ち)長打はなかなか出ない分、相手の嫌がる打撃をしようとした結果、3安打を放つことができました。バント安打は三塁手の位置も見て思いきってやりました。日本代表として恥じぬよう全力プレーをこれからもしていきたいです」