8月28日、「第30回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(9月9日からアメリカ・フロリダ州で開催)に出場する侍ジャパンU-18代表の国内合宿が始まった。
初日から活気あふれる
13時すぎに、チームを率いる馬淵史郎監督は選手たちと対面し挨拶。「我々は選ばれた“戦う集団”ということを忘れないように。スターでもなんでもない“高校球児の代表”という気持ちで取り組んで欲しい」と選手たちに語りかけた。
14時から始まった練習は、主将を務める山田陽翔(近江)が「明るい雰囲気でお互いがカバーできるようになれば、世界一も見えてくると思うので、コミュニケーションをしっかり取っていきましょう」と全員に声をかけてスタート。
アップから各選手が声を出して結成初日とは思えない活気があふれていた。その後のシートノックでは、捕手の渡部海(智辯和歌山)が三塁手、松尾汐恩(大阪桐蔭)が遊撃手、野田海人(九州国際大付)が一塁手として打球を受けるなど、複数ポジションでの起用も想定した中で行われた。
また、打撃練習では浅野翔吾(高松商)や内海優太(広陵)を中心に各選手が木製バットで快音を響かせ、ブルペンに入った投手陣もキレの良い球を次々と投げ込み、順調な仕上がりを見せた。
「魂が燃えたぎるようなチームにしたい」
19時からは記者会見が行われ、寶馨団長、馬淵監督、主将の山田、副将の赤堀颯(聖光学院)、中心打者として期待される浅野の5人が登壇し、意気込みなどを語った。 (以下、一部抜粋)
寶団長「コロナ禍があって3年ぶりの開催となるワールドカップです。大変嬉しいと同時にありがたく思います。馬淵監督、山田選手中心に一丸となって良い成果を挙げてくれたらと思います。違う環境で野球をやることで、いろんな違いを肌で感じて日本では味わえない経験を積んで欲しいです。相手国との選手とも交流して良い友達を作って欲しいです」
馬淵監督「この合宿ではもう1回基本を、キャッチボールからしっかりやって、バントなど細かいこともできるようにしていきたいです。7イニング制なので後半勝負は通用しない。9イニング制とは違って、打順は調子の良い選手から並べることになるかもしれません。また、大会規定では球数50球以内だったら連投できるので、毎日投げるつもりでいて欲しいということは投手たちに伝えました。完投はまったく考えていません」
山田「このコロナ禍の中で大会が行われることに感謝しています。主将という大役を任されたからには世界一に貢献していきたいです。短期決戦なのでどれだけチームになれるかが鍵になると思います。今日はアップからとても良い雰囲気だったので続けていきたいです」
赤堀「魂が燃えたぎるようなチームにしたいです。選手一人ひとりが責任と覚悟を持ってプレーしていきます。チームとして戦える集団になるために、みんなと思いを共有してレベルアップしていきたいです」
浅野「この合宿期間でやれることをやっていきたいです。高松商の練習でも木製バットを使っていて金属バットと比べて飛距離は変わらないと思っています。海外の速くて動く球にさえ対応できれば打てると思っているので対応できるようにしていきたいです」
その後は結団式が行われ、選手一人ひとりが決意を語り、最後は馬淵監督が「この1週間の練習にかかっている。しっかりとした準備をしてアメリカに乗り込めるよう一緒に頑張っていきましょう」と檄を飛ばした。
2日目も練習を行い、3日目には初の実戦となる練習試合を行う。そして4日目となる31日には侍ジャパン大学代表と壮行試合(18時からZOZOマリンスタジアム)を行う予定だ。
世界一に向けて、大事な国内合宿の1週間が始まったU-18代表。初の世界一に向け、万全の準備を進めていく。
第30回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ
大会期間
2022年9月9日~9月19日
オープニングラウンド
2022年9月10日(土)4:00 イタリア 0 - 6 日本
2022年9月11日(日)8:00 メキシコ 1 - 4 日本
2022年9月12日(月)8:00 日本 5 - 4 パナマ
2022年9月13日(火)8:00 日本 10 - 0 オーストラリア
2022年9月14日(水)8:00 日本 2 - 9 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
スーパーラウンド
2022年9月16日(金)5:00 韓国 8 - 0 日本
2022年9月17日(土)5:00 日本 1 - 0 オランダ
2022年9月18日(日)22:30 アメリカ 4 - 3 日本
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
3位決定戦
2022年9月19日(月)4:00 韓国 2 - 6 日本
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
開催地
アメリカ(フロリダ)
出場する国と地域
グループA
アメリカ、韓国、オランダ、カナダ、ブラジル、南アフリカ
グループB
日本、チャイニーズ・タイペイ、メキシコ、オーストラリア、パナマ、イタリア