10月12日、侍ジャパンU-23代表が出場する「第4回 WBSC U-23ワールドカップ」(10月13日から台湾で開催/以下、U-23W杯)の公式練習が行われた。14日のチーム開幕戦を2日後に控え、各選手たちがそれぞれの課題を持って調整した。
公式練習の会場に指定されたのはチーム開幕戦(対ドイツ、日本時間18時開始予定)の会場となる斗六野球場の隣にあるサブグラウンド。ここで2時間ほど汗を流した。メイン球場と同じ内野天然芝の球場であるため、内野手はコーチによるノックや手で転がしたゴロの捕球などで感覚を掴もうとしていた。
そして国内合宿から一貫しているが、チーム全体での動きはほとんど無く、アップ、打撃練習、投球練習、守備練習を、各選手や各ポジションで課題を考えて行われた。全体で行うシートノックやシート打撃はこの日も一切行わなかった。
この狙いについて、石井章夫監督は「個々が課題を持っていますし、彼らの持ち味をどう出すかだけなので、全体でというより自分なりの調整に重きを置いています。守備練習でもシートノックをしていると本数が限られてしまいますから、選手のリクエストを受けながら限られた時間を有効に使っています」と語った。
前日に台湾入りし、移動の疲れもあったかもしれないが、石井監督は選手たちの動きをみて「海外は初めてという選手が多いですが、日本と変わらない動きをしてくれていました。気候も環境も良いので非常に良いですね」と手応えを掴んでいた。また、残り2日間の重要事項としては「環境が変わっていますから決めつけずに、選手のコンディションをしっかり見ていきたいです」と、冷静に選手を注視していくようだ。
現地の練習はこの日が初めてではあったが打撃練習では快音が何度も響き、ブルペンでも各投手がキレの良い球を次々と投げ込んで順調な調整ぶりを見せるなど、第1回大会(2016年)以来の王座奪還への準備は着々と進んでいる。
選手コメント
権田琉成(TDK)
「台湾は暖かいので体も動きますね。持ち味はストレートなので押していきたいです。選抜チームや日本代表は初めてですが、不安より楽しみな気持ちの方が強いです。世界一が目標なので、獲れるタイトルは全部獲りたいですね。抑えはあまりやったことがないのですが国内合宿の練習試合2試合でやったのでもう大丈夫です」
中川拓紀(Honda鈴鹿)
「打撃は速い球への対応をいろいろ試行錯誤してきたのですが、自分に合っていて苦しむことなく調整できています。以前は大きく構えていたのですが、小さく構えるようにしました。シートノックは無くても動く量が多いので、グラウンドに慣れていけると思います。国際大会に出るのは初めてなので、世界一に挑戦したい。1番や3番での起用と言われているので、そこでチームに流れを持っていきたいですし、守備でも俊足を生かして投手を助けていきたいです」
第4回 WBSC U-23ワールドカップ
大会期間
2022年10月13日~10月23日
オープニングラウンド
10月14日(金)18:00 ドイツ 0 - 6 日本
10月15日(土)15:30 ベネズエラ 2 - 5 日本
10月16日(日)20:00 日本 1 - 3 チャイニーズ・タイペイ
10月17日(月)15:30 日本 4 - 1 コロンビア
10月18日(火)15:30 南アフリカ 0 - 9 日本
スーパーラウンド
10月20日(木)15:30 日本 2 - 1 オーストラリア
10月21日(金)15:30 韓国 1 - 2 日本
10月22日(土)14:00 日本 4 - 2 メキシコ
決勝
10月23日(日)20:00 日本 3 - 0 韓国
※開始時刻は日本時間(台北:時差-1時間)
開催地
台湾(台北)
出場する国と地域
グループA
日本、チャイニーズ・タイペイ、コロンビア、ドイツ、南アフリカ、ベネズエラ
グループB
オーストラリア、キューバ、メキシコ、オランダ、プエルトリコ、韓国