9月13日、「第5回 WBSC U-23ワールドカップ」(15日まで中国・紹興市)に出場している侍ジャパンU-23代表が、スーパーラウンド第2戦でニカラグアと対戦し、9対1で勝利した。
先発の笹森公輔(東芝)が5回を投げて被安打3、無失点の好投。また打線も今大会でチーム最多の10安打を記録するなど機能し、前夜のベネズエラ戦に続いてスーパーラウンドでの連勝を収めた。
同ラウンドではオープニングラウンド同グループから進出したチームとの勝敗が持ち越されるため、これで日本は3勝1敗とし、決勝戦進出へ大きく前進した。
1回表、相手失策と四球で一、二塁のチャンスを作ると、2死から髙橋隆慶(JR東日本)がタイムリー二塁打を放ち1対0と先制する。
2回表には先頭の西村進之介(ヤマハ)が安打で出塁すると、2死から山田拓也(東芝)がファーストストライクを思い切り叩いて右翼超えの2点本塁打を放ち、3対0と差を広げた。
3、4回は無得点だったが5回表、2死から野口泰司(NTT東日本)の安打と高橋が四球を選び一、二塁のチャンスを作ると、吉川海斗(日立製作所)がライトへタイムリーを放ち1点を追加。続く西村が打った飛球は二塁手と右翼手の間に落ち、2者が生還した。さらに相羽寛太(ヤマハ)にもタイムリーが出て7対0とリードを大きく広げた。
6回裏には2番手のマウンドにあがった佐藤亜蓮(TDK)が、2つの死球と暴投で無死二、三塁のピンチを招き、内野ゴロの間に1点を献上するが、直後の7回表に途中出場の林拓馬(日鉄ステンレス)による二塁打の後、こちらも途中出場の浦和博(パナソニック)が中堅手を抜くランニング本塁打で9対1とした。
最終7回裏には変速右腕の松田航瑠(日本製鉄室蘭シャークス)が登板。無失点で試合を締めた。
オープニングラウンドのコロンビア戦では2番手として登板し勝利投手にもなった先発の笹森はこの試合、出だしからストライクゾーンにどんどんと投げ込んでいく積極的な投球で相手を打ち取り、それが味方打線にも良いリズムを与えた。右腕は奪三振4、四死球ゼロの快投で、投じた57球のうち41球がストライクだった。
この日の夜に行われた試合でプエルトリコが韓国に勝利したため、日本の2位以上が確定。明日のスーパーラウンド最終戦の結果を待たずに、2大会連続の決勝進出が決まった。
大会初戦のプエルトリコ戦で敗れて以降は6連勝と勢いに乗る中、明日14日の日本時間20時からの韓国戦でも勝利し、大会連覇へ向け弾みをつけたい。
監督・選手コメント
川口朋保監督
「ニカラグアはオープニングラウンド(グループB)を全勝で勝ち上がったチームなので、選手には決して気を抜くことなく初回から全力でいこうと伝えていました。髙橋の先制打と山田の2ランで序盤からリードできたこと、また笹森が相手に隙を与えなかったのが良かったです。試合を有利に進めることができました。終盤は、林と浦にもいい打撃が見られました。スーパーラウンド最終戦、そして最終日に向けて、チーム全体が非常にいい状態にある。明日の韓国戦も序盤から圧倒できるような戦いをしたいと思います」
髙橋隆慶(JR東日本)
「昨日まで好機に結果が出せていなかったので、今日は狙い球を決めて初球から打っていこうと思っていました。低めのチェンジアップを上手くとらえることができ、チームが勢いに乗るきっかけになって嬉しいです。残りの試合も自分の役割をしっかり果たしていきたいです」
笹森公輔(東芝)
「普段通りの投球ができたことが良かったです。国内合宿の経験から、ニカラグアの打者には浮いた球が長打に繋がることがわかっていたので、丁寧な投球を心掛けました。チームは非常にいい状態。残り2試合、出番があれば、普段どおりの投球をしたいと思います」
山田拓也(東芝)
「(2点本塁打は)チームとして追加点が欲しい場面でした。本塁打はイメージしていなかったのですが、次に繋げることを意識して打席に入りました。結果が出せて嬉しいです。チーム一丸となって優勝したいです」
第5回 WBSC U-23ワールドカップ
大会期間
2024年9月6日~9月15日
オープニングラウンド(グループA)
2024年9月6日(金)20:00 日本 1 - 6 プエルトリコ
2024年9月7日(土)15:30 日本 2 - 0 中国
2024年9月8日(日)20:00 オーストラリア 1 - 4 日本
2024年9月9日(月)20:00 日本 7 - 1 コロンビア
2024年9月10日(火)20:00 イギリス 1 - 4 日本
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)
スーパーラウンド
9月12日(木)20:00 日本 5 - 1 ベネズエラ
9月13日(金)15:30 ニカラグア 1 - 9 日本
9月14日(土)20:00 日本 2 - 1 韓国
決勝
9月15日(日)10:00 プエルトリコ 0 - 5 日本
開催地
中国(紹興市)
出場する国と地域
グループA
日本、オーストラリア、プエルトリコ、コロンビア、イギリス、中国
グループB
韓国、チャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、オランダ、ニカラグア、南アフリカ