7月31日、「第7回 WBSC U-12 ワールドカップ」(台湾・台南市/8月6日まで)のオープニングラウンド第3戦が行われ、侍ジャパンU-12代表はベネズエラと対戦。1対7で敗れ、戦績は1勝2敗となった。
前回大会準優勝で、今大会も2連勝中と力のある相手に立ち向かうも序盤から主導権を握られた。先発を任された土屋春樹(墨田リトルリーグ)が「甘いところに集まってしまいました」と悔やんだように、初回に2本のソロ本塁打を浴びて先制を許した。
それでも2回表に四球で出た藪内雅也(堺ビッグボーイズ)が相手投手の暴投と進塁打、ボークで生還。これで1点を返したが、その裏にも土屋が長打とタイムリーで1点を失い降板。2番手として皆川旺介(東京城南ボーイズ)がマウンドに上がった。
皆川は持ち味の力強いストレートで押していき2回のピンチは脱したが、3回に2本の安打を浴び1死一、三塁のピンチを招くと、次打者のピッチャーゴロで本塁ではなく併殺を狙うも二塁送球がやや緩く乱れてしまい併殺崩れに。さらに1点を失った。
それでも4回は、この日初めてとなる三者凡退に抑えると、5回にようやく流れが向く。相手先発投手に疲れが見え始め、四球が多くなった。だが投球がワンバウンドした隙に二塁を狙った和田健吾(津ボーイズ)が捕手の送球でアウトになると、その後には暴投も絡んで2死二、三塁となり、さらに四球で満塁のチャンスを作ったかに見えたが、二塁走者の舩山大翔(東名古屋ボーイズ)が状況を勘違いして飛び出してしまう走塁ミスが出て無得点に。
こうしてリズムを掴み損ねると、その裏に3点のダメ押しを許し、最終6回表は三者凡退で試合終了。2敗目を喫し、残るオーストラリア戦とメキシコ戦はスーパーラウンド進出に向けて絶対に負けられない戦いとなった。
井端弘和監督は試合後、安打は舩山の1安打のみで7三振を喫した打線に対して「変化球を狙っていたのならいいのですが、投げた瞬間に振ってベース前で投球が落ちていたこともあった。対応するために、試合前のフリー打撃を気持ち良く打っているだけではいけません」と課題を明かし、選手たちには「これが世界標準だよ。もっと速い投手も、もっと曲がる投手もいる。打撃をもっと考えていこう」と工夫を求めた。
オープニングラウンド第4戦はオーストラリアと日本時間8月1日正午から対戦。連戦の中での疲れを取りながらも、現在3連敗中の相手にきっちりと勝利し、オープニングラウンド最終戦となるメキシコ戦に臨みたいところだ。
監督・選手コメント
井端弘和監督
「先制されてしまった場面はボールが高かったですし、1点を返した後に失点を重ねてしまい流れが良くなかったですね。またベネズエラはファーストスイングで変化球にコンタクトされるなど打者の技術力の高さを感じました。(2番手の皆川は無四球)8割方ストレートで、相手が狙う中で押し込めていましたし、打者と勝負ができていました。優勝を狙えるチームに対して勝負できたので、あとはフィールディングや牽制を詰めていけばもっと良い投手になると伝えました」
皆川旺介(東京城南ボーイズ)
「ストレートで押せた場面もありましたが、外野に結構運ばれたので悔しいです。無四球は打者に集中した結果だと思います。井端監督からは“持ち味は生かせたと思うけど、状況判断をしっかりできれば、もっと上に行ける”と言われました。次はもっとチームに貢献できるよう無失点に抑えたいです」
第7回 WBSC U-12 ワールドカップ
大会期間
2023年7月28日~8月6日
オープニングラウンド
7月28日(金)12:00 日本 (雨天延期) メキシコ
7月29日(土)19:30 チャイニーズ・タイペイ 3 - 2 日本
7月30日(日)19:30 日本 16 - 0 ドイツ
7月31日(月)15:30 ベネズエラ 7 - 1 日本
8月1日(火)12:00 日本 15 - 0 オーストラリア
8月2日(水)12:00 日本 12 - 6 メキシコ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
8月3日(木)12:00 日本 7 - 4 韓国
8月4日(金)12:00 アメリカ 0 - 7 日本
8月5日(土)12:00 ドミニカ共和国 1 - 13 日本
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
3位決定戦
8月6日(日)15:30 日本 8 - 9 ベネズエラ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
開催地
台湾(台南)
出場する国と地域
グループA
日本、メキシコ、チャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、オーストラリア、ドイツ
グループB
アメリカ、韓国、ドミニカ共和国、パナマ、チェコ、ニュージーランド