2連勝で第19回 アジア競技大会のセカンドステージ最終戦を迎えた侍ジャパン社会人代表、対するのは開催国の中国。今年3月のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で侍ジャパントップチームと東京ドームで対峙した面々が揃う。
この日も午後は晴天だった紹興市。夜には少し湿気を含んだ空気と、観客の熱気が球場を包んだ。これまでの2試合よりもスタンドが広い第1球場で18時30分(日本時間19時30分)開始のナイトゲームが行われた。
先制を許し、追う展開が終盤まで続く
中国戦の先発を託されたのは左腕の森田駿哉(Honda鈴鹿)。初回は1、2番にヒットを許すも内野ゴロと2つの空振り三振でピンチを切り抜けた。
しかし2回は内野安打と2つの四球で1死満塁のピンチを招くと、1番の梁培が三遊間を抜くタイムリーヒット。中国が1点を先制した。森田は後続を抑えて追加点を防ぎ、3回は中軸を三者凡退。中国側に傾きそうな流れを止めた。
追う日本は3回裏、8番木南了(日本通運)がチーム初ヒットを放つも後続が併殺打。4回にも相手のエラーと死球でチャンスを作るも、チーム2つ目の併殺で得点には至らなかった。WBC日本戦でも先発した王翔に日本打線は5回まで完璧に抑えられた。
日本は7回裏、3番北村祥治(トヨタ自動車)が四球を選び、この日初めて回の先頭打者が出塁。その後、2つの四球で2死満塁とするも、中国の3番手、41歳の蘇長龍の老かいな投球に封じられた。
2回以降は両チーム得点がないまま試合は最終回へ。9回裏も北村が先頭打者として再び四球で出塁。4番佐藤竜彦(Honda)がレフト前ヒットで続き、同点そしてサヨナラに期待が高まった。しかし三振と6番笹川晃平(東京ガス)のサードゴロがチーム3つ目の併殺打となってゲームセット。日本は中国の5人の投手に2安打に抑えられ0対1で敗れた。
「中国の投手が素晴らしかった」
石井章夫監督は試合後、「中国のピッチャーが良かったということに尽きます。バッターもしっかり打ちにいきましたがとらえきれなかったです。残念ですが相手を褒めたいです。集中力が高くて素晴らしいピッチャーたちでした」と中国投手陣を称えた。
また先発の森田は「無駄なフォアボールを出してしまったことが失点につながったと思います。きょう投げてイメージはつかめたので、スーパーラウンドに生かしていきます」と話した。
決勝打を放った1番打者は日本出身
中国打線の5安打のうち、決勝打を含む2安打を放った1番の梁培は東海大菅生高出身。WBC日本戦でもホームランを放っている。梁培は2安打について、「日本のいい投手からは速い球が来ると思ったので、なるべく準備を早くすることをみんなで話し合って決めました」と話した。この日の先発メンバーでは7番の陸昀も琴平高、四日市大でプレーしていた。
セカンドステージを2勝1敗で終え、A組2位通過となった侍ジャパン社会人代表。4日は試合がなく、次の試合は5日、スーパーラウンドでの韓国との対戦が13時(現地時間12時)から第1球場で行われる。
第19回 アジア競技大会
大会期間
2023年10月1日~10月7日
セカンドステージ(グループA)
10月1日(日)13:00 フィリピン 0 - 6 日本
10月2日(月)19:30 日本 18 - 0 ラオス
10月3日(火)19:30 日本 0 - 1 中国
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)
スーパーラウンド
10月5日(木)13:00 韓国 2 - 0 日本
10月6日(金)19:30 チャイニーズ・タイペイ 0 - 2 日本
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)
3位決定戦
10月7日(土)13:00 中国 3 - 4 日本
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)
開催地
中国(杭州)
出場する国と地域
日本、韓国、チャイニーズ・タイペイ、中国、フィリピン、
香港、タイ、シンガポール、ラオス