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チームレポート

侍ジャパンU-23代表が直前合宿を打ち上げ 練習試合が中止も大会へ向け各自が調整

2024年9月3日

 9月3日、埼玉県の本田技研笠幡球場で「第5回 WBSC U-23ワールドカップ」(中国・紹興市で9月6日から15日)に出場する侍ジャパンU-23代表の直前合宿3日目が行われた。

 午前にHondaとの練習試合、午後からは練習を予定していたが、同球場は雨に見舞われていたため練習試合を中止して室内練習を行い、午前中で切り上げて都内の宿舎へ戻った。

 室内練習では置きティーバッティングや打撃練習、マシンを使って速い球に目を慣らすことなどに取り組んだ他、ノックなどで守備の基本練習も行った。投手陣では、本来Hondaとの練習試合で登板するはずだった長久保滉成(NTT東日本)、佐藤亜蓮(TDK)、谷脇弘起(日本生命)、松田賢大(バイタルネット)、林田夢大(西部ガス)の5人がブルペンに入り調整をした。
 練習開始時にキャプテンの野口泰司(NTT東日本)が「練習でもチャレンジしよう」という声かけがあったが、選手たちはその言葉通り、1つのスイング、1つの投球、1つの打球処理において丁寧に取り組んだ。

 2日のニカラグアU-23チームとの練習試合では、川口朋保監督が「打線の鍵を握る」と話す上位の2番に収まった村上裕一郎(ENEOS)が、この試合で二塁打を放つものの自身の調子は「良くない」と話しており、だからこそ練習試合が中止となってもじっくりと自身の打撃を見つめ直す時間になったとポジティブな表情だった。

 ワールドカップ開幕まで3日。侍ジャパンU-23代表はこれで国内での直前合宿を打ち上げ、4日に開催地の中国・紹興市へ渡航する。現地には当然、多くの用具類を運ぶこととなるが、手違いがないよう室内練習終了直後には選手らが自分たちの背番号を書き込んだ。
 2日のニカラグア戦同様、この日も雨の中、ファンが集い傘をさしながらチームの練習の模様を見学し、終了後には選手たちの大会での健闘を祈りつつ、バスを見送った。

 普段は別々のチームに所属する選手たちが集結している侍ジャパンU-23代表ではあるものの、川口監督が「関係性の質を高めること」が今大会で求める結果を得るための要素として強調してきたこともあり、3日間という短い間においても選手たちの絆は目に見えて強まっていった様子だった。

 4日の移動日を挟んで、5日に公式練習や記者会見などが行われ、翌6日から大会開幕となる。前回覇者の日本はオープニングラウンドでグループAとなっており、初戦(日本時間20時)でプエルトリコと対戦する。

監督・選手コメント

川口朋保監督

「(練習試合中止の影響)野手に関しては昨日全員、途中からでも出ていますので心配なかったのですが、今日投げる予定だった投手にどういうふうにコンディションを整えてもらうかが、少し気にしているところです。計画通りできなかったことというのはストレスになるかもしれないですが、当然思い通りに行かないことがほとんどですので、これもすべて受け入れながら、いかに次の試合に向かっていく準備ができるかをしっかり話していきたいと思います」

村上裕一郎(ENEOS)

「(前日のニカラグア戦について)初めての外国人投手との対戦でした。よく球が動くと聞いていましたが、普通のまっすぐでも強さはあり、なかなかとらえきれなかったので、そこをとらえきれるように頑張っていきたいと思います。(置きティーでのスイング確認)引っ張ってドライブが多くなってしまっているので、上から叩いてフライを打とうと意識していました。(川口監督が打線のキーマンの1人と話す)監督からは何も気にしなくていいと言われているので、僕も自分のスイングを貫けるようにしています」

相羽寛太(ヤマハ)

「合流してまず(ニカラグアとの)試合に出られて、本当にみんなといろんなコミュニケーションも取れたので、楽しいというか、いい雰囲気でできたと思います。(前回大会経験者)試合までの入り方というのは経験しているので、そういうところは皆さんとコミュニケーションを取って自分がわかっている部分は伝えながら、自分も中国は初めてなので、いろんなところに目配り、気配りをしながらやっていきたいと思います。(国際大会で重要なことは)一番は環境に慣れること。食事も違いますし、試合をやる時間帯も違いますし、相手チームの行動とか試合の入り方も全然違うので、環境に慣れることはすごく大事だと思います」

長久保滉成(NTT東日本)

「(練習試合が中止)試合をしたかったのが本音ですが、その中で今日できることをしっかりできたかなと思います。(ブルペンで捕手とコミュニケーション)普段は組まない選手なので、試合でどういう感じでいくべきなのかとか、使える球、使えない球とかを話しました。(ニカラグア戦を観た感想)多少詰まっても外野まで飛ばされることが多かったので、コントロールやタイミングをずらしていければと感じました」

佐藤亜蓮(TDK)

「(練習試合が中止)中国でぶっつけ本番になってしまうのですが、ブルペンでしっかり調整はできたと思うので、自分の持ち味を発揮できたら。日本の打者はすごく目がいいというか、高めを捨てて低めもボールをちゃんと見極めて、ゾーンに来た球をしっかり振ってくるタイプですが、海外の選手はどちらかというと高めの、長打になりやすいところをどんどん強く振ってくるので、逆に自分の高めに伸びるボールというのはすごく活きるのかなと思っています」

第5回 WBSC U-23ワールドカップ

大会概要 出場選手

大会期間

2024年9月6日~9月15日

オープニングラウンド(グループA)
2024年9月6日(金)20:00 日本 1 - 6 プエルトリコ
2024年9月7日(土)15:30 日本 2 - 0 中国
2024年9月8日(日)20:00 オーストラリア 1 - 4 日本
2024年9月9日(月)20:00 日本 7 - 1 コロンビア
2024年9月10日(火)20:00 イギリス 1 - 4 日本
※開始時刻は日本時間(中国:時差-1時間)

スーパーラウンド
9月12日(木)20:00 日本 5 - 1 ベネズエラ
9月13日(金)15:30 ニカラグア 1 - 9 日本
9月14日(土)20:00 日本 2 - 1 韓国

決勝
9月15日(日)10:00 プエルトリコ 0 - 5 日本

開催地

中国(紹興市)

出場する国と地域

グループA
日本、オーストラリア、プエルトリコ、コロンビア、イギリス、中国
グループB
韓国、チャイニーズ・タイペイ、ベネズエラ、オランダ、ニカラグア、南アフリカ

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