11月5日、「ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12」(侍ジャパンが出場するグループBは13日開幕)に向けての事前合宿「侍ジャパン宮崎秋季キャンプ2024」の7日目が宮崎県の宮崎市清武総合運動公園で行われた。
13時から、チーム結成後初の実戦となる練習試合・広島戦が7イニング制などの特別ルールのもとSOKKENスタジアムで行われ、侍ジャパンが5対0で快勝した。
先発はプレミア12の開幕戦(13日にオーストラリアと19時から)の先発も決まっている井上温大(巨人)。「緊張しましたが、いつも通り投げられました」と振り返ったように初回から落ち着いてアウトを重ねていくと、2回2死から3回にかけて4者連続三振を奪うなど打者9人に対して1人の走者も許さず。これには井端弘和監督も「初回は手探りだったかと思うのですが、3イニング目は圧巻の投球をしてくれました。順調ですね」と目を細めた。
投手陣はその後、横山陸人(ロッテ)、隅田知一郎(西武)、鈴木翔天(楽天)、清水達也(中日)と1イニングずつ繋いで4安打完封リレーで抑え、各投手が順調な仕上がりを見せた。
打線は4回、四球と紅林弘太郎(オリックス)の安打でチャンスを作ると佐藤都志也(ロッテ)がライト前へタイムリーを放って先制。続く5回には辰己涼介(楽天)のタイムリーと紅林の犠牲フライで2点を追加した。
そして7回には大会に向けて理想的な得点を挙げた。坂倉将吾(広島)が四球で出塁すると代走に五十幡亮汰(日本ハム)が送られる。今回は特別ルールで5回までは指名打者として出場し、6回以降は走者が出ると本番での起用を想定して代走として、タイブレークを含め3度出場。この回は2度目の出場で、3球目に二盗を成功させた。
すると、辰己が2ストライクと追い込まれながらも、センターへの三塁打を放って追加点。小園海斗(広島)も犠牲フライを放って、この回2点を奪って、試合を終えた。
その後は、無死一、二塁からのタイブレーク練習を行い、「(大会や練習試合での)タイブレークが、これまでほとんどが後攻からだったので、あえて先攻にしてもらいました」(井端監督)と侍ジャパンの先攻でスタート。バント失敗はあったものの森下翔太(阪神)がショートへの内野安打を放ってしぶとく得点を奪った。
その裏は藤平尚真(楽天)が味方の失策とタイムリーで2点を奪われ逆転されたが、その後は得点を許さずにタイブレーク練習を終えた。
秋季キャンプ最終日となる6日は午前中に練習を行い、「ラグザス 侍ジャパンシリーズ2024 日本 vs チェコ」(9日、10日ともバンテリンドーム ナゴヤで19時から)が行われる愛知県へ移動する予定となっている。
監督・選手コメント
井端弘和監督
「(7回の得点について)辰己選手はレギュラーシーズンでも小郷選手が前にいて、走ってから打つということはやっていますから、場面に応じてランナーを返してくれました。五十幡選手をあの場面で出すということは、接戦だと思うので、チャンスがあったら仕掛けて欲しいですね。走らないことが一番良くないですし、仕掛けられることが魅力なので、まずは行って欲しいと思っています。(打線について)まだまだこれで大会に入ってもらっては困ると思うので、あと2試合の強化試合を経て良い状態で本番に入ってくれたらと思います。名古屋からは日本シリーズに出ていた4人が合流しますので、やっとチームとして動くことができます。強化試合の2試合を良い形で終えて本番を迎えたいです」
佐藤都志也(ロッテ)
「イメージは犠牲フライくらいでしたが、上手く引っかかってヒットになって良かったです。感覚も悪くないので、あとは微調整ですね」
紅林弘太郎(オリックス)
「しっかり調整して調子を維持できるようにやれることをやっていきたいです。大会でも試合に出たいので、今日は良かったと思います。実戦で結果を出せたことは大きいですが、大会で結果を出せるよう、やるべきことをやっていきたいです」
辰己涼介(楽天)
「(7回のタイムリーについて)2ストライクに追い込まれてからの練習もできますし、盗塁をしたそうだったので盗塁を待ってから打とうと思いました。(レギュラーシーズンでも同様の場面があり)焦ることが無くなったので、追い込まれて嫌な感じはなく、いつも通りにできました」
五十幡亮汰(日本ハム)
「1つ走れたことは大きかったです。確かめたいこともあったので数多く起用してくれてありがたかったです。あまり見たことない投手だったので、早いカウントから走れればベストでしたが、何球か見た中でそれなりのスタートを切れたので、それはすごく良かったです」
ラグザス presents 第3回WBSCプレミア12
試合日程
オープニングラウンド(グループB)
2024年11月13日(水)19:00 日本 9 - 3 オーストラリア
2024年11月15日(金)19:00 日本 6 - 3 韓国
2024年11月16日(土)19:00 チャイニーズ・タイペイ 1 - 3 日本
2024年11月17日(日)19:00 日本 7 - 6 キューバ
2024年11月18日(月)19:00 ドミニカ共和国 3 - 11 日本
スーパーラウンド
2024年11月21日(木)19:00 日本 9 - 1 アメリカ
2024年11月22日(金)19:00 日本 9 - 6 ベネズエラ
2024年11月23日(土)19:00 日本 9 - 6 チャイニーズ・タイペイ
決勝
2024年11月24日(日)19:00 日本 0 - 4 チャイニーズ・タイペイ
開催球場
オープニングラウンド(グループB)
バンテリンドーム ナゴヤ、台北ドーム、天母スタジアム
スーパーラウンド・決勝・3位決定戦
東京ドーム
出場チーム
グループA
メキシコ、アメリカ、ベネズエラ、オランダ、パナマ、プエルトリコ
グループB
日本、韓国、チャイニーズ・タイペイ、キューバ、ドミニカ共和国、オーストラリア