日本時間11月7日、「ラグザス presents WBSC U-23野球ワールドカップ2026」(日本時間11月7日から16日までニカラグア・マナグア)が開幕し、侍ジャパンU-23代表はイギリスを延長タイブレークの末、5対4で破って白星スタートとなった。

遠い異国での、慣れない相手との大会初戦。2連覇中の王者が我慢の辛勝を得た。
侍ジャパンは初回から失策と適時打で2失点を喫し苦しい展開を強いられるも、4回に同点に追いつく。試合は規定の7イニングで決着しなかったが、タイブレークの9回裏、一死満塁から9番・渡邉旭(バイタルネット)への死球で三塁走者が本塁を踏み、サヨナラ勝ちとなった。
杉浦正則監督は「いろいろありすぎるくらいでした」と安堵の表情で試合を振り返った。
先発マウンドを任された伊藤寛人(伏木海陸運送)はボール先行の投球で制球に苦しんだ。1回表には遊撃・藤原夏暉(日本生命)と三塁・三井雄心(Honda)の失策で走者を置かれると、適時打で2点を先制された。
2回裏の攻撃では、池本真人(NTT東日本)が安打による出塁後に牽制で刺されるなどミスが重なり、漂う空気はさらに重たいものとなった。
それでも4回裏に先頭の山下来球(Honda)が内野安打で出塁すると、1死から5番・藤原も安打で繋ぎ、そして6番の初谷健心(JR東日本)が四球で歩かされ一死満塁の場面を作る。このチャンスで8番・池本がセンター前へタイムリーを放ち2者が本塁に帰り、試合を振り出しに戻すことに成功した。
3回に立ち直った伊藤がイギリスを三者凡退に切って取ると、4回からは左腕の藤井真仁(日本製鉄東海REX)が3イニングを投げ6奪三振、無失点で相手を封じた。
しかし侍ジャパンも、5回以降は安打が出ずに追加点を奪うことができず、勝負は延長で決することとなった。
無死一、二塁から始まる延長タイブレークは、8回表に前の回からマウンドに上がっていた山口塁(JR東日本)が二死から2点適時打を喫し2対4とされる。
だが、侍ジャパンも食い下がる。その裏、先頭の山下が左翼への適時打で1点を返すと、相手投手の暴投でさらに1人の走者が生還し同点とした。

そして延長タイブレーク9回表にイギリスが無得点に終わると、裏の攻撃では一死から小出望那(Honda鈴鹿)が四球を選んで満塁に。最後は渡邉が相手の長身右腕の変化球を左足に受け押し出しとして、試合を終わらせた。
侍ジャパンはこの試合、守備で4つの失策を記録するなど、ミスが試合を難しくした。だが杉浦監督は、内野が天然芝であるという慣れないグラウンドでプレーする中で、野手が「怖がって下がって取ることでセーフにするよりも前に出たが取れなかっただけ」と語るなど責めることはしなかった一方で、ピッチクロックへの対応などコーチ陣としても事前に選手たちへ助言をしておくべきだったと反省の弁を口にした。
試合後のダグアウトでは選手たちから「杉浦監督公式戦初勝利」と祝福の声が響いた。また、宿舎に戻ってからはこの日が23歳の誕生日だった松永知大(Honda熊本)へサプライズのケーキが贈られ、選手、スタッフの全員から祝福を受けた。
日本時間8日午前9時30分開始の大会2戦目は、会場をエスタディオ・ナシオナル・ソベラニアに移し韓国と対戦する。
監督・選手コメント
杉浦正則監督
「先発の伊藤がストライク先行で行けずちょっと流れに乗れなかったという感じはしましたが、後のマウンドを継いだ藤井がしっかりゾーンで勝負できていたので、3イニング行ってもらおうと思いながら投げさせました。4回の池本の適時打は、良い集中力で低めのボールに手を出さず、少し浮いたボールをしっかりとらえてくれたなと思います。同点に追いついてから打ちあぐねたところについて、ストレートの速い投手を一発で仕留められないという我々の課題がでました。結果の良かった選手、良くなかった選手がいましたが、ちょっとみんな、結果ばかりを求めてしまい、力みがあったかなと感じました。国際大会の経験が初めての選手が多い中で、私が監督してというだけでなく、彼らにとっても初勝利なので勝つことができて良かったです。明日はもう少し落ち着いたゲームができたらと思います」
藤井真仁(日本製鉄東海REX)
「2番手としてマウンドに上がり、最初は緊張していたんですけど、みんなも盛り上げてくれ、自分としても吹っ切れてやるべきことを、自分の一番良いボールをどんどん投げ込んでいこうという気持ちでいたことが良い結果につながりました。まっすぐが良く、相手の打者に対して差し込むことができていて、空振りも取れていたので、どんどんまっすぐで勝負をしました。海外の打者との対戦は初めてですが、伊藤から相手の感じを聞いたので、それを再確認しながら投げました。大会の初戦はどのチームにとっても難しいものですが、どんな形でも勝つことができたのは大きいですし、このまま勢いに乗って連勝できるように頑張りたいです」
ラグザス presents WBSC U-23野球ワールドカップ2026
大会期間
2026年11月7日~11月16日
オープニングラウンド(グループB)
11月7日(土)9:30 日本 5 - 4 イギリス
11月8日(日)9:30 日本 - 韓国
11月9日(月)3:00 キューバ - 日本
11月10日(火)9:30 南アフリカ - 日本
11月11日(水)3:00 日本 - ベネズエラ
※開始時刻は日本時間、ニカラグア(マナグア):時差-15時間
スーパーラウンド
11月13日~11月15日
※開始時刻は日本時間、ニカラグア(マナグア):時差-15時間
3位決定戦・決勝
11月16日
※開始時刻は日本時間、ニカラグア(マナグア):時差-15時間
開催地
ニカラグア(マナグア)
出場する国と地域
グループA
チャイニーズ・タイペイ、プエルトリコ、パナマ、オーストラリア、ニカラグア、チェコ
グループB
日本、韓国、ベネズエラ、キューバ、イギリス、南アフリカ


























