2月27日から2日間にわたり、千葉県のJR東日本野球部グラウンドにて開催されている侍ジャパン女子野球代表選手選考。9月に韓国で行われるWBSC第7回女子野球ワールドカップに向けて、今回のトライアウトで書類選考を突破した64名から、今回は24名に絞られる。選手たちにとって、大事なアピールの場となるトライアウト最終日、練習試合4試合が行われた。
参加者たちは、4つの班に分かれて、野手はそれぞれ2試合ずつ出場。ネット裏から見守る侍ジャパン女子野球・大倉孝一代表監督の前で、選手たちは、自分の持ち味を出し切り、積極的なプレーをみせた。
また、お互いに声を掛け合うなど、初日よりもさらに強まった絆で、代表に向けてのチームワークの良さもアピール。
![練習試合を前に声をかける大倉孝一代表監督](/img/news/press/20160228_1_1-1.jpg)
![プライドをかけたプレーが続発](/img/news/press/20160228_1_1-2.jpg)
![果敢なプレーが飛び出す](/img/news/press/20160228_1_1-3.jpg)
![好投をみせた吉田えり投手](/img/news/press/20160228_1_1-5.jpg)
4試合を終えると、参加者たちは室内練習場に移動。その後、今回のトライアウト合格者24名が大倉監督から発表された。
大倉監督は、今回残念ながら不合格だった選手に対し、
「今回選ばれなかったから力が劣っているというわけでは決してない。これから始まるシーズンで主力として活躍しなければならない選手ばかり。それぞれの場所で女子野球を広めるという役目を担い、力を発揮してほしい」とエールを送った。
合格者たちは、発表後すぐに室内練習場で、監督の指示のもとトレーニングを開始。
はじめは、緊張感のある雰囲気だったが、今回の合格者の最年長・金 由起子(ホーネッツ・レディース)が中心となって、雰囲気を和ませるなど、次第に選手たちにも笑顔が見られた。
しかし、練習後に行われたミーティングでは、世界一を狙うための厳しさが垣間見えた。侍ジャパン女子野球の今大会の目標は、ワールドカップ5連覇。大倉監督は選手たちに、
「日本代表チームのメンバーには、目標の前に使命がある。これから侍ジャパン候補選手として見られる立場となるのだから、自分勝手な行動は出来ないはず。代表選手の背中を追いかける、女子野球選手たちの規範となり、憧れとなること。そうやって自分自身のプレーを女子野球の普及にもつなげていってほしい」と話した。
![声を出し続けた六角彩子選手](/img/news/press/20160228_1_2-1.jpg)
![高校生で選出された森 若菜選手](/img/news/press/20160228_1_3-4.jpg)
![高校生で選出された星川あかり選手](/img/news/press/20160228_1_3-5.jpg)
![戦いの中にも笑顔](/img/news/press/20160228_1_2-2.jpg)
大倉監督の話を真剣な表情で聞く選手24名の中には、高い実績と経験を積み上げてきた選手が多くいた。
現在ルートインBCリーグ・石川ミリオンスターズに所属しているナックルボーラー・吉田えりも合格を決めた。
「中学生からの夢でした。これからが本当の勝負。9月にこのジャパンのユニフォームを着られるように最後まで頑張りたい」と闘志を燃やした。
また、2010年から3度の日本代表を経験している六角彩子(侍)。これまでに、ワールドカップMVP・首位打者・最優秀守備選手など、数々のタイトルを獲ってきた六角も候補選手となった。2日間のトライアウトを通じ、若手選手に声をかけ続けていた姿は、リーダーとしての自覚も十分。
「これまでのワールドカップの優勝は、ただついていっただけ。今回は自分の役割を果たし、日本のためにプレーしたい」と抱負を語った。
![合格者発表をする大倉孝一代表監督](/img/news/press/20160228_1_3-1.jpg)
![合格発表を待つ選手たち](/img/news/press/20160228_1_3-2.jpg)
![トライアウト合格者集合写真](/img/news/press/20160228_1_3-3.jpg)
![チーム最年長・金由起子選手も奮闘](/img/news/press/20160228_1_1-4.jpg)
![合格発表直後にトレーニング](/img/news/press/20160228_1_3-6.jpg)
さらに今回、高校生3名を含め、10代のプレーヤーが10名選出された。そんなチームに不可欠な存在となるのが、ベテラン・金 由起子、志村亜貴子(アサヒトラスト)の2名だ。ともに、これまで豊富な代表経験を持ち、代表チームのキャプテン経験者でもある。2人が口を揃えるのは、「若い選手たちのレベルが高い」ということ。そして、「彼女たちの持っている力を引き出してあげたい」と語る。名実ともに日本を支え続けてきた選手たちの存在は、頼もしい。
ただ、今回のトライアウト合格者24名は、あくまで、まだ候補選手。本大会に登録されるメンバーは、20名が予定されている。9月までに計4回の合宿を経て、さらに絞り込まれていく。侍ジャパン女子野球代表の座を勝ち取るべく、候補選手たちにとっては、ここからが正念場だ。
第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ
大会概要
第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ 出場選手(2016年7月10日発表)
大会期間
2016年9月3日~11日
オープニングラウンド
9月3日(土)19:00 カナダ 2 - 8 日本
9月4日(日)14:00 日本 12 - 0 オランダ
9月5日(月)14:00 日本 18 - 0 インド
スーパーラウンド
9月7日(水) 14:00 ベネズエラ 2 - 7 日本
9月8日(木) 19:00 日本 10 - 0 チャイニーズ・タイペイ
9月9日(金) 19:00 日本 10 - 0 オーストラリア
9月10日(土)14:00 日本 6 - 0 韓国
決勝
9月11日(日)18:00 日本 10 - 0 カナダ
会場
韓国釜山広域市キジャン郡
侍ジャパン女子代表候補 マドンナジャパン座談会
【第1回】マドンナジャパンの注目3選手の素顔
【第2回】3選手がそれぞれに感じる女子野球界の変化を語る>
【第3回】マドンナを目指す全国の野球女子たちに伝えたいこと
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