9月3日(土)から、韓国・釜山で開催される「第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ」で、大会5連覇を狙う侍ジャパン女子日本代表 マドンナジャパン。先日、代表候補選手24名が高知県で代表選考を兼ねた合宿を行うなど、世界一に向けて、チームを着実に作り上げてきている。
今回、その代表候補選手の中から、6大会連続での代表入りを狙う志村亜貴子選手(アサヒトラスト)、同じく4大会連続出場を狙う六角彩子選手(侍)。さらに、マドンナジャパン初参加の独立リーガー・吉田えり選手(石川ミリオンスターズ)の3名が集結。ポジションも所属チームも違う3名の選手たちが、野球への熱い思いから、お互いに感じていることなどをたっぷりと語り合った。注目が集まるマドンナジャパン3選手の座談会を本日より3回連載で配信していく。
――まずはみなさんがどんな選手かを聞いていきましょう。志村選手は自分の武器はどこだと思いますか?
志村亜貴子選手(以下「志村」):足を使ったプレーですね。自分の持ち味なので、それを見せられたらいいなと思います。
六角彩子選手(以下「六角」):志村さんは足を使ったプレーがすごく上手で、奇襲もすごく得意な選手。味方でもだまされるくらいです。プライベートは謎に包まれていますね。
志村:合宿以外はなかなか会わないですからね。試合の時くらいですから。
吉田えり選手(以下「吉田」):私、高校2年生の時、アサヒトラストで一緒にプレーしていました。私に心開いてもらっていますか?
志村:だいぶね。
吉田:本当かなぁ(笑)でも、優しい人です。
――では、六角選手の武器はどんなところでしょうか?
六角:自分は守備が好きです。キレイなプレーと言うより、気持ちで守るタイプ。ボールが来たら何としても止める、と言うのが自分の個性だと思います。
志村:世界一のサードですからね。
吉田:高知合宿で自分が投げている時、六角さんがサードに入っていたんですけど安心できるし、投げやすかったです。
志村:2人は同じ年なんだよね。
吉田:そう、同い年なんです。私は前から侍ジャパンで活躍しているってことで知っていました。でも、実際に一緒にプレーしたり会話するのは高知の合宿が初めてでした。
六角:私も以前から知っていて、高校の時に1回だけ会ったことあるんですよね。その時は、話したりもしないし、メディアとかで見た印象しかなかったんですけど、実際会ってみて意外とほんわりしているというか、マイペースでいいなと思います。
吉田:ありがとうございます。マイペースな自覚は無いんですけど、だいぶそうらしいです。
志村:のほほんとしている感じはあるよね。天然なのかな?っていう。
吉田:…らしいです。
――そんな吉田選手は、自分の武器はどこだと思いますか?
吉田:ナックルボールがあったから野球を続けられたという部分もあるので、そこを見てほしいです。あとは牽制が得意なので、そこもアピールポイントですね。
――3選手のみなさんは、企業チーム「アサヒトラスト」、クラブチーム「侍」、そして独立リーグ「石川ミリオンスターズ」と所属先も違うのですが、どのように野球とお仕事のバランスを取られているのでしょうか?
志村:私はアサヒトラストに所属していて、チームからもバックアップしていただいているんですが、勤務は別です。平日の練習は仕事の後で、18時、19時からになってきます。全体練習というよりも、自分のトレーニングが中心になってきます。土日はチームの練習です。勤務先の皆さんも応援してくれていますし、環境は恵まれていると思います。
六角:私が所属する侍はクラブチームで、学生から社会人まで色々な選手がいます。練習は基本的に土日のみ。それ以外は、学生は学校に行くし、社会人は仕事に行くという感じです。
私は野球スクールのコーチと加圧トレーニングジムのトレーナーをやっているんです。空いている時間はトレーニングをしていいよ、と言って頂いているので、トレーニングをさせてもらっています。周囲の方々が野球に理解があって、私もすごく恵まれています。
吉田:私は、基本的に金土日は試合で、遠征に行ったりするとまた変わってくるんですけれど、普段平日は午前中に練習があって、午後はフリーです。ジムに行く人は行ったり、体のケアをする人は体のケアをしたり。そこは自己管理ですね。私は独立リーグでプレーして8年目になるんですけど、やはり厳しい世界だと感じています。レベルも決して低くないので、他の人と同じことをしていてもダメだなというのは感じます。
さすがマドンナジャパンの皆さんは、しっかりと自己管理を行い、自らを高めていっているのですね。
第2回座談会コラムでは、女子野球を取り巻く環境やレベルの変化、そしてマドンナジャパンの注目選手についてご紹介します!
第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ
大会概要
第7回 WBSC 女子野球ワールドカップ 出場選手(2016年7月10日発表)
大会期間
2016年9月3日~11日
オープニングラウンド
9月3日(土)19:00 カナダ 2 - 8 日本
9月4日(日)14:00 日本 12 - 0 オランダ
9月5日(月)14:00 日本 18 - 0 インド
スーパーラウンド
9月7日(水) 14:00 ベネズエラ 2 - 7 日本
9月8日(木) 19:00 日本 10 - 0 チャイニーズ・タイペイ
9月9日(金) 19:00 日本 10 - 0 オーストラリア
9月10日(土)14:00 日本 6 - 0 韓国
決勝
9月11日(日)18:00 日本 10 - 0 カナダ
会場
韓国釜山広域市キジャン郡
侍ジャパン女子代表候補 マドンナジャパン座談会
【第1回】マドンナジャパンの注目3選手の素顔
【第2回】3選手がそれぞれに感じる女子野球界の変化を語る>
【第3回】マドンナを目指す全国の野球女子たちに伝えたいこと