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試合レポート

小久保ジャパンが3対7でメキシコに完敗…投打に課題を残す

2016年11月10日

「侍ジャパン強化試合 日本 対 メキシコ」の第1戦が11月10日、東京ドームで行われ、侍ジャパンが3対7でメキシコ代表に敗れた。

 来年3月のWBCを前にした年内最後の強化試合。1番に今季セ・リーグ首位打者の坂本勇人(読売)が入り、3番に2年連続トリプルスリーの山田哲人(東京ヤクルト)、4番にパ・リーグ打点王の中田翔(北海道日本ハム)、そして5番にはセ・リーグの本塁打&打点の2冠王の筒香嘉智(横浜DeNA)が座った。
 先発は今季14勝を挙げた23歳右腕・武田翔太(福岡ソフトバンク)。その初回、連打を浴びてわずか4球で無死2、3塁とされ、さらに四球を与えて満塁となったが、そこから3者連続三振。対するメキシコの先発は、オイエルビデス。先頭の坂本が四球で出塁すると、2番の秋山翔吾(埼玉西武)が送りバント成功。ここから山田、中田、筒香と3者連続四球となり、日本が押し出しで1点を先制した。
 しかしメキシコが力強く反撃する。4回表、四球とエラーで1死1、3塁とすると、8番・ベルドゥーコがファーストの横を抜くライト前タイムリーを放って同点。続く5回には、2番手の千賀滉大(ソフトバンク)に対し、3番・キロスが「打ったのは真っ直ぐ。自分でもびっくりしているが、しっかりと打ち返すことができた」とレフトスタンド最前列へのソロ本塁打を放って逆転に成功した。

 日本は度々の四球も無安打が続いていたが、ようやく5回裏に四球の秋山を1塁に置いた場面で5番の筒香がセンターフェンス最上部に直撃する同点のタイムリー2塁打。しかし、6回表に2四球で1死1、2塁とされると、9番・サスエタが詰まりながらもライト前に落とされて2塁走者が生還。本塁への返球が逸れる間に1塁走者の生還も許して2点のリードを奪われた。
 意地を見せたい日本は8回裏、1死から内川聖一(福岡ソフトバンク)がレフト前ヒット。2死後に侍ジャパン初召集の鈴木誠也(広島東洋)がセンター前へ弾き返し、相手中堅手が打球の処理を誤る間に1塁走者が一気に生還して1点差。ここで代打・大谷翔平(北海道日本ハム)が登場するも3球三振で同点ならず。最後は9回に4番手で登板した山﨑康晃(横浜DeNA)が計3点を奪われて万事休した。
 最終スコアは3対7。ヒット数もメキシコの10本に対して日本は5本のみの完敗。試合後の小久保裕紀監督は「1回に1点を奪った後の攻撃がもったいなかった。シーズン中は捉えていたボールがことごとくポップフライになっていた。ゲーム感の部分が今日は出た」と険しい表情。一方、勝利したメキシコ代表のエドガー・ゴンザレス監督は、「非常にうれしい。我々のピッチングスタッフが非常にいい仕事をした。日本の打者は2巡目にしっかりとアジャストして来るので、できるだけ多くの投手を使ってボールに慣れさせないように心がけた」と計9投手を起用した小刻みな継投策での勝利に胸を張った。

 初戦で思わぬ完敗を喫した侍ジャパン。明日11日の第2戦(19時、東京ドーム)は、日本が今季のセ・リーグ最多勝右腕・野村祐輔(広島東洋)、メキシコが左腕のエクトルダニエル・ロドリゲスが先発する予定。「打順は入れ替えます」と小久保監督。この日の課題をしっかりと改善し、リベンジを期待したい。

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