日本時間3月10日(金)8時にマーリンズパークで「2017 WORLD BASEBALL CLASSIC™ 」(以下、WBC)1次ラウンドプールCが開幕。「ベースボールの本場」アメリカ代表メンバーを紹介します。
1876年に世界初のプロ野球を創設するなど、自他共に認める「ベースボールの本場」アメリカ。ただしWBC過去3大会については勝ち運に恵まれなかった印象が強い。
2006年は2次ラウンド最終戦でメキシコに敗れ、後に優勝する日本を逆転2位通過させるアシスト役をかってしまう。2009年は準決勝で日本との激闘に敗れ決勝進出ならず。さらに2013年は2次ラウンドでドミニカ、プエルトリコに連敗し、決勝ラウンドに進めなかった。
よって彼らにとって今回は「本場の矜持をかけた戦い」。ドジャースタジアムでトロフィーを掲げるべく、1997年にマーリンズを球団創設5年目でワールドチャンピオンに導いたジム・リーランド監督の下、MLBの超一流28名が集結した。

投手陣は13名がエントリー。最注目はレイズのエースであるクリス・アーチャーである。昨シーズンは9勝19敗と負け越したが、投球回201回3分の1を大きく上回るアメリカン・リーグ2位の233奪三振を記録。140キロ前後のスライダーと、145キロ前後を計測する縦スライダーを決め球に、常時150キロ前後のストレートをぎりぎりにコントロールする。
他にも昨年16勝10敗、防御率2.83と抜群の安定感を見せたタナー・ロアーク(ナショナルズ)。常時140キロ後半の切れ味鋭いストレート、スライダー、縦スライダーなどの精度も高い。球数制限があるWBCにおいては非常に心強い存在となるだろう。
セットアッパーでは左腕・アンドリュー・ミラー(インディアンス)に注目。昨シーズン、レギュラーシーズンでは70試合に登板。防御率1.45、74回3分の1を投げて123奪三振と高い三振奪取率をマーク。ポストシーズンでも防御率1.40、19回3分の1を投げて30奪三振と短期決戦の調整法も心得ている。常時150キロ前半のストレートと135キロ前後のスライダーにアメリカは優勝への命運を託す。


15名が登録された野手も豪華布陣となった。捕手では過去3度のMLBワールドチャンピオンを経験した強肩強打、好リードが光る昨年MLBゴールドグラブ賞のバスター・ポージー(ジャイアンツ)など3名。
8名が選手された内野手の代表は2013年に本塁打・打点の二冠を獲得したポール・ゴールドシュミット(ダイヤモンドバックス)はMLB実働6年間で140本塁打を放っている。メッツから移籍初年度の昨シーズンはMLBキャリアハイとなる打率.347・25本塁打・104打点を記録した二塁手のダニエル・マーフィー(ナショナルズ)。2015年から2年連続で40本塁打を記録している長打力に加え、俊敏な動きと抜群の強肩で「MLB最高の三塁手」と評されるノーラン・アレナド(ロッキーズ)も選出されている。
4名が選出された外野手の筆頭格は日本でもイチロー選手のチームメイトとしておなじみのこの男。27歳にしてMLB通算208本塁打を放っているジャンカルロ・スタントン(マーリンズ)。また、アンドリュー・マッカチェン(パイレーツ)もMLB6年連続20本塁打以上をマークしている右の強打者だ。
1次リーグプールCには、今大会の優勝候補WBC連覇を目指すドミニカ共和国がいる。まずは日本時間12日8:30、マーリンズパークでプレーボールされる直接対決で前回大会のリベンジを遂げ、悲願の初優勝へ。超一流たちは準備に余念がない。