今年10月2日(月)~8日(日)に台湾で8つの国と地域が参加して開催される「第28回BFAアジア選手権」。侍ジャパン社会人代表で参加した大会6連覇を逃した2015年・前回大会からの雪辱を期すべく、侍ジャパン社会人代表の第一次選考合宿が6月22日・千葉県柏市にあるJR東日本野球部柏野球場に51名の選手が集結し、4日間の日程で始まった。
15時開始予定を1時間繰り上げた初日の練習は各自準備運動・全体でウォーミングアップ、キャッチボールの順で進行。すぐに選手たちからは大きな声が出はじめるなど活気がそこかしこに感じられる中、ゲージ3か所でのバッティング練習では前回大会主将の渡邉貴美男(JX-ENEOS)が中心となって声を張り上げ、周囲を盛り上げていた。
一方、ブルペンでの投球練習では西村天裕(NTT東日本)や鈴木博志(ヤマハ)といった大会での柱と目される投手たちも含め、各投手が変化球を交えながら30球程度を披露。「各選手についてはビデオを見て、ある程度の力量は把握していましたが、今日実際に目の前で見て、より特徴を捉えることができました」と、メモを取りながらその様子を見つめた侍ジャパン社会人代表・石井章夫監督も満足そうな表情を浮かべた。
16時すぎからは投手以外の選手が各々のポジションにつき、シートノックがスタート。第一次選考合宿招集51選手中最年長となる31歳・細山田武史(トヨタ自動車)が扇の要から内外野に指示を送り、松本直樹捕手(西濃運輸)は鋭い二塁送球を幾度も見せるなど、早くも本番さながらの熱気がグラウンド上を支配した。
そして17時前に選手全員で一本締めをして本日の練習は終了。今回、初めて侍ジャパン社会人代表の指揮を執る石井監督は「重責を感じる」としながらも、「日本らしい野球で粘り強く勝っていきたい」と抱負を語りつつまた、「侍ジャパンは若い世代から一貫して、二遊間(センターライン)と長打力の強化をテーマにしています。この社会人代表もそのテーマを踏まえて力負けしない打線を作っていきたいと考えていますが、同じキャラクターの選手ばかりを並べてもチームにはならないので、明日からの紅白戦を見ながら決めていきたい」と来年、インドネシアで行われるアジア競技大会も視野に入れた選手選考のポイントを話した。
なお、第一次選考合宿2日目となる6月23日(金)はダブルヘッダーでの紅白戦が行われる予定。6月25日(日)までの第一次選考合宿と7月の都市対抗野球で活躍した選手の中から約30名が選出される8月4日(日)~7日(水)の第二次選考合宿(札幌市開催予定)参加。そして9月26日(火)~30日(土)の直前合宿までに選考される大会最終メンバー24名入りを目指し、本格的なサバイバルゲームが始まる。