「第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」に出場する侍ジャパンU-18代表が8月22日、千葉県内で始動した。夏の選手権(甲子園)で決勝へ進出した広陵・中村奨成捕手(3年)、花咲徳栄・清水達也投手(3年)を除く、18人が集結。14時から打撃練習、シートノックと、比較的軽めのメニューで約2時間、汗を流した。
このチームで、約20日間戦っていく練習初日。小枝守監督以下、指導スタッフは選手一人ひとりに声をかけて、コンディションを確認。メンバーが発表されたのが20日。ようやく初顔合わせができたことで、メンバーは皆、イキイキとしているのが印象的だった。25日には実戦が始まる予定となっているが、短期間でチームとしての士気を高めていく。
練習後、優勝へ導いた昨年のアジア選手権(台湾)に続いて、侍ジャパンU-18代表を率いる小枝監督は改めて抱負を述べている。
まずは28日までの国内合宿の意図については「自分の素を出して、理解し合うことが大事。ホテルでの生活でも、お互いをどれだけ知り合えるかによって互助の精神が生まれると思う」と説明。
また、戦力については、手応えを口にした。「昨年よりも攻撃力がアップしていて、投手陣も個性があり、面白い布陣だと思う。(試合では)ただの打ち合いではなく、点を取れるべきところを外さない、少ないチャンスをものにするようなスキのない野球をやっていきたい」。
さて、当時、1年生で唯一のメンバーだった2015年のU-18ワールドカップ以来の代表復帰となったのが早実・清宮幸太郎(3年)だ。フリー打撃で快音を響かせ、柵越えも披露。今大会は木製バットを使用するが、金属バットと変わらない飛距離で、好調ぶりをアピールしていた。
「2年ぶりの代表でドキドキ、ワクワクしています。ホームランよりもチームが勝つことを優先して、世界一を目指したい」
20人でただ一人、準優勝だった前回大会(日本開催)の悔しさを味わっている。
「(出発まで)1週間あるので、皆とコミュニケーションを取りながら、チームワークを高めていきたい」とリーダーの風格を漂わせ「特に下級生(2人いる2年生)には経験を伝えていきたい」と、早くも頼もしい言動を見せていた。
この日、甲子園で広陵・中村が準決勝(対天理)で2本塁打を放ち、PL学園・清原和博の持つ大会個人本塁打記録(5)を6本に更新した。主な高校生で歴代1位タイとされる通算107本塁打を放っている清宮は「ライバルではありません。頼もしい存在。バンバン打ってほしい」と、侍ジャパンでの共闘を固く誓った。「一致団結」して悲願の世界頂点を狙う戦いが、いよいよ始まった。
第28回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ
大会期間
2017年9月1日~9月11日
オープニングラウンド
9月1日(金)22:30 メキシコ 1 - 10 日本
9月3日(日)5:00 日本 0 - 4 アメリカ
9月4日(月)6:00 日本 7 - 2 キューバ
9月5日(火)3:00 オランダ 1 - 3 日本
9月5日(火)22:30 日本 12 - 0 南アフリカ
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)
スーパーラウンド
9月7日(木)22:30 日本 4 - 3 オーストラリア
9月9日(土)6:00 日本 4 - 6 カナダ
9月10日(日)2:00 韓国 6 - 4 日本
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)
3位決定戦
9月11日(月)1:00 カナダ 1 - 8 日本
※開始時刻は日本時間(サンダー・ベイ:時差-13時間)
開催地
カナダ サンダー・ベイ
参加国
グループA
カナダ、韓国、チャイニーズ・タイペイ、オーストラリア、イタリア、ニカラグア
グループB
日本、アメリカ、キューバ、メキシコ、オランダ、南アフリカ