8月10日から19日まで、パナマで開催される「第4回 WBSC U-15ワールドカップ」での初制覇を目指す侍ジャパンU-15代表。その基盤となるメンバー選考トライアウト(関西会場)が5月19日、奈良県生駒市の近畿大学野球部グラウンドで開催された。
この日のトライアウトは、さる5月12日に52名が参加した関東トライアウトに続く2回目。中学硬式野球各リーグから推薦を受けた計33名のトライアウト生たちは、午前10時の集合後、まずはフリーアップ・キャッチボール、トスバッティングで体をほぐし、侍ジャパンU-15代表・清水隆行監督から「短い時間の中で力を発揮するのは難しいと思うけど、その中で今持っている力を出して下さい。僕自身も楽しみにしています。ケガのないよう頑張って下さい」とエールを受けた後、トライアウト生たちは1塁駆け抜けのタイム測定からいよいよ戦いの場へと入っていく。
続いてのボール回しでは時計回りに10周・反時計回りに10周・対角線に10往復。さらにピッチャーフィールディング。ここでは「国際大会は当然、レベルが高くなってきますし、打って点を取るのは難しい。攻撃では1つのエラーや四球からいかにチャンスを広げられるか。守備では27個のアウトを有効に使うようにしたい」清水監督の目指す野球がトライアウト生たちにすり込まれた。
よって、アップの時点では談笑する様子も見られたトライアウト生たちも、徐々に緊張した表情に。捕手の2塁送球タイム計測やノックを行なう頃になると、グラウンドにはピンとした空気が張り詰めていた。
また、フリーバッティングでは普段トライアウト生たちが大会で使用しているものより飛びにくい国際大会規格の金属バットを使用。選手たちは1分半という限られた時間の中で対応力をアピールすべく懸命にバットを振った。また、フリーバッティングと同時進行で行われた投手陣のブルペン投球においても、トライアウト生たちは4分という制限の中で変化球を交えた本格的な投球を披露し、高橋尚成コーチら首脳陣にアピールした。
そして種目の最後はシートバッティング。カウントは全て1ボール、1ストライクから。9人の投手がワインドアップで3人、セットポジションからの全球クイックで3人、計6名の打者と対戦し、実戦に近い環境下でどのような球が投げられるか、逆に打者はクイックなどへの対応力がチェックされた。
かくして14時半頃に関西トライアウトは終了。140キロ近いストレートを投げ込む本格派右腕、パワーあふれる強肩強打の捕手などを目の当たりにした清水監督は「非常にレベルは高いですし、僕らの頃と比べるとレベルが上がっていると感じます。楽しみな選手が多いですね。まだまだ上手くなりたいという向上心を常に持ってこれからもやっていってほしい」と総評を述べた。
なお、侍ジャパンU-15代表は5月26日(土)に九州会場で今回最終となる第3回目のトライアウトを開催予定。このトライアウト後選考作業に入り、前回、日本開催であと一歩届かなかったU-15年代野球世界一を目指す20名の侍ジャパンU-15代表選手がいよいよ決まることになる。
第4回 WBSC U-15 ワールドカップ
大会期間
2018年8月10日~8月19日
オープニングラウンド
8月11日(土)0:00 日本 4 - 2 オーストラリア
8月12日(日)0:00 オランダ 1 - 11 日本
8月13日(月)8:00 日本 7 - 9 キューバ
8月14日(火)8:00 ドミニカ共和国 7 - 13 日本
8月15日(水)8:00 日本 20 - 0 南アフリカ
※開始時刻は日本時間(パナマ:時差-14時間)
スーパーラウンド
8月17日(金)0:00 日本 5 - 2 チャイニーズ・タイペイ
8月18日(土)8:00 パナマ 7 - 3 日本
8月19日(日)4:00 アメリカ 8 - 2 日本
※開始時刻は日本時間(パナマ:時差-14時間)
3位決定戦
2018年8月21日(月)3:00 日本 3 - 6 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(パナマ:時差-14時間)
開催地
パナマ
出場する国と地域
グループA
パナマ、アメリカ、チャイニーズ・タイペイ、ブラジル、ドイツ、中国
グループB
日本、キューバ、オーストラリア、オランダ、ドミニカ共和国、南アフリカ