台湾・台北市で開催されている「第10回 BFA U12アジア選手権」。決勝進出を逃し3位決定戦に進んだ侍ジャパンU-12代表は19日(日)、パキスタンと対戦し10対0の5回コールド勝ち。連覇こそ逃したものの、最終戦で投打に力の差をみせ銅メダルを獲得した。
侍ジャパンU-12代表の先発・西村大和(西脇ワイルドキッズ)は、初回から振り逃げによる走者を出すも、4番AYUB M.A.をレフトフライに打ち取る。2回にはスライダーで2つの三振を奪うなど、変化球を効果的に織り交ぜ、パキスタン打線に的を絞らせない投球をみせた。
打線は2回、韓国戦を発熱で欠場し、この日スタメン復帰した森山竜之輔(葛西ファイターズ)がヒットで出塁すると、二死2塁から宇野真仁朗(浦安ベイマリーンズ)の内野安打の間にホーム生還し先制。ところが、前日とは打って変わり3回までこの1点のみ。両チームともミスが少なく、緊迫した展開となった。
追加点が欲しい打線は4回、先頭の森山が再びヒットで出塁すると、稲福倫汰(坂田ビクトリーズ)がレフトの頭上を越える二塁打を放ち2、3塁のチャンスを作る。その後二死まで追い込まれるが、ワイルドピッチと送球エラー、さらにパスボールで3点を追加した。
5回には専徒大和(中田ロイヤルズ)のヒットをきっかけに、打者9人の猛攻で得点を重ね、最後は芦硲晃太(美加の台ファイアーズ)がセンターへ2点タイムリーを放ち一気に10点差をつけ5回コールドで勝利。先発の西村は5回を投げ2度の振り逃げを許したが、無四死球9奪三振でノーヒットノーランを達成した。
7日間、6試合の日程を終え、銅メダルで有終の美を飾った侍ジャパンU-12代表。決勝戦はチャイニーズ・タイペイが韓国を破り2大会ぶりの優勝を果たした。決勝後に閉会式が行われ、今大会は幕を閉じる。
監督・選手コメント
仁志敏久監督
「決勝でチャイニーズ・タイペイに勝つことを目標にしてきたので残念ですけど、選手たちは精一杯やったので満足です。野球で言えば、すごく積極性が出てきた。私生活でもみんなでルールを守って生活するというところはすごく成長したと思います。(西村は)すごくいいボールがいっていたし、(栗山)大成もよく考えてリードしてくれていた。(打線は)積極的に振っていく、打てるボールは打ちにいくということを身につけてくれたかなと思う。最後はすごくいい試合だったと思います」
西村大和(西脇ワイルドキッズ)
「(ノーヒットノーランは)4回のベンチに帰って、まだノーヒットだって気づきました。うれしかったです。3位がかかっているので、絶対に勝つという気持ちでマウンドに立ちました。力を抜いて、落ち着いてマウンドで投げられました。(今大会は)周りに声をかけたり、相手のことも考えたりして成長できたかなと思います」
芦硲晃太(美加の台ファイアーズ)
「これまでヒットが出ていなくて、最後は気持ちで。あまり技術的なことは考えずに、当てることを考えて打席に入りました。打球が抜けて、コールドということをあまり分かっていなくて。やっと1本が出たという感じでした。ここに来られて、みんなと出会えて、いい経験ができました」
第10回 BFA U12アジア選手権
大会期間
2018年8月13日~8月19日
グループA
2018年8月13日(月)19:30 チャイニーズ・タイペイ 8 - 4 日本
2018年8月14日(火)15:30 日本 21 - 0 インドネシア
2018年8月15日(水)15:00 日本 12 - 2 スリランカ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
セミファイナル
2018年8月17日(金)18:00 韓国 4 - 3 日本
2018年8月18日(土)15:30 日本 16 - 1 パキスタン
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
3位決定戦
2018年8月19日(日)15:30 日本 10 - 0 パキスタン
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
開催地
台湾(台北市)
出場する国と地域
グループA
日本、チャイニーズ・タイペイ、スリランカ、インドネシア
グループB
韓国、パキスタン、香港、インド