9月3日に宮崎で開幕する「第12回 BFA U18アジア野球選手権」に出場する、野球日本代表「侍ジャパン」U-18代表の出場18選手が8月21日に発表された。全国に約16万人いる高校球児から選ばれた「精鋭」たちである。ポジション別に戦力分析をしていくが、今回は守りのカナメ・捕手を紹介していく。
6月20日に発表された第一次候補30人(捕手は2人)にも名を連ねていた大阪桐蔭・小泉航平が正捕手候補である。
初めて甲子園でベンチ入り3年春のセンバツでは史上3校目の春連覇。柿木蓮、根尾昂の右腕2人に左腕・横川凱とタイプの異なる投手の良さを引き出すリードに定評があった。今夏の甲子園でも全6試合全イニングに出場し史上初、同一校2度目の春夏連覇を遂げた。
大阪桐蔭と言えば「強打」のイメージが強いが、西谷浩一監督は「守りからリズムを作って攻撃につなげる」スタイルが基本としてある。捕手出身の指揮官は扇のカナメであるキャッチャーへの指導が最も厳しく、高いハードルを設定。捕球、送球、リード、配球面と事細かな部分にまで目を光らせ、西谷監督が求める「捕手像」を目指してきた。
昨年の主将で捕手の福井章吾(慶大1年)に加え、大型捕手・岩本久重(早大1年)と1学年上にもレベルの高い選手がおり、2年間、高いレベルの中でもまれてきた。今回の侍ジャパンでは各校のエースが集まる急造チームにおいて、捕手としての真価が問われる。打撃面に決して派手さはないがコンパクトにスイングする姿勢が徹底されている。長打があまり期待できない木製バットにおいては、上位打線へつなぐ貴重な役割となりそうだ。
もう一人は常葉大菊川・根来龍真だ。2年ぶり6回目の甲子園出場を決めた静岡大会では四番打者として打率.476(21打数10安打)、1本塁打10打点をマーク。171センチと決して大きくはないが、体全体に力がみなぎっている。
同校は「フルスイング野球」が伝統の攻撃スタイルとしてある。近江との甲子園3回戦では、8点ビハインドと追い詰められた9回、右越えへ豪快な適時三塁打で意地を見せた。
どんな投手に対しても臆さないスイングは、今大会も相手チームに脅威を与えそうである。
守りでも、走者をクギづけにするだけの強肩が武器。捕球してから素早い身のこなしも注目すべき点である。また、今夏の静岡大会では6試合でチーム最多7盗塁をマーク。打って、守って、走れるキャッチャー。
捕手は登録が2人のみであり、小泉と根来が助け合っていく形。試合に出場するだけではなく、控え投手が調整するブルペンでも貴重な戦力になる。
第12回 BFA U18アジア選手権
大会期間
2018年9月3日~9月10日
グループA
9月3日(月)18:00 日本 26 - 0 香港
9月4日(火)18:00 スリランカ 0 - 15 日本
9月5日(水)18:00 日本 1 - 3 韓国
スーパーラウンド
9月7日(金)18:00 チャイニーズ・タイペイ 3 - 1 日本
9月8日(土)18:00 日本 (中止) 中国
3位決定戦
9月10日(月)13:00 日本 14 - 1 中国
開催地
日本(宮崎)
出場する国と地域
グループA
日本、香港、韓国、スリランカ
グループB
中国、チャイニーズ・タイペイ、パキスタン、インドネシア