6月16日に発表された東京オリンピックを戦う野球日本代表の内定選手24人。今回は6人が選出された内野手の陣容を紹介していきたい。
投手や捕手は国際経験が少ない選手も選出されたが、内野手はいずれも近年の日本球界を牽引し経験豊富な選手たちが選出された。
2019年のプレミア12を戦った選手は6人中5人。その活躍とともに振り返っていきたい。
山田哲人(ヤクルト)はスーパーラウンドの途中までは不振だったが、決勝戦で逆転3ランを放つなど要所で活躍を見せた。3回のトリプルスリー(打率3割・30本塁打・30盗塁)の実績を持つだけに、走攻守での活躍が期待される。
源田壮亮(西武)は球界随一の守備力を持つ。加えて、スーパーラウンド初戦のオーストラリア戦で同点となるセーフティーバント(記録は野選)を決めるなど小技や俊足を生かした機動力も駆使できるため、作戦の幅を攻守で広げてくれる選手だ。
浅村栄斗(楽天)は、唯一の敗戦を喫したスーパーラウンドのアメリカ戦でも4打数3安打3打点と全打点を挙げる活躍をし、決勝戦の韓国戦でもダメ押しのタイムリーを放つなど活躍。勝負強さだけでなく、鈴木誠也(広島)に次ぐ打率.360と確実性の高い打撃で優勝に大きく貢献した。
菊池涼介(広島)はチームの屋台骨とも言える選手の1人だ。守備では数々の美技で観衆を沸かせ、打っても打率.333。2018年の日米野球第4戦では決勝スクイズを決めたように、様々な得点パターンに絡むことができる。
坂本勇人(巨人)は、もう負けられないスーパーラウンドのメキシコ戦で5打数3安打の活躍を見せるなど、大会終盤で山田の後を打つ二番打者として大いに機能した。オリンピックでも豊富な経験を生かし「キク(菊池)とともに野手陣を引っ張っていってもらいたい」と稲葉監督から牽引役を期待されている。
村上宗隆(ヤクルト)は、2019年3月に2試合開催されたメキシコ戦以来2回目の代表選出。その際は7打数2安打に終わったが、近年のシーズンでの活躍を見れば、選出に異論は見当たらない。高卒2・3年目の2019、2020年に合わせて64本塁打182打点と日本球界を代表する強打者に成長。一打で試合を決める能力は若くして球界屈指と言ってよいだろう。守備についても稲葉監督は「安定感が出てきています」と三塁を任せる構想を持っている。
経験豊富な選手たちとパワーあふれる若きスラッガーで投手陣を攻守で盛り立てていきたい。