8月17日、「第12回 BFA U15アジア選手権」(台湾・台南市で8月23日まで)が開幕。2大会ぶりの優勝を狙う侍ジャパンU-15代表はオープニングラウンド初戦で香港と対戦し、課題は残しながらも14対1で5回コールド勝ちを収めた。







強い日差しが降り注ぐ中、先発のマウンドに上がったのは最速142キロ右腕の三浦大我(新宿ボーイズ)。いきなり先頭打者にレフト前安打を打たれるが、続く打者から空振り三振を奪うと、センターフライ、捕手の駒勇佑(湖南ボーイズ)の鋭い送球で相手の二盗を刺して無失点で抑えた。
するとその裏、昨年に続くU-15代表入りの丹羽裕聖(愛知尾州ボーイズ)がレフト前安打と盗塁で二塁へ進むと、一昨年のU-12代表に続く侍ジャパン選出の舩山大翔(東名古屋ボーイズ)が一、二塁間を破る安打を放って丹羽が生還。あっという間に先制点を挙げた。さらに村橋照平(狭山西武ボーイズ)が4番起用に応えるセンター前タイムリーで、初回から3点を挙げた。
2回は三浦が三者連続三振を奪うと、中島辰徳(熊本泗水ボーイズ)の安打と岩下慶士(兵庫夙川ボーイズ)の死球からチャンスを作り、丹羽の左中間を破る二塁打、舩山と駒勇佑(湖南ボーイズ)の犠飛で、この回も3点を奪った。
だが3回は2番手の畠山颯志(明石ボーイズ)が2安打と2四死球で1点を失うと、その裏の攻撃も小山蓮心(狭山西武ボーイズ)のライト前タイムリーによる1点のみ。井端弘和監督が試合後「初戦なので固くなることも分かっていましたが、もう少しやれるんじゃないかという試合前半でした」と振り返ったように、まだ持ち味を発揮しきれていない感が否めなかった。
4回は上原優馬(苫小牧リトルシニア)が1安打を許しながらも力強いストレートで無失点に抑え、その裏は井端監督に「力あるんだから、打線として繋がっていこうよ」と奮起を促された打線が、丹羽の安打を皮切りに、村橋の三塁打、中島の二塁打、代打・工藤未來(狭山西武ボーイズ)のレフト前安打などで、一挙7得点。
5回は上原が1安打を許しながらも無失点で締め、大会規定(5回10点差もしくは4回15点差)によるコールド勝ちを決めた。







井端監督は試合後半に関しても「ベンチも含めて元気が無くなっていました」と指摘。試合後には昨年のU-15W杯のチャイニーズ・タイペイ戦で最終7回2死から3点差をひっくり返された試合を引き合いに、集中力の低下や油断があってはならない旨を、選手たちにあらためて伝えた。
オープニングラウンド第2戦は、日本時間18日14時半からスリランカと対戦する。
監督・選手コメント
井端弘和監督
「打者は打席に立つ中で徐々に自分らしい打撃になってきたので、万全にしていけるようにしたいですね。低めの球にはある程度手を出していなかったので、これを最後まで続けて欲しいです。投手が追い込んでから、どうしても力であったり、スピードを意識したりしていたので、打者と勝負するようにということは全員に徹底させたいです」
丹羽裕聖(愛知尾州ボーイズ)
「(1番打者として4打数3安打)直前合宿が不甲斐ない内容で不安もあったのですが、持ち味である初球からどんどん打つことができて良かったです。消極的にしていても何も始まらないですし、緊張も取れるので大事なことだと思います。チームとして集中力が切れないように、自分や駒といった中心選手が声をかけていければと思います」
三浦大我(新宿ボーイズ)
「(先発し2回1安打無失点)ストレートで押すことができ、先頭に安打を打たれても崩れずに投げることができました。マウンドもすごく投げやすかったですし、暑さも気にせずに投げられました。次の登板も緊張するかと思いますが、今日と同じくストレートで押して、時折変化球を混ぜていきたいです」
村橋照平(狭山西武ボーイズ)
「(4番起用に応える2安打2打点)国際大会が初めてで、1打席目は不安があったのですが、最初に打てて素直に嬉しいです。2打席目は力んでしまいました。3打席目は二塁走者をかえすつもりで打ちました。(終盤の集中力について)得点するたびに悪い意味での余裕が出てきてしまったので、主将と一緒に先頭に立ってやっていきたいです」
第12回 BFA U15アジア選手権
大会期間
2025年8月17日~8月23日
オープニングラウンド(グループB)
8月17日(日)14:30 日本 14 - 1 香港
8月18日(月)14:30 スリランカ - 日本
8月19日(火)14:30 日本 - フィリピン
スーパーラウンド
8月21日(木)~8月22日(金)
決勝・3位決定戦
8月23日(土)
開催地
台湾(台南)
出場する国と地域
グループA
チャイニーズ・タイペイ、韓国、タイ、パキスタン
グループB
日本、フィリピン、香港、スリランカ