8月23日、「第12回 BFA U15アジア選手権」(台湾・台南市)の決勝戦が行われた。2大会ぶり4回目の優勝を目指した侍ジャパンU-15代表だったが、チャイニーズ・タイペイに0対3で敗れて準優勝。チャイニーズ・タイペイが2大会連続8回目の優勝を果たした。







前日のスーパーラウンド最終戦で7対10と敗れたチャイニーズ・タイペイを相手に雪辱を期したが、打線が持ち味を発揮できなかった。
初回、オープニングラウンド第2戦以来の登板となった葛本瑛斗(芦屋ボーイズ)が先頭に四球を出したが、続く打者をサードゴロの併殺に打ち取るなど無失点で切り抜けた。
直後の1回裏に丹羽裕聖(愛知尾州ボーイズ)が四球、舩山大翔(東名古屋ボーイズ)がライト前安打、倉田雄星(湖南ボーイズ)が四球で無死満塁のチャンスを作る。
ここで打席には今大会初めて4番を任された中島辰徳(熊本泗水ボーイズ)。だが、2ボールからの3球目を打ちにいくがサードフライ。さらに岡田宗一郎(豊田リトルシニア)は浅いセンターフライ、小山蓮心(狭山西武ボーイズ)が空振り三振に倒れて先制点を奪えなかった。
その後は葛本が毎回のように走者を出しながらも粘りの投球を続ける。4回には1死一、二塁のピンチを招くが、ショートゴロに打ち取り、舩山と倉田の連係で併殺を完成させた。5回も2死一、二塁のピンチを招くが、またもショートゴロでピンチを脱出。葛本は4四球もあって72球を要しながらも5回3安打無失点で、見事に大役を果たした。
一方で打線は先発左腕の柯邵捷の前に2回と3回は三者凡退。4回は四球と相手二塁手のフライの見失い(記録は安打)でチャンスを作るが、畠山颯志(明石ボーイズ)の痛烈な当たりは柯のグラブに収まりピッチャーゴロ。またも先制点を奪えなかった。







すると5回、2番手としてマウンドに上がった成田遥喜(熊谷リトルシニア)がテンポ良く2死を取ったものの、詰まったショートゴロを舩山がチャージするが捕れずセンター前に抜けると、続く打者に四球を出して2死一、二塁のピンチを招く。ここで成田の初球が甘く入ってしまい、陳泊佑に右中間を破る三塁打を打たれ2点の先制を許した。
反撃したい打線だったが、5回から6つのアウトすべてがフライアウトになるなどして得点を奪えずにいると、7回表は三浦大我(新宿ボーイズ)が2安打と犠打でピンチを招くと、江金澄に一、二塁間を破られダメ押しの3点目を献上。その裏は、畠山が内野安打で出塁するも、最後は佐々木愛斗(秋田北リトルシニア)と丹羽裕聖(愛知尾州ボーイズ)が連続三振で試合終了。柯の前に4安打完封を喫して、頂点には届かなかった。
監督・選手コメント
井端弘和監督
「非常に残念です。初回しかチャンスが無い中でモノにできず、相手はじわりじわりと攻めてワンチャンスをモノにした差かなと思います。(ファーストストライクの見逃しやフライアウトが多く)ずっとしてはいけないと伝えてきたファーストストライクの見逃しも低めのワンバウンドの空振りも多く、そこを徹底できなかったのは反省です。ポップフライや内野フライも多く、相手の術中にもハマってしまいました。相手は逆に低い打球が多かったので、その差が出たのかなと思います」
丹羽裕聖(愛知尾州ボーイズ)
「チームとしては今日もミスから失点に繋がってしまいました。自分としては打撃はノーヒットに終わり、昨日調子が良かっただけに悔しいです。(この世代で唯一侍ジャパンU-15代表を2回経験し)やっぱり2年連続で選ばれたということは大きな経験です。僕の目標はプロに行って、もう一回日の丸を背負って活躍することなので、この経験を活かして、まずは高校野球に向けてしっかり取り組んでいきます」
第12回 BFA U15アジア選手権
大会期間
2025年8月17日~8月23日
オープニングラウンド(グループB)
8月17日(日)14:30 日本 14 - 1 香港
8月18日(月)14:30 スリランカ 1 - 24 日本
8月19日(火)14:30 日本 10 - 0 フィリピン
スーパーラウンド
8月21日(木)14:30 日本 5 - 1 韓国
8月22日(金)19:30 日本 7 - 10 チャイニーズ・タイペイ
決勝
8月23日(土)19:30 日本 0 - 3 チャイニーズ・タイペイ
開催地
台湾(台南)
出場する国と地域
グループA
チャイニーズ・タイペイ、韓国、タイ、パキスタン
グループB
日本、フィリピン、香港、スリランカ