8月18日、「第12回 BFA U15アジア選手権」(台湾・台南市で8月23日まで)の2日目が行われ、侍ジャパンU-15代表はオープニングラウンド第2戦でスリランカと対戦。この日も課題は残しながらも24対1と4回コールド勝ちで大勝し、2連勝でスーパーラウンド進出を決めた。







試合は初回から動いた。前日に4打数3安打だった丹羽裕聖(愛知尾州ボーイズ)がセンターオーバーの当たりを放つと俊足を生かして生還。ランニング先頭打者本塁打で幸先良く先制する。しかし、その後は走者を出すも追加点を挙げられず、その裏に田渕川真朋(東広島ポニー)の制球が定まらず押し出しで同点を許した。
2回表は、初回の攻撃でフライアウトが多かったこともあり井端弘和監督から「強い打球を打とう」と円陣で声をかけられ打線が対応。好調続く村橋照平(狭山西武ボーイズ)、初先発の岡田宗一郎(豊田リトルシニア)と上原優馬(苫小牧リトルシニア)、前日無安打だった駒勇佑(湖南ボーイズ)、前日2安打の中島辰徳(熊本泗水ボーイズ)、丹羽のタイムリーで9点を奪った。
3回は無得点に終わってしまうものの、4回にも打線が爆発。倉田雄星(湖南ボーイズ)の左中間を深々と破るタイムリーを皮切りに、舩山大翔(東名古屋ボーイズ)、工藤未來(狭山西武ボーイズ)、佐々木愛斗(秋田北リトルシニア)、岩下慶士(兵庫夙川ボーイズ)、梅村全(愛知尾州ボーイズ)、葛本瑛斗(芦屋ボーイズ)、畠山颯志(明石ボーイズ)、岡田のタイムリーなどで一挙14得点。
投手陣も葛本が2回に三者連続三振を奪うなど2回1安打4奪三振に抑えると、4回は2022年の「第6回 WBSC U-12 ワールドカップ」にも出場した成田遥喜(熊谷リトルシニア)が三者凡退に抑え、大会規定(4回15点差もしくは5回10点差)によるコールド勝ちを決めた。
大勝の一方で井端監督が「スーパーラウンドで戦うことが予想される韓国やチャイニーズ・タイペイには大振りにならぬよう徹底したいです」と試合後話したように、相手投手のスローボールに対して打ち上げてしまう場面や空振り三振などもあり、課題が残った。また、前夜にスーパーラウンドで戦うことが予想される韓国対チャイニーズ・タイペイの試合を観て「日本にはいない140キロを超える投手がいますし、かなりの強敵かなと思います」と警戒。20日の予備日をその対策に充てることを示唆した。







オープニングラウンド第3戦は、日本時間19日14時半から、ともにこの日スーパーラウンド進出を決めたフィリピンと対戦。オープニングラウンド同グループとの対戦成績は持ち越されるため、スーパーラウンドを有利に戦うには重要な一戦となる。韓国やチャイニーズ・タイペイとの対戦が予想される前に良い試合内容で弾みをつけたい。
監督・選手コメント
井端弘和監督
「田渕川は日本にいた時から制球に苦しんでいましたが1イニングを投げ切ってくれて良かったです。葛本と成田はストライク先行で投げてくれましたが、まだ力みが抜けずにボールが上ずっている印象があったので、力みが抜けてくれば本来の投球になるのかなと思います。これで全員が試合に出たので、明日は良い形でゲーム序盤から締まった試合をしたいです」
倉田雄星(湖南ボーイズ)
「(三塁打を含む2打数2安打)しっかりボールを呼び込んで打つことができました。昨日は前に突っ込んでしまったので、後ろにタメを作るように打ちました。飛行機の移動は疲れましたが、ホテルではゆっくりできる時間が多いので、だいぶ良い状態です。主将の丹羽が中心となって、チームの雰囲気はメチャクチャ良いです。のびのびできています。明日もチャンスで回ってきたらタイムリーを打って勝利に貢献したいです」
岡田宗一郎(豊田リトルシニア)
「1打席目が終わってヤバイと思って緊張したのですが、守備で声を出しているうちに緊張がほぐれて2打席目に打つことができました。明日は投手としての起用が言われています。投打で活躍することを目指してきたので結果を出せるよう頑張っていきたいです。緊張もありますが楽しいので疲れもあまり溜まっていません。自分のチームには無いような盛り上がりがあって楽しいです。自分の1番の取り柄は元気なので、もっとチームに発信していきたいです」
成田遥喜(熊谷リトルシニア)
「緊張はせずマウンドの感触などを確かめながら投げました。日本のマウンドと違って硬くて球が浮いてしまうことがあったので修正していきたいです。(U-12W杯も経験し)国際大会独特の雰囲気には慣れているので、他の選手よりも持ち味を発揮できる自信があるので、やってきたことを信じてプレーしたいです。(井端監督からは)U-12を経験しているからやれるだろうと言ってもらえたので、やるだけです」
第12回 BFA U15アジア選手権
大会期間
2025年8月17日~8月23日
オープニングラウンド(グループB)
8月17日(日)14:30 日本 14 - 1 香港
8月18日(月)14:30 スリランカ 1 - 24 日本
8月19日(火)14:30 日本 - フィリピン
スーパーラウンド
8月21日(木)~8月22日(金)
決勝・3位決定戦
8月23日(土)
開催地
台湾(台南)
出場する国と地域
グループA
チャイニーズ・タイペイ、韓国、タイ、パキスタン
グループB
日本、フィリピン、香港、スリランカ