侍ジャパン女子代表は8月28日(日本時間29日)、第8回WBSC 女子野球ワールドカップ(米国フロリダ)のスーパーラウンド第1戦でアメリカと対戦。3—0で快勝して、決勝進出に王手をかけた。
先発したエースの里綾実投手(愛知ディオーネ)が7回2死まで無安打投球。大記録まであと1人という場面で中前打を許したものの、1安打完封で今大会2勝目を挙げた。
24日のカナダ戦に先発した際には慣れないマウンドで右足が滑り、制球に苦労したが、この日は持ち前の制球力を発揮した。守備からリズムをつくることを意識して、ゴロの山を築く。初回と3回に死球を与えたが、いずれも次打者を併殺打に仕留めるなど、危なげない投球だった。
一方、打線は序盤に得点を重ねた。初回、先頭の中田友実外野手(愛知ディオーネ)が左前打で出塁して二盗を決めると、2番の中田美羽内野手(アサヒトラスト)が送り、3番の三浦伊織外野手(京都フローラ)の左犠飛で先制した。2回には相手守備の乱れに2つのバントを絡めて2点を追加、優位に試合を進めた。
スーパーラウンドはグループA、Bの上位3チーム、計6チームによるリーグ戦で、オープニングラウンドでの直接対戦の結果を持ち上がるシステム。日本はオープニングラウンドでの2勝に加え、この日の勝利で3勝0敗とした。29日試合で、同じく3勝0敗のチャイニーズ・タイペイに勝てば、決勝進出が決まる。
監督・選手コメント
橘田恵監督
「試合前には選手たちの間から“緊張している”という声が聞こえていましたが、先制点を取って、リラックスしてプレーしてくれました。ただ、中押しのもう1点が取れなかったので、よく話し合って、次に向けてやっていきたいです」
里綾実投手(愛知ディオーネ)
「(前回登板した)カナダ戦は慎重になり過ぎましたが、今日は初回から余裕がある時には攻めるボールを投げていきました。(無安打無得点を逃して)まだ未熟だと教えてもらったのかなと思います。1本打たれた後、相手に火がつくのが嫌だったので、次の打者をしっかり抑えようと集中しました」
船越千紘捕手(平成国際大)
「(7回2死まで無安打無得点には)全く気づいていませんでした。バッターに集中していたので。アメリカと対戦したことがないので怖さがあり、自分次第だと考えると昨夜はあまり眠れませんでした。里さんが投げ切ってくれたことが一番。自分の(リードの)幅も広がりました」
中田友実外野手(愛知ディオーネ)
「先頭が出たら流れが来るので、とにかく塁に出ることを考えています。後ろに打てるバッターが並んでいますし。今大会で一番緊張しましたが、初回に出塁できたことは大きかったですね」
第8回 WBSC 女子野球ワールドカップ
大会期間
2018年8月22日~8月31日
オープニングラウンド
8月22日(水)23:00 日本 8 - 0 ドミニカ共和国
8月23日(木)23:00 香港 0 - 23 日本
8月25日(土)7:00 日本 2 - 1 カナダ
8月26日(日)7:00 キューバ 1 - 4 日本
8月27日(月)7:00 日本 5 - 1 オーストラリア
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
スーパーラウンド
8月29日(水)7:00 日本 3 - 0 アメリカ
8月30日(木)2:00 日本 2 - 1 チャイニーズ・タイペイ
8月30日(木)22:00 日本 10 - 0 ベネズエラ
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
決勝
2018年9月1日(土)7:00 日本 6 - 0 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
開催地
アメリカ(フロリダ)
出場する国と地域
グループA
アメリカ、ベネズエラ、チャイニーズ・タイペイ、韓国、オランダ、プエルトリコ
グループB
日本、カナダ、オーストラリア、キューバ、香港、ドミニカ共和国