11月10日、2018日米野球の第2戦が東京ドームで行われ、MLBオールスターチームと対戦した侍ジャパントップチームは17安打を放ち12対6で大勝した。
攻守において侍ジャパンの多くの選手の持ち味が発揮された試合だった。
まず見せ場を作ったのは、前日に劇的な逆転サヨナラ本塁打を放った柳田悠岐(ソフトバンク)。初回に2番の源田壮亮(西武)が二塁打を放つと、2死後に4番の柳田が初球から積極的に振り抜き、打球は右寄りに守っていた三塁手の左を抜ける先制タイムリーとなった。
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さっそく援護点をもらった上沢直之(日本ハム)は、いきなり連打を浴びて無死一、三塁のピンチを招くが、前日本塁打を放ったカルロス・サンタナ(フィリーズ)から142キロのフォークで空振り三振。続くミッチ・ハニガー(マリナーズ)を144キロのストレートで併殺に打ち取り無失点でしのいだ。
すると、「初回のピンチを切り抜けたことで自分らしい投球ができるようになったと思います」と振り返るように、2回以降は140キロ台前半ながらキレの良いストレートと球速の近いフォーク、ブレーキの効いたカーブなどでMLBの各打者を翻弄。5回にフアン・ソト(ナショナルズ)に2試合連続となるソロ本塁打を打たれた以外は無失点で抑えた。また三振も7個奪う好投を見せ、上沢は「リードのおかげです」とバッテリーを組んだ會澤翼(広島)へ感謝の言葉を口にした。
上沢の好投に応えるように打線も爆発。3回、四球で出た先頭の田中和基(楽天)がすかさず初球から盗塁。それを秋山翔吾(西武)が三塁打で返すと、続く源田壮亮(西武)の内野安打でこの回2点目。さらに柳田が2試合連続となる2ラン本塁打を左中間スタンドへ運び、この回一挙4得点を挙げた。
この後も打線の勢いは止まらず、5回には柳田、曾澤、秋山がタイムリーを放ち、再び4得点。7回には山田哲人(ヤクルト)と森友哉(西武)のタイムリーでダメ押しの3点を挙げた。
7回に濵口遥大(DeNA)が2失点、8回に佐藤優(中日)がJ・T・リアルミュート(マーリンズ)に本塁打を打たれ3失点したが、9回を松井裕樹(楽天)が三者凡退に抑えて試合終了。侍ジャパンが連勝を飾った。
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監督・選手コメント
稲葉篤紀監督
「初回に先制できたことが大きかったです。昨日の良い流れで試合に入れましたし、1点の重要性を選手個々が理解してくれました。こうした野球を明日も続けていきたいです」
上沢直之(日本ハム)
「自分の持ち味を出せたこと、限られた球数(79球)で5回を投げ切れたことは今後の自信になります。MLBの打者はアウトコースを踏み込んで打ってくるので、国内の打者と対戦する時よりもインコースを多めに使い、縦に落ちるカーブやフォークも有効に使うようにしました」
ドン・マッティングリー監督
「序盤で試合が決まってしまいました。(柳田は)非常に良いスイングをする素晴らしい打者。センター方向に良い打球を放ちますね。ただ、どの打者でもどこかに弱点はあるはずなので、それを見つけて突いていきたいです」
ケビン・ピラー(ブルージェイズ)
「(2安打を放つことはできたが)日本は勝負強い投手ばかり。どのカウントでも様々な球種を、自信を持って投げてくるので、MLBの投手たちより傾向が出づらい。日本で非常に良い経験をさせてもらっていますが、我々はアスリートなので、やるべきことをやらねばならない。全力を尽くし、この2試合のようにはしたくないです」
2018日米野球
試合日程
11月8日(木)18:00
巨人 6 - 9 MLBオールスターチーム
11月9日(金)18:30
侍ジャパン 7 - 6 MLBオールスターチーム
11月10日(土)18:30
MLBオールスターチーム 6 - 12 侍ジャパン
11月11日(日)19:00
侍ジャパン 3 - 7 MLBオールスターチーム
11月13日(火)18:30
MLBオールスターチーム 3 - 5 侍ジャパン
11月14日(水)19:00
侍ジャパン 6 - 5 MLBオールスターチーム
11月15日(木)18:00
MLBオールスターチーム 1 - 4 侍ジャパン
開催球場
11月8日(木)、9日(金)、10日(土)、11日(日)東京ドーム
11月13日(火)マツダ スタジアム
11月14日(水)、15日(木)ナゴヤドーム
出場チーム
侍ジャパン、MLBオールスターチーム