7月22日、「第5回 WBSC U-12 ワールドカップ」(7月26日~8月4日 台湾・台南市)で初制覇を目指す侍ジャパンU-12代表は、直前合宿2日目の練習を行い、この日は東京城南ボーイズとの練習試合も行われた。
前日と同様に、練習は川島浩史トレーナーによるストレッチやアジリティトレーニング、チューブトレーニングから始まった。入念なストレッチやトレーニングを行った選手たちは、その後キャッチボールを開始。練習試合に向けて、じっくりと肩を作っていった。
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シートノックまで終わると、東京城南ボーイズとの練習試合が始まる。試合は激しい打撃戦となった。
U-12代表は初回、2番・川越昂太郎のツーランホームランで先制点を挙げると、2回にも川下晃汰のツーランホームランで2点を追加。3回に東京城南ボーイズに一挙7点を挙げられ逆転を許すが、U-12打線は簡単には諦めない。4回に、9番・高畑知季のタイムリーで1点を返すと、続く5回にも髙橋昇聖がソロホームラン。6回にも、坂本慎太郎の犠牲フライで同点に追いついたU-12代表は、驚異的な粘りで東京城南ボーイズに食らいついていった。
試合は結局、7対7の同点のまま終了。試合後、仁志監督は選手たちの動きに大きな手応えを口にした。
「みんな思った通りに動けていたと思います。後はしっかり声を出して、主体的に動くことを意識して欲しいと思います」
また先制の本塁打を放った川越も、狙い通りの打撃だったことを明かす。自身の打撃のアピールポイントを、「狙ったところに打てること」と語る川越は、この試合でも自分の持ち味を出せたと胸を張った。
「右中間が大きく空いていたので、そこを狙っていました。狙い通りに打てたので良かったと思います。明日も積極的にいきたいと思います」
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
収穫と課題を得て、充実の表情でグランドを後にした選手たちだか、そんな彼らが宿舎に戻ると大きなサプライズが待っていた。
夕食の準備を済ませ、今まさに夕食を口にしようとしたとき、侍ジャパントップチームの稲葉篤紀監督が、会場に激励に訪れたのだ。
突然の登場に大きなどよめきを上げて、信じられないといった表情を見せる選手たち。だが稲葉監督が前に立ち、激励の言葉を語り始めると、選手たちは熱い眼差しで稲葉監督の言葉に耳を傾けた。
稲葉監督は、日の丸を背負うことへの責任感を熱く語る。
「侍ジャパンは女子からトップチームまで、全てのチームが同じユニフォームを着ます。これは、みんなで結束力を持ってやっていこうということ。そのことを胸に刻んで、世界一を目指して頑張って欲しいと思います」
その後、稲葉監督は選手一人ひとりと握手を交わし、最後は全員で記念撮影。選手たちは終始緊張した面持ちを見せたが、稲葉監督が退席すると思わず笑みを見せた。
選手たちは明日、最終日の直前合宿に臨む。稲葉監督からもらった金言を、最終日にどのように活かすのか注目だ。
第5回 WBSC U-12 ワールドカップ
大会期間
2019年7月26日~8月4日
オープニングラウンド
7月26日(金)11:00 チェコ 0 - 21 日本
7月27日(土)15:00 日本 6 - 0 キューバ
7月28日(日)19:30 チャイニーズ・タイペイ 4 - 7 日本
7月29日(月)11:00 日本 30 - 0 フィジー
7月30日(火)15:00 日本 15 - 0 南アフリカ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
8月1日(木)11:00 日本 4 - 1 ベネズエラ
8月3日(土)13:00 日本 8 - 7 韓国
8月3日(土)15:00 日本 3 - 8 メキシコ
決勝
8月4日(日)19:30 日本 0 - 4 チャイニーズ・タイペイ
開催地
台湾 台南市
参加国
グループA
日本、チャイニーズ・タイペイ、キューバ、チェコ、南アフリカ、フィジー
グループB
アメリカ、韓国、メキシコ、オーストラリア、ベネズエラ、イタリア