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稲葉篤紀監督オリンピック後インタビュー 後編/監督就任から4年間を振り返る

2021年8月18日

 東京オリンピックで見事に金メダルを獲得した野球日本代表。公開競技だった1984年のロサンゼルス大会以来2回目、プロ選手の参加が解禁された2000年のシドニー大会以来初となる金メダル獲得を成し遂げた稲葉篤紀監督に、「良いチームを作る」ことに重きを置いた原点を聞き、監督就任から4年間を振り返ってもらった。

「良いチームを作る」の原点

――良いチームを作るにあたって欠かせないことはどのようなことだと思いますか?
「自己犠牲です。日本代表のメンバーは各球団の主力なので、その選手が活躍すればチームは勝って盛り上がるという存在・役割を担っている。それが日本代表に来たら、ある程度はそこを抑えながらチームのために何をしなければいけない。それを一人ひとりが理解している必要があります。アウトになってもチームのために何かをやるということを分かってくれていました」

――試合中ではどのような場面で各自の役割意識の高さを感じましたか?
「今回、(坂本)勇人がバントした場面がありましたが、あの時は勇人から“バントですか?”と聞いてきてくれました。(甲斐)拓也もアメリカ戦のサヨナラの場面でいろいろなサインが想定される中(一死二、三塁)で、拓也は“打っていいですか?”と言ってくれました。(山田)哲人も大事な場面でバントをしてくれましたが、その場面のことを哲人に聞くと“あそこはバントかなと思いました”と言うくらい、選手自身が役割を自覚してくれていました」

――投手陣も普段とは違う環境や起用でも役割を全うしました。
「投手もそうです。普段投げない場面や大変苦しい場面で投げてもらいましたが、彼らから“僕はこういう場面で投げるために来ていますから”と言ってくれました。そんな選手たちの集合体が今回のオリンピック代表でした」

――大切にされてきた「良い選手を選ぶのではなく良いチームを作りたい」の原点はどこにあるのでしょうか?
「現役時代の経験だと思います。スワローズとファイターズはみんなが自分の役割をしっかりと分かっていました。僕はこの2つの良いチームで野球ができたこと、良い仲間や指導者との出会いがあったので、このような野球観が生まれました」

監督就任から4年間を振り返って

――今回は日本球界全体の悲願が叶いましたね。
「12球団の監督の方々を含めて皆さんが“なんでも協力するから”と言ってくれたり、いろいろなアドバイスをいただけたりしたので、非常にありがたかったです。ペナントレースを止めてまでオリンピックで競技を実施できたことは本当に感謝しないといけません。皆さんの支えと協力があったからこそ、皆さんと一緒に獲れた金メダルだと思っています」

――侍ジャパン各世代の模範にもなるのではないかと思います。
「これは小久保裕紀前監督の時にコーチをさせてもらっていたことが大きかったです。小久保前監督が大事にしてきた“侍ジャパンとは野球界の模範である”を継続して取り組みました。今回のオリンピックでも特別なことはせず、当たり前のことを当たり前にプレーしていました。日本がどうやってプレーすればアメリカ、ドミニカ共和国などのパワーのあるチームに勝っていくのか。そう考えた時に“日本の野球の良さを出していこう”と思ったからこそ、バントするところはバントするし、盗塁して次の塁を狙うという日本の野球をしっかりと体現したかったです。これができたことは若い世代へのメッセージにもなったのかなと思います」

――本塁打も要所で出ましたし、監督就任から掲げてきた「スピード&パワー」も体現できました。
「今の国際大会を勝つには細かい野球だけではなくパワーも必要です。一発が流れを変えますから。決勝でムネ(村上宗隆)が本塁打を打って先制点も取りましたしね。ヒットを打って、バントで送って、タイムリーで勝ったという試合もありました。一つひとつの大事さをみんなにメッセージとして少し残せたんじゃないかなと思います」

――ご自身にとっての4年間とはどのようなものでしたか?監督として得られたものはどのようなことでしょうか?
「やはり仲間です。良い仲間と出会えましたし、良い選手、コーチ陣と野球をできました。その中で、いろいろと勉強になることがあったので、すべてが財産となりました。私の野球の引き出しというものがすごく増えました」

――最後に4年間応援してくださったファンの方へ、メッセージをお願いいたします。
「感謝しかありません。プレミア12もたくさんの方に応援していただきましたし、今回は無観客で残念ではありましたが、テレビの前での応援は確実に我々に届いていました。(私が住む)北海道の街中でも日本代表の帽子やユニホームを纏っている子供を見かけるのですが、とても嬉しい気持ちになります。そうやって応援してくれる人がいるということは本当にありがたかったです。4年間支えていただきありがとうございました。感謝の気持ちでいっぱいです」

東京オリンピック

特設サイト
代表選手

大会期間

2021年7月28日~8月7日

オープニングラウンド
7月28日(水)12:00 日本 4 - 3 ドミニカ共和国
7月31日(土)12:00 メキシコ 4 - 7 日本

ノックアウトステージ
2021年8月2日(月)19:00 日本 7 - 6 アメリカ

準決勝
2021年8月4日(水)19:00 日本 5 - 2 韓国

決勝
2021年8月7日(土)19:00 日本 2 - 0 アメリカ

開催球場

福島県営あづま球場
横浜スタジアム

出場する国と地域

グループA
日本、メキシコ、ドミニカ共和国

グループB
韓国、アメリカ、イスラエル

ENEOS 侍ジャパン強化試合

特設サイト
大会概要 チケット 出場選手

試合日程

7月24日(土)12:00 侍ジャパン 3 - 5 東北楽天ゴールデンイーグルス
7月25日(日)18:00 読売ジャイアンツ 0 - 5 侍ジャパン

開催球場

楽天生命パーク宮城

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