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栗山英樹監督新春特別インタビュー【第2回】「真っ平にして選考する」の真意

2022年1月2日

 新たに野球日本代表「侍ジャパン」トップチームの指揮官となった栗山英樹監督。2023年3月に開催予定の第5回ワールド・ベースボール・クラシック(以下、WBC)での世界一奪還を託された同監督の新春特別インタビューを3回に分けて連載する。
 第2回となる今回は、この10年での野球界の革命的な進化やデータの重要性、代表選手たちに求める姿などを語った。

革新的な進化とデータの重要性

――2021年は若手選手の台頭が目立つシーズンでしたが、監督としてはどのようにご覧になりましたか?
「若い選手が出るべくして出てくる時期でしたよね。スター選手やチームの主力選手が入れ替わる時期に来ているということを感じました。ファイターズも若いスター選手を作ってチームを変えなければいけないと、ここ2年くらいやってきましたから」

――ファイターズの監督をされた10年間で、野球そのものの変化も大きくあったのではないでしょうか。
「その辺りは大きく変わりました。それまで普通と言われてきたものが普通でなくなっているし、メジャーでもセイバーメトリクスみたいなデータの取り方が大発展したかと思ったら、今度は育成革命に移り変わりました。これから日本の野球も大きく変わっていくと思います。その中でいかに効率を良くするか。そうした改革はすべて効率だと思うのです。何が良くて何が悪いのかも含めて変わってきているし、時には先回りして学んで前に進まなければいけません」

――短期決戦ですとデータの使い方もまた変わってきます。
「相手の癖やデータを本当の意味で見極められて、考えられて、使いこなせる。癖やデータは誰でも分かるのかもしれないけど、それを誰がどう使うのか、どう指示を出すのか。“それを知っている”ということと、“それができる”ということは全然違います。その原理・原則を説いてくれる人は“手を挙げてください”というくらい様々な人に投げて、本当にできる人を側に置きたい。それは最後の最後まで探しますし、NPBの皆さんには“お金はかかるかもしれないけどやらせてください”ということは言っています。特にWBCは一発勝負なので」

――やはり現代の野球で勝つために、そうしたものは欠かせない条件になっています。
「はい、もう絶対条件です」

――WBCは一発勝負なので選手たちの対応力も必要になります。
「そこが大事です。侍ジャパンに選ばれるレベルの選手たちなら、本来は自分のやり方でやりたいに決まっている。だから、こちらが“こうした方がいいんだ!”と思っていても、選手が本気になってやってくれる言い方・伝え方が大事だし、根拠も大事。Aという選手にはこの原則を使ってもらうけど、Bという選手にはこの原則は使わなくていい、そういった見極めも大事ですし、誰が言うかも大事になってくるでしょう」

選手たちに求めるもの

――誰を選んだとしても「この部分だけは絶対に徹底させたい」という部分はありますか?
「侍なのでチームのために死んでもらいます。それくらいの気持ちが選手の中から生まれて、“負けるなんて許されねえよ!行くんだ!”という選手たちだけが集まってくれると信じています」

――「真っ平らに選手を選考する」と何度かお話されていますが、選ぶ選手はNPBからとは限らないという意味も含まれていますか?
「はい。そうしないと、そう思っていないと、選手たちの本当の良さが見えてきません。やはり僕は日本ハムの監督として10年間、パ・リーグを中心に観てきて“この選手にやられまくった”という印象は、当然頭に残っています。でも、その選手の調子が悪いのであれば、その選手に頼ってはいけない。そのために選考の幅を“アマチュアも含めて”という気持ちですし、アメリカに行っている日本人選手もメジャーだけでなくマイナーにもいるわけで、それらを全部含めて、“真っ平らにモノを考えていく”という作業が必要です」

――WBCは日系の選手で出場資格がある選手もいると思われますが、そういう選手も込みで考えていますか?
「もちろんです。例えばカート・スズキ(2021年はエンゼルスに所属)は資格あるのかな?どうだろう?あくまで例えばですけど、そのくらい幅を広げています」

第3回へつづく

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