9月13日(日本時間14日)、アメリカ・フロリダ州で開催されている「第30回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」のオープニングラウンド第5戦が行われた。侍ジャパンU-18代表は、同じくここまで無敗で来たチャイニーズ・タイペイと対戦したが2対9で大敗した。
開幕4連勝でスーパーラウンド進出を決めていたが、オープニングラウンド同組との対戦成績はスーパーラウンドへ持ち越されるため、勝利が欲しかった一戦。しかし、序盤から主導権を握られた。
初回は松尾汐恩(大阪桐蔭)が強肩を生かして盗塁を刺しピンチを防いだが、2回に投手陣が相手打線に捕まった。先発の香西一希(九州国際大付)が1安打と2四球で1死満塁のピンチを作ると、馬淵史郎監督は早めの投手交代を決断。国内合宿と今大会で好投が続く宮原明弥(海星)を送った。しかし、宮原はいきなり相手9番の鄭俊瑋に走者一掃の三塁打を打たれると、続く打者にも決め球の縦に落ちるスライダーをライト前へ持っていかれ、この回一挙4点を失った。
続く3回にも長打と暴投、四球で無死一、三塁のピンチ招く。すると、一塁走者がスタートしたエンドランで遊撃手がセカンドベースに寄った三遊間を抜かれ失点。さらに宮原は自身のバント処理の悪送球に加え、またも鄭俊瑋に長打を打たれ、この回も4失点を喫した。
反撃したい打線だったが相手エース右腕の林盛恩が立ちはだかる。「日本のドラフトでも上位になりそう」と国内球団のスカウトが話したほどの力強く制球の良いストレートとキレ味鋭い変化球のコンビネーションの前に打線が繋がらず苦戦した。
さらに3番手でマウンドに上がった吉村優聖歩(明徳義塾)も5回に2本の長打を浴びて1失点を喫した。その裏に伊藤櫂人(大阪桐蔭)の二塁打と光弘帆高(履正社)のセンター前タイムリーで1点を返し、6回には2番手の伍祐城に対し、黒田義信(九州国際大付)の安打から作ったチャンスで伊藤のタイムリーでさらに1点を返すが反撃はここまでだった。
2対9で敗れて今大会初黒星を喫し、オープニングラウンドは2位通過。15日(日本時間16日)から始まるスーパーラウンドは1勝1敗の状態から始まることが決まった。
監督・選手コメント
馬淵史郎監督
「前半の4点が重かったですね。ミスも重なりさらに4点で試合が決まってしまいました。悪いところがすべて出ました。疲れもあってか投手陣には球威も無かったですね。走攻守で相手が上でした。1日空いてスーパーラウンドが始まるので気持ちを切り替えていきたいです」
光弘帆高(履正社)
「(タイムリーの場面)前の回に馬淵監督から“点を取るか取らないかで次からの戦いで流れが違う”と言われたので繋いでいこうと思いました。打ったのはスライダーです。自分としては打ちやすい投手でした。(次に対戦するなら)力強いストレートと抜いた球への対応が鍵になると思います。今日、大会初ヒットが出たので良い感触でスーパーラウンドに臨めると思います。歩幅を一足分から狭くして胸を起こすようにして構えたら球の見え方が良くなりました」
宮原明弥(海星)
「(三塁打の場面)まずは自分のボールを投げようと思ったのですが、インコースを狙った球が高めに浮いてしまいました。次からはしっかりとインコースを突けるようにしていきたいです。体が重かったので、しっかり休んで次に備えたいです」
第30回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ
大会期間
2022年9月9日~9月19日
オープニングラウンド
2022年9月10日(土)4:00 イタリア 0 - 6 日本
2022年9月11日(日)8:00 メキシコ 1 - 4 日本
2022年9月12日(月)8:00 日本 5 - 4 パナマ
2022年9月13日(火)8:00 日本 10 - 0 オーストラリア
2022年9月14日(水)8:00 日本 2 - 9 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
スーパーラウンド
2022年9月16日(金)5:00 韓国 8 - 0 日本
2022年9月17日(土)5:00 日本 1 - 0 オランダ
2022年9月18日(日)22:30 アメリカ 4 - 3 日本
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
3位決定戦
2022年9月19日(月)4:00 韓国 2 - 6 日本
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
開催地
アメリカ(フロリダ)
出場する国と地域
グループA
アメリカ、韓国、オランダ、カナダ、ブラジル、南アフリカ
グループB
日本、チャイニーズ・タイペイ、メキシコ、オーストラリア、パナマ、イタリア