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"世界の野球"ヒマラヤを北に望む国 ネパールの野球「巨人キャンプの足元にある国際性」

2026年3月11日

文・写真=NPO法人日本アジア球友団ラリグラス(小林 洋平)

 2月1日、日本のプロ野球がキャンプインを迎えた。
 宮崎、そして沖縄。南国の空の下で、選手たちが新しいシーズンへ向けて動き出す。

 読売ジャイアンツが拠点を置く沖縄でも、グラウンドには緊張感と高揚感が漂う。そのキャンプ地からほど近い那覇の国際通りを歩けば、観光客に交じり、地元で働き、暮らす外国人の姿がある。そこにはネパール出身者も少なくない。日本に暮らすネパール人は年々増えている。留学生や技能実習生として来日し、飲食業や介護、建設など幅広い分野で地域社会を支えており、もはや一時的な存在ではなく、日本の日常を構成する一員だ。

 スポーツの世界にも、その広がりは見える。品川や姫路では在日ネパール人によるクリケットクラブが誕生し、休日には仲間たちが集う。母国で親しんだ競技を通じて、コミュニティを築き、次世代へ文化をつないでいる。ネパールではクリケットの人気が高い。一方で、野球はまだ発展の途上にある。十分な環境が整っているとは言えないが、白球を追う子どもたちは確かに存在する。

 日本のプロ野球の現場には、世界と交わる最前線がある。実際にキャンプ地には、さまざまな国や地域にルーツを持つ人々が足を運ぶ。観光で訪れた人、沖縄で働く人、日本で暮らす留学生。それぞれが同じグラウンドを見つめ、同じプレーに歓声を上げる。プロ野球のキャンプは、単なる戦力づくりの場にとどまらない。地域と世界が交差する空間でもある。その交差点に立つことができるのは、日本の野球が長い時間をかけて築いてきた基盤があるからだ。

 巨人のマウンドに立つライデル・マルティネスは、異国でプレーを続ける存在だ。キューバから来日し、日本で結果を積み重ねてきた右腕はこう語る。
「野球は国が違っても同じルールでプレーできる。自分のプレーによって、世界的に野球が盛り上がることにつながればうれしい。1人でも多くの人に野球の魅力を伝えたい。」

 その言葉を伝える通訳の加藤直樹氏も、日々の現場で感じていることがあるという。
「国や文化が違っても、グラウンドでは同じ野球をしている。その姿を見た誰かが、どこかでバットを握るきっかけになればと思います。」

 育成の仕組み、組織づくり、地域に根ざした球団文化。キャンプで磨かれる技術やチームづくりの考え方は、映像や交流を通じて海外にも伝わっていく可能性がある。ネパールの野球関係者にとっても、日本の現場は学びの対象になり得る。野球は、環境と人の積み重ねによって成り立つスポーツだ。だからこそ、仕組みを持つ国の経験は、これから広げようとする国にとって大きな意味を持つ。もちろん、競技の普及は簡単ではない。環境整備や指導者の育成、継続的な支援など、時間のかかる課題も多い。それでも、日本のプロ野球が積み重ねてきた経験や知見は、共有されることで新たな芽を育てる力になり得る。小さな接点の積み重ねは、やがて一つの形になるだろう。

 そして来月、再び世界が一つのルールのもとに集う。
 ワールド・ベースボール・クラシックが始まる。
 世界最高峰の舞台で交わされる一球一打。その熱量は、野球が持つ可能性を改めて示すはずだ。

 その光景の先に、ネパールの未来もある。
 キャンプインで動き出した日本の白球が、いつの日かヒマラヤの麓へと届くことを、願っている。

ヒマラヤを北に臨む国 ネパールの野球
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