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"世界の野球"ヒマラヤを北に臨む国ネパールの野球 第33回「第2回世界野球ソフトボール連盟総会」

2017年10月31日

文・写真=NPO法人ネパール野球ラリグラスの会(小林 洋平)

 去る10月12日から14日の3日間に渡りボツワナのハボローネで世界野球ソフトボール連盟(以下、WBSC)の総会が開催され、私を含めた4名がネパール代表団として参加した。世界の野球関係者が一堂に会する総会にネパールが参加するのはこれが2回目である。前回は2013年のことであったが、当時はまだ国際野球連盟であり、ネパールの新規加盟が承認された総会でもあった。その後、WBSCの設立、東京オリンピックの開催決定や野球のオリンピック復帰など世界の野球界にとっても様々な出来事があった。

 総会では、野球部門の総会、ソフトボール部門の総会、そして全体総会が行われ、それぞれ活動報告、会計報告、役員選挙などが行われた。このうち野球部門の総会では、全日本野球協会の山田博子常務理事が理事に選出された。野球部門では女性初の理事とのことである。私も今後の女子野球の発展を望んでいるので、大変喜ばしいことである。また、会場ではバルセロナ五輪の日本代表監督で昨年野球殿堂入りした侍ジャパン強化本部長の山中正竹氏にもお会いすることができ、激励のお言葉をいただいた。

 ネパールからはネパール野球ソフトボール協会(NBSA)のプラディープ・カトリ副会長とディパック・ネウパネ事務局長も参加した。両名ともアジア野球連盟の大会や会議に参加したことはあるものの全世界が集まるWBSCの総会へは初めての参加である。総会の会場で彼らは他国の代表団にも積極的に声を掛け、交流を深めていた。そして総会も終盤になる頃には、多くの参加者と「My friend」と呼び合っていた。こういった機会を活かし、彼らが世界各国の野球関係者と関係を深めることは、ネパール野球の活動の幅を広げることとなる。カトリ副会長も「多くの人と知り合うことができて有意義だった。今後も他国とも協力しながら、ネパール野球を発展させていきたい」と述べていた。

 ところで、私はアフリカを訪れたのはこれが初めてである。近年、アフリカでも野球の人気が高まっており、今回の総会でもコンゴとタンザニアが新規加盟を承認された。WBSCでも今後の野球やソフトボールの全世界的な広がりを目指し、アフリカでの野球・ソフトボールの発展に注力している。そういった戦略から、2014年のチュニジアでの第1回総会に続き今回もアフリカでの総会開催となった。日本でもアフリカでの野球普及に努めているNPOなどがあり、折に触れ、私たちともお互いに協力しながら活動を進めている。今後のアフリカでの野球発展にも期待したい。

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