9月16日(日本時間17日)、アメリカ・フロリダ州で開催されている「第30回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」のスーパーラウンドの第2戦が行われた。前日は韓国に敗れて後が無くなっていた侍ジャパンU-18代表だが、川原嗣貴(大阪桐蔭)の素晴らしい投球などにより、オランダに1対0の5回終了降雨コールド勝ちを収めた。
オープニングラウンド最終戦のチャイニーズ・タイペイ戦(2対9)に続き、前日にはスーパーラウンド初戦の韓国戦(0対8)にも敗れ、決勝戦だけでなく3位決定戦に行くためにも後が無くなっていたが、川原が救世主となった。
降雨により2時間50分遅れて始まった試合で、初回から力強いストレートと打者の手元で曲がるカットボールを駆使し、走者を出してもオランダ打線を力でねじ伏せていく。
打線が応えたのは3回。先頭の藤森康淳(天理)がバント安打で出塁し、続く海老根優大(大阪桐蔭)が四球を選んで無死一、二塁とすると、先頭に戻って打席には浅野翔吾(高松商)。ここで浅野が三塁線に鮮やかなバントを転がし、1死二、三塁とすると、黒田義信(九州国際大付)が追い込まれてから、しぶとく粘った後にセカンドゴロを放って藤森が生還。虎の子の1点を得た。
その後は得点が奪えなかったが川原が気迫あふれる投球を続ける。4回は三者凡退、5回は先頭打者をセンター前安打で出すも、そこから二者連続三振を奪うと、続く打者もショートゴロに打ち取り、相手に反撃を許さず。
6回、川原がマウンドに上がるも投球を始める前に雨が降り始め、試合は中断。その後、雨の勢いは一気に強まりそのまま試合は降雨コールドで終了。これで3位決定戦進出(4位以上)を確定させ、決勝進出にもわずかに可能性を残した。
スーパーラウンド最終戦はアメリカと対戦。17日16時(日本時間18日5時)から行われる予定となっている。
監督・選手コメント
馬淵史郎監督
「負けられない戦いが続いていますが、これで安心せずに明日以降もしっかりと日本の野球ができればと思います。(先発の川原は)捕手の松尾と大阪桐蔭でバッテリーを組んでいるので気心は知れていると思いますが、一球の間違いが大きな間違いになるので、とにかくきめ細かく投げるように伝えました。松尾もタイムをかけてマウンドに行っていましたが、非常に慎重に投げていいピッチングをしてくれたと思います。投手を中心にしっかり守って、なんとかメダルを獲りたいと思います」
川原嗣貴(大阪桐蔭)
「どうにか連敗を止めたいという気持ちがあったので、その大事な場面で起用してくれた思いには絶対に応えないといけないですし、チームが勝つことが最優先で、そのためのピッチングをすることが自分の責任だと思っているので、そこを意識して投球しました。(松尾について)ずっと(バッテリーを)組んでいる選手ですごく信頼をしている捕手なので、心強い存在だなと思います」
第30回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ
大会期間
2022年9月9日~9月19日
オープニングラウンド
2022年9月10日(土)4:00 イタリア 0 - 6 日本
2022年9月11日(日)8:00 メキシコ 1 - 4 日本
2022年9月12日(月)8:00 日本 5 - 4 パナマ
2022年9月13日(火)8:00 日本 10 - 0 オーストラリア
2022年9月14日(水)8:00 日本 2 - 9 チャイニーズ・タイペイ
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
スーパーラウンド
2022年9月16日(金)5:00 韓国 8 - 0 日本
2022年9月17日(土)5:00 日本 1 - 0 オランダ
2022年9月18日(日)22:30 アメリカ 4 - 3 日本
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
3位決定戦
2022年9月19日(月)4:00 韓国 2 - 6 日本
※開始時刻は日本時間(フロリダ:時差-13時間)
開催地
アメリカ(フロリダ)
出場する国と地域
グループA
アメリカ、韓国、オランダ、カナダ、ブラジル、南アフリカ
グループB
日本、チャイニーズ・タイペイ、メキシコ、オーストラリア、パナマ、イタリア