4月4日、今秋開催予定の第31回 WBSC U-18ベースボールワールドカップに向けたU18日本代表候補選手強化合宿が始まった。この合宿はワールドカップで世界一を目指すにあたり、チーム力の向上と候補選手の強化を目的に開催。3日間の予定で行われ、この日はフリー打撃と投球練習、シートノックが行われた。
練習終了後、指揮を執り2年目となる馬淵史郎監督が取材対応し「予想以上に良いですね。素晴らしいの一言です」と投手陣を称賛。特に印象に残った選手を問われると「山形中央の武田くんですね。投打に素晴らしいものを持っています」と武田陸玖(山形中央)を挙げた。
ワールドカップでは指名打者制が採用されることもあり、基本的には昨年に続き投手・野手と明確に分けて投手は打席に立たせない方針の馬淵監督だが、武田については今回の合宿で投打二刀流での起用を予定。その中で初日から高いパフォーマンスを見せた。
武田はこれまで甲子園出場こそ無いものの、最速147キロを投じ、打っても高校通算28本塁打を放ち、NPB各球団から注目を集める存在だ。
「テレビの中で見た選手がたくさんいて緊張しました」と、はにかみながらも「やってきたことを出せました」と自身も手応えを掴んだ様子。ブルペンではキレがあり手元で動くストレートを投じ、フリー打撃でも思いきりの良いスイングをし、持ち味を発揮できたことに笑顔を見せていた。
2023 WORLD BASEBALL CLASSIC™での大谷翔平(エンゼルス)の活躍にも刺激を受けており「3年後(の次回大会)には同じ舞台に立つことが目標です」と強気に言い切った。また、今回の代表についても「代表になるのが目標ではありません。世界一になるのが目標です。この中の1番になるつもりでやりきりたいです」と頼もしい言葉が続いた。
2日目となる4月5日は、7イニング制の紅白戦を2試合実施。投手は2イニングを目安に登板する予定となっている。全国から36選手が選出され34選手が参加しており(※)、武田をはじめとした各選手たちがどんなアピールを見せるのか楽しみだ。
※熊谷陽輝(北海)はコンディション不良のため不参加、坂井陽翔(滝川二)は公式戦と日程が重複したため2日目から参加。
監督コメント
馬淵史郎監督
「今日は移動もありましたので少ない時間で紅白戦に向けて軽めの練習をしました。代表20名を最終的に決めるのは夏になりますが、今回のメンバーが核になっていくと思います。投手陣は予想以上に素晴らしいですし、野手も脚力があってシュアな打撃をする選手が多く、振り回すような選手は少ないですね。選手たちには今の自分のレベルを自覚してチームに戻り、さらにレベルアップしてもらえればと思っています」