9月1日、「第31回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ」(9月10日まで/台湾)で悲願の初優勝を目指す侍ジャパンU-18代表の初戦が天母野球場で行われ、10対0の6回コールド勝ちでスペインに大勝。幸先の良いスタートを切った。
2019年の第29回大会でも開幕戦で対戦し4対2と接戦の試合展開を強いられたスペインが相手だったが、序盤に制球力の高さを買われて初戦の先発に起用された東恩納蒼(沖縄尚学)が期待通りの投球を見せて流れを作った。
1回表、スペインの攻撃を2三振など三者凡退であっという間に終わらせると、その裏に連続四球と犠打から作ったチャンスで4番の森田大翔(履正社)がきっちりと犠飛を放って先制に成功。さらに相手失策と緒方漣(横浜)のタイムリーで初回から3点を挙げた。
2回も東恩納が四球を1個出したものの、無安打で抑えると、その裏に寺地隆成(明徳義塾)、丸田湊斗(慶応)、森田、知花慎之助(沖縄尚学)のタイムリーでこの回一挙5点を挙げて試合の主導権を完全に握った。
「点差がつけば経験を積ませたいと思っていました」と馬淵史郎監督が振り返ったように、3回からは継投策へ。武田陸玖(山形中央)が2回1安打、安田虎汰郎(日大三)が1回3分の2を無安打、矢野海翔(大垣日大)が3分の1を1安打に抑え、無失点で繋いだ。
そして最後は6回裏に、緒方がこの日3安打目となる2点タイムリーを放ったことで10点差がついて10対0のコールド勝ちとなった。
馬淵監督は「簡単に点を取ることができて、できすぎです。投手も良かったですね」と淡々と試合を振り返り「これでホッとせず、明日も一丸となって戦いたいです」と緩みは一切無かった。
それもそのはず、2日(日本時間19時半開始予定)に対戦するパナマは、昨年の大会で対戦し5対4のサヨナラ勝ちでなんとか勝利を掴んだ相手だ。加えて前日に公式練習を視察した馬淵監督は「今年も強い。特に打力が高いです」と警戒を強めており、この日とは違う試合展開を見越して気を引き締めていた。
監督・選手コメント
東恩納蒼(沖縄尚学)
「緊張はあまり無く、チームに勢いをつけたいと思って投げました。結果は良かったですが、力みで少しコントロールミスがありました。ピッチクロックや大会使用球も違和感はありません。先発でも中継ぎでも良い投球ができるように準備していきたいです」
緒方漣(横浜)
「繋ぐ意識で打席に立ったので繋ぐことができて良かったです。(逆方向に3安打)体が開いたら負けだと思い、低く強い打球を打つことを心がけました。環境は変わりますが自分たちのやることは変わりません」
第31回 WBSC U-18ベースボールワールドカップ
大会期間
2023年8月31日~9月10日
オープニングラウンド
9月1日(金)19:30 日本 10 - 0 スペイン
9月2日(土)19:30 日本 7 - 0 パナマ
9月3日(日)17:35 アメリカ 3 - 4 日本
9月4日(月)21:00 ベネズエラ 0 - 10 日本
9月5日(火)19:30 日本 0 - 1 オランダ
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
スーパーラウンド
9月7日(木)15:30 日本 7 - 1 韓国
9月8日(金)11:30 日本 10 - 0 プエルトリコ
9月9日(土)19:00 チャイニーズ・タイペイ 5 - 2 日本
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
決勝
9月10日(日)19:00 チャイニーズ・タイペイ 1 - 2 日本
※開始時刻は日本時間(台湾:時差-1時間)
開催地
台湾
出場する国と地域
グループA
メキシコ、チャイニーズ・タイペイ、韓国、オーストラリア、プエルトリコ、チェコ
グループB
日本、アメリカ、ベネズエラ、オランダ、パナマ、スペイン