11月12日、「カーネクスト アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」(2023年11月16~19日/東京ドーム)に向けた「侍ジャパン宮崎秋季キャンプ2023」で実戦2試合目となる広島戦が13時から宮崎市清武総合運動公園で行われた。
※特別ルールを採用し点差にかかわらず9回裏まで実施。選手の再出場も可能
森下翔太(阪神)の流れを変える一発で侍ジャパンが逆転勝ちを収めた。
2回、牧秀悟(DeNA)の内野安打と小園海斗(広島)のレフト前安打でチャンスを作ると、坂倉将吾(広島)の内野安打で先制に成功した。
だが3回、先発の今井達也(西武)が2本の安打を打たれて同点に追いつかれた。ここで及川雅貴(阪神)が登板し、その後は坂倉が盗塁を刺して、1点のみでこの回を終えたが、続く4回に及川が2死から3連打を浴びて勝ち越しを許した。しかし、ここも中堅手・岡林勇希(中日)と遊撃手・小園の好連係で3点目の走者の生還は許さず最少失点に止めた。
5回には3番手の根本悠楓(日本ハム)が本塁打を浴びるが、6回を無失点に抑えた。すると、その裏に森下が甘く入ったストレートを見逃さず打った瞬間に本塁打と分かる打球をレフトスタンドに叩き込んだ。井端弘和監督が「ひと振りでベンチの雰囲気を変えてくれました」と振り返った一発で1点差に迫ると、その後も打線が繋がる。
小園が右中間に二塁打を放つと、万波中正(日本ハム)と坂倉の連続タイムリーで同点・勝ち越しに成功。7回には再び森下のタイムリー、8回には小園のこの日3安打目からチャンスを作ると相手投手の暴投で得点を積み重ねた。
また投手陣も7回からは佐藤隼輔(西武)、清水達也(中日)、田口麗斗(ヤクルト)と1イニングずつ繋いで、6対3と勝利を挙げた。
大会前最後の実戦を制し良い流れができそうな侍ジャパン。キャンプ最終日は午前中のみの練習を行い、打ち上げ。決戦の地である東京へ向かう予定となっている。
監督・選手コメント
井端弘和監督
「(打線が繋がり勝利)後半良く繋がりましたね。実戦から離れて投手との間合いが合えばいいと思っていた中で、ヒットも出て良かったです。(今井について)本人はもうひとつという感じのようですが本番までには状態を上げてくれると思っていますし、中継ぎや抑えの投手も、点は取られましたが良いボールを投げていたので何の心配もしていません」
森下翔太(阪神)
「状態は悪くないですし振れています。あとは初見の投手に大会ではしっかり対応していきたいです。(海外投手は)アバウトに投げてくる印象があるのでコースというより球種で狙いを絞っていきたいです。大会では世界トップを争うアジアの中で日本が一番強いということを証明したいです」
坂倉将吾(広島)
「(タイムリーは)1本目は追い込まれていましたが食らいついて対応できました。2本目は初球から行こうと思っていました。(投手陣と)コミュニケーションが取れていますが、もう次が本番なので、詰めていきたいです。国際大会に出るのは初めて。初見の投手にも積極的に振っていきたいですし、守備でもしっかり準備していきたいです」
小園海斗(広島)
「しっかりと対応もできているので、大会でも結果を残せるようにしていきます。U-18代表の時も韓国やチャイニーズ・タイペイはすごい選手ばかりで、今回もそうでしょうから対応していきたいです。ホームラン打者では無いので、後ろの良い打者に繋いだり、かき回せたりできたらと思っています」